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相似の見つけ方
ここでは、相似を見抜くコツを紹介します!
相似を見抜くコツは、あらかじめ問題として扱われやすい相似の形を知っておくことです。
今から確実に知っておいてほしい、3つの頻出相似形を紹介します!
ちょうちょ型
形がちょうちょっぽいですよね??
ちょうちょです。はい。
ちょうちょ型で大事なことは、
AB//ED
であることです。
ABとEDが平行でなければ相似にならないことをしっかりと頭に入れておいてください。
また、ここで相似なのは
△ABCと△DECです。
対応する点はAとD、BとE、CとCです。上下をひっくり返しただけでは対応する点とすることができません。
形に気をつけてください。
マトリョーシカ型
お次はマトリョーシカ型です。
大きな三角形の中に小さな三角形が入ってるので、マトリョーシカっぽいですよね。
マトリョーシカです。はい。
この相似形で気を付けることも、
AB//ED
であることです。
ABとEDが平行でなければ相似になりません。
さらに、この形でも相似なのは
△ABCと△DECですが、マトリョーシカ型では形はそのままです。ちょうちょ型と区別しましょう!
平行線に隠れてるヨ型
そして最後に平行線に隠れてるヨ型です。無理矢理感半端ないですね。
平行線に隠れてるヨ、隠れてるんです。はい。
「いやどこにあるん」って感じですよね。
これは知らないとできません。
種明かししてみましょう。
補助線ですね。これは知らないとできません。
点Eを通り直線FBに平行な補助線を引きます。
ここで知れたので、もうできますね、平行線に隠れてるヨ型。
補助線を引いて、隠れているマトリョーシカを出現させましょう!
△AEHと△CEGのところにマトリョーシカが出てきましたね。
気をつける点は上に書いたマトリョーシカ型と同じです!
【まとめ】
相似を見つけるコツは
・ちょうちょ型
・マトリョーシカ型
・平行線に隠れてるヨ型
を見つけようとする姿勢!!
空間図形の相似
空間図形でも相似を用いることがありますが、その多くは空間内にある平面を切り出すか、体積比についてです。
ですがビビる必要はありません。
平面を切り出す場合は切り出した後の平面上で相似を考えればよく、体積比は上述した面積比と考え方は同じです。
ここでは直方体の体積を考えることで、体積比について見ていきましょう。
相似比を1:2とします。
すると、直方体の体積に関して
のように、縦・横・高さがそれぞれ2倍になるので、
2を3回かけることになります。つまり8倍です!!
これを文字で表すと、
となります!
しっかりと頭に入れておきましょう!
相似を用いた練習問題を解説!
最後に、相似についての簡単な練習問題を解いてみましょう!
【問題1】△ABCと△DEFが相似であるとき、EFの長さを求めなさい。
相似の問題で三角形の辺や面積を求める際には、相似比が必要になります。
まずは相似比を求めましょう!
相似比を求めることができたら、後は比の式に代入することで求められます!
となるので、答えは6cmです。
【問題2】△ABC∽△DECのとき、△DECの面積を求めなさい。
相似の単元で面積を求める問題なので、まずは相似比、続いて面積比を求めることで答えを導きましょう!
となるので答えは44cm^2です。
なんとなく相似比の使い方が分かってきた頃でしょうか??
実際の問題では相似を探すところから始めなくてはいけない場合もあります。
そのときにはぜひ、先程紹介した相似を見つけるコツを使ってください。
【問題3】△DRQと△BPQの面積比を求めよ。
最後に、先程の都立高校入試の続きの問題です。
この問題は少し難し目ですが、②に挑戦してみましょう!
△DRQと△BPQが相似であることは先程示しました。
その相似を用いて面積比を求めてみましょう。
面積比を求めるのに必要なのは相似比なので、まずは相似比を求めます。
【解説】
平行四辺形なので、
AD=BC
またDS//PBより、DP=BS
よってAP=CS
よってCS:SB=1:2
ここで、マトリョーシカ型の相似が見つかります。
△CRSと△CPBです。
△CRS∽△CPBより、
SR:BP=CS:CB=1:3(ここ注意!)
SD=BPなので
SR:SD=SR:BP=1:3
よって
SR:RD=1:2
やっとDRとBPの比を求めることができました。
△DRQと△BPQはちょうちょ型の相似なので対応する辺には気をつけましょう。
相似比は2:3なので、面積比は4:9です。
このように平行四辺形にはちょうちょ型の相似もマトリョーシカ型の相似も出てくるので、
平行四辺形を使えば複雑な相似の問題を作ることができます。