素因数分解のやり方を分かりやすく解説!計算問題も付いてます

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素因数分解の応用問題

実際の入試では、「○○を素因数分解せよ」といったようなシンプルな問題はまず出てきません。素因数分解の知識は、それを応用した形で問われます。ここでは、そういった問題の具体的な例を挙げて解説していきます。

2乗をつくらせる問題

問題:√150nを整数にする最小の自然数nを求めよ

この問題を解く指針としては、√150nを整数にしたい、つまり√を外すことを考えればいいわけです。
√を外すには、√の中身を二乗の形にすればよい、ここで素因数分解が登場します。
150を素因数分解してみると、

よって、ここに「2」と「3」をさらにかければ

となり、二乗の形になります。もちろん「2」「3」「5^2」をかけても、

と二乗の形になりますが、問題文で求められているのは「最小の」自然数です。
ですから正解は、
n=2×3=6
になります。

約数の個数を求める問題

問題:2520の正の約数の個数を求めよ

「6」や「12」など小さい数だったら、約数を一つ一つリストアップして個数を数え上げることもできるのですが、これだけ大きな数だとそのやり方は大変です。
そこで、素因数分解の考えを使うと簡単にこの手の問題を解くことができます。
まず2520を素因数分解してみましょう。

2520の約数の個数というのは、これらの素因数の組み合わせの数と同じです。今からなぜそうなるのかを説明します。

まず「約数」というのは元の数を掛け算の形で表す、つまり「分解」した時に出てくるパーツのようなものです。そして、素因数分解というのは、「素数」というこれ以上分けられないパーツにまで、元の数を「完全に分解」する操作のことです。よって、最小のパーツである「素因数」を組み合わせれば、それ以上に大きいパーツである「約数」を作れるということですね。
下の「ロボットと部品」の図を見てもらえれば、なんとなくイメージしやすいかなと思います(笑)

そういうわけで、「素因数」の組み合わせにより「約数」がつくれるので、「素因数の組み合わせの数」が「正の約数の個数」に等しいということが分かります。

では、その「素因数の組み合わせの数」というのは一体どうやって求めればよいのでしょうか?
分かりやすくするために、下に図を用意しました。

まず素因数「2」の使い方としては、図のように2^0から2^3までの4パターンがあります。(2^0=1です。このように何らかの数の0乗は1になります。)
そこで、仮に2^0を使うとしましょう。するとその2^0に対して、素因数「3」の使い方は3^0から3^2までの3パターンがあります。
同様にして、この段階で選んだ3のなんとか乗に対して、「5」の使い方が5^0か5^1で2パターン、そこで選んだ5のなんとか乗に対して「7」の使い方が7^0か7^1で2パターンあります。
よって組み合わせの数は、4×3×2×2=48パターンあるということになります。
従って、2520の正の約数の個数は48個です。

ちなみに、この「正の約数の個数の求め方」には公式があります。
元の自然数Nが次のように素因数分解される時、

になります。
累乗の数に1を足してそれを掛けていくだけで正の約数の個数が出るんです。便利な公式ですので覚えておきましょう!

約数の総和を求める問題

問題:2520の正の約数の総和を求めよ

これも小さい数だったら手計算で地道にやっていけば解けるのですが、大きな数になってくると一つずつやっていては日が暮れてしまいます。
実はこれも、素因数分解を利用した公式があるのです。
まず公式から先に紹介しましょう。
自然数Nが次のように素因数分解される時、

となります。
なぜこの式が正の約数の総和を表しているかは、この式を展開してみれば分かります。
この一般形の式を展開するのはちょっと大変なので、小さい自然数として30を例としてこの式を見ていきましょう。

30を素因数分解すると
30=2×3×5
で、30の約数は「1,2,3,5,6,10,15,30」の8個です。
公式に当てはめると、30の正の約数の総和は
=(1+2)×(1+3)×(1+5)
になります。
この式を展開してみると、
=(1×1×1)+(2×1×1)+(1×3×1)+(1×1×5)+(2×3×1)+(2×1×5)+(1×3×5)+(2×3×5)
=1+2+3+5+6+10+15+30
よって、正の約数の総和と一致しています!

この便利な公式を使えば、大きい自然数の約数の総和も簡単に求められます。

では、問題に戻りましょう。
2520は次のように素因数分解されます。

よって公式を用いれば、
2520の正の約数の総和は
=(1+2+2^2+2^3)×(1+3+3^2)×(1+5)×(1+7)
=15×13×6×8
=9360
と分かります。

最後に

素因数分解は、「自然数を素数の掛け算で表す」こと、そのため素因数分解をするには「素数」をいくつか覚えておかないといけません。
素因数分解のやり方は、小さな素数から順に元の自然数を1になるまで割っていくこと、慣れるまでは時間がかかるかもしれませんが、慣れてくればサクサクできるようになります。
素因数分解を応用した問題としては、2乗の形をつくる問題や、約数の個数や総和を求める問題があります。一見素因数分解を使うのかわかりにくい問題ですが、解き方を覚えて出てきたらすぐ見抜けるようにしておきましょう。
素因数分解の基礎から応用まで、わからなくなることがあったらぜひこの記事に戻ってきて復習に役立ててください!


【計算問題の答え】
問題1 9=3^2
問題2 18=2×3^2
問題3 65=5×13
問題4 4301=11×17×23
問題5 31は素数の為、31の素因数分解は31

この記事を書いた人
現役で早稲田大学 政治経済学部に合格しました。センター利用だったので主に国公立対策の記事を書いています。 得意科目は英語と国語で、歌うことが大好きです。精密採点DX-Gでの最高得点94.497。95点越えが目標です。

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