Kmzev24gpja3b0bddlkworvyejnmnxqjdkjyme62pkgzq7l159xzrxwqv895qdgy

合同式の証明や問題の解き方を解説!大学受験で使いこなそう!

この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。内容が古くなっているのでご注意ください。

はじめに

合同式についてイマイチ理解できていないあなた。教科書では発展として扱われていることから、センターにも出題されず、授業をしないことすらある合同式。
ですが、難関大学では合同式の性質を知らないと解けない問題も多々出題されます。
ここでは、合同式とは何かを解説した後に合同式の性質を詳しく説明し、最後に大学入試でよく出題される問題と解き方を説明しています。
合同式をマスターして、確実な得点源にしましょう!

合同式とは「余りだけを見た式」

Kdxj5vn8rvw2qlpw0a79m1qzpvolnqandd3nxmk5ze3b4gdjjxky6regdbwav1l7?w=430

ではまず、「合同式って何?」という基礎の基礎を説明します。

合同式の意味

合同式とは、
「aをnで割った余りとbをnで割った余りが同じ」(a, b, nはすべて整数、かつn≠0)ということを、
a≡b (mod n)
という簡単な書き方で表した式のことです。

文字だとわかりにくいので、実際に数字を当てはめて考えてみましょう。
7を3で割った余りと、10を3で割った余りは等しいですね。これは合同式で、
7≡10 (mod 3)
と表せるのです。

また、「aをnで割った余り」は、もう一度nで割っても余りの値は変わりませんね。
7を3で割った余りである1を、もう一度3で割った余りは1で変わりません。
なので、「aをnで割った余りがc」(cは整数)だとすると、
a≡c (mod n)
と表すこともできます。
(これは合同式の定義というよりも、説明したように
「aをnで割った余りとbをnで割った余りが同じ」
から導けることなので、覚える必要はありません)

ちなみに「mod」はラテン語から派生した英単語「modulo」の略で、「モッド」と読みます。

9mm8z0kr435w0rmlq1nalg7qxod2y2kezqdo9zgxebpvzjkw6pbvyd8jem31wxld?w=430

modを使わない言い方

a≡b (mod n)
は「エー合同ビー モッドエヌ」と呼びますが、もっと自然な日本語を用いると、
「aとbはnを法として合同である」
と言います。
「法」とはずばり、「割る数」のこと。
「nを法とする」とは「nで割る」、「nを法として合同である」とは「nで割った余りが同じ」
ということを意味するのです。

数学の大学入試で、数式の読み方を答えよなんて問題が出ることはありませんが、
「法」という言葉は問題文の中で使われることがあるので、覚えておきましょう。

合同式の足し算・引き算・かけ算はとても簡単!

合同式は余りを表すだけでなく、簡単に足し算・引き算・かけ算をすることもできます。

9eonlbw6ek2lx5d0jbgxw7azroj1nqd1exlaqnmyvg4klbpdq89vz3merpj5g31v?w=430

式にするとわかりにくく見えますが、足し算・引き算・かけ算については普通の等式と同様に計算ができます、ということです。

1つだけ等式と違うのは、元の数と、pで割った余りは同値として扱われる、ということ。つまり、
101+202は、mod10では1+2と同じであるということです。(101+202 ≡ 1+2 ≡ 3 (mod10))

では、なぜこうなるのか、一つずつ説明していきます。

足し算

まず足し算です。
aをpで割った余りをx, bをpで割った余りをyとおくと、
a≡c (mod p), b≡d (mod p) より、

a=Ap+x
c=Cp+x
b=Bp+y
d=Dp+y
(但し、A, B, C, Dはすべて整数)

と表すことができます。

これらを足し合わせると、
a+b = Ap+x + Bp+y = (A+B)p + x+y ≡ x+y (mod p)
c+d = Cp+x + Dp+y = (C+D)p + x+y ≡ x+y (mod p)

以上より、
a≡c (mod p), b≡d (mod p)のとき
a + b ≡ c + d (mod p)
であるといえます。

引き算

引き算も同様に証明できます。

a-b = Ap+x -(Bp+y) = (A-B)p + x-y
c-d = Cp+x -(Dp+y) = (C-D)p + x-y

以上より、
a≡c (mod p), b≡d (mod p)のとき
a - b ≡ c - d (mod p)
です。

かけ算

かけ算も上の式を使って、
ab = (Ap+x)(Bp+y) = ABp² + (Ay+Bx)p + xy ≡ xy (mod p)
cd = (Cp+x)(Dp+y) = CDp² + (Cy+Dx)p + xy ≡ xy (mod p)

よって、
a≡c (mod p), b≡d (mod p)のとき
ab ≡ cd (mod p)
が証明できました。

実際に計算してみよう

では、実際に計算してみましょう。

【問題】以下の方程式を解け。
①x+3≡8 (mod6)
②x+9≡1 (mod4)
③x-1≡4 (mod7)
④mod9において、x≡4のときの3xの値


【解説】
①x ≡ 8-3 ≡ 5 (mod 6)

②x ≡ -8 ≡ 0 (mod4)

③x ≡ 4+1 ≡ 5 (mod7)

④3x ≡ 3×4 ≡12 ≡3 (mod9)

Studyplus slogo@2x
学習記録をつけて勉強をもっと効率的に!
受験生の3人に1人が使っているStudyplusで、勉強が続く!
無料会員登録
Pc@2x

割り算だけ注意!

Jmjalez47eamldjrgj3yxdrlnq2xnzmqlqnampv8wp9wzbk5gqob1k6ve0zd7e0d?w=430

足し算・引き算・かけ算については四則演算と同じようにできますが、割り算だけはかなり注意が必要です。
何に注意しなければならないのか?見ていきましょう。

「法」と互いに素のものしか割ることができない

割り算だけは、ある条件を満たさないと、四則演算と同じように割ることができません。
その条件とは「割る数が、法と互いに素であるかどうか」です。
割る数が法と互いに素である場合のみ、合同式において両辺を割ることができるのです。

例) 12≡21 (mod 9) を両辺3で割ると、4≡7(mod 9)となり正しくない。


では、なぜこのようなことが起きるのか説明します。

まず、両辺を割ってもいい場合、つまり「両辺を割る数が、法と互いに素である場合」について説明します。

a, bは整数、mとpは互いに素の整数であるとして、以下の式を立てます。
ma ≡ mb (mod p)

この式において、右辺のmbを左辺に移項すると、
ma-mb ≡ 0 (mod p)
⇔m(a-b) ≡ 0 (mod p)
これはm(a-b)はpで割り切れるということを意味します。

今、mとpは互いに素なのでした。
つまりm(a-b)がpで割り切れるためには、a-bがpの倍数である必要があります。

よって
a-b≡0 (mod p)
⇔a≡b (mod p)

以上をまとめると、
ma ≡ mb (mod p)
⇔m(a-b) ≡ 0 (mod p)
⇔a-b≡0 (mod p)(∵mとpは互いに素)
⇔a≡b (mod p)
∴mとpが互いに素であるとき、
ma ≡ mb (mod p) ⇔ a ≡ b (mod p)
となります。


「mとpが互いに素でない」場合、この証明は成り立ちません。
m(a-b) ≡ 0 (mod p)
⇔a-b≡0 (mod p)
が成立しないからです。

「mとpが互いに素でない」場合、mとpの最大公約数をMとおくと、
p=M×[Mとかけるとpになる数]
と表せます。
つまり、
m(a-b)がpで割り切れるためには、Mはmが約数として持っているので、
a-bが[Mとかけるとpになる数]を約数として持っていればよく、p自体を約数として持つとは限りません。

ですが、入試問題では「法と素でない数で合同式を割らなければならない」問題もあります。
そのときはどうすればいいのか、次章で解説します。

Mpvbx1ajjnrxew3lqppdlbzv5mq2abk0nmrnd7vk0yg19zbxkgw4ro86emnz4yjq?w=430

素でない数で割りたい場合には?

といっても、実は先ほど答えを言っています。


“「mとpが互いに素でない」場合、mとpの最大公約数をMとおくと、
p=M×[Mとかけるとpになる数]
と表せます。
つまり、
m(a-b)がpで割り切れるためには、Mはmが約数として持っているので、
a-bが[Mとかけるとpになる数]を約数として持っていればよく、p自体を約数として持つとは限りません。”


つまりmとpが互いに素でない場合は、
m(a-b) ≡ 0 (mod p)
⇔[(a-b)が[mとpの最大公約数Mとかけるとpになる数]を約数として持っている]
となるのです。

文字がごちゃごちゃしていてわかりにくいので、実際の問題を解きながら考えてみましょう。

【問題】
以下の方程式を解け。
3x≡6(mod9)

【解説】
3x≡6(mod9)
両辺を3で割ってx≡2…とやりたくなりますが、それは間違いです。3と9は互いに素ではありません。

ただ、この形だとわかりにくいので、先ほどやったように、左辺を移項して考えてみましょう。
3x-6≡0 (mod9)
⇔3(x-2)≡0 (mod9)
つまり、3(x-2)が9の倍数になるということです。

3(x-2)が9(=3×3)の倍数になるには、x-2がどんな値を取ればいいかはわかりますね。
先ほど私は「a-bが[Mとかけるとpになる数]を約数として持っていればよく」といいました。つまり、
[3と9の最大公約数3]をかけると9になる数、つまり3を、x-2が約数として持っていればいいのです!

よって、
3(x-2)≡0 (mod9)
⇔x-2≡0 (mod3)
⇔x≡2 (mod3)

これが答えです。


最初は少しわかりにくいかもしれませんが、この計算は非常に大事です。しっかり理解しましょう!
2問だけ練習問題を載せておきます。


【問題】以下の方程式を解け。
①5x≡15 (mod3)
②12x≡18 (mod54)

【解説】
①5x≡15 (mod3)
⇔x≡3≡0 (mod3) (∵3と5は互いに素)

②12x≡18 (mod54)
⇔6(2x-3)≡0 (mod54)
⇔2x-3≡0 (mod9)
⇔2x≡3≡12 (mod9)
⇔x≡6 (mod9)(∵2と9は互いに素)

まだまだある、合同式の性質

Kllxrwjq1b5gpdmbylazdex0qvvknez47x8yxr8zwlp7eogj923k6mnr4w1b9qmo?w=430

さて、ここまで四則演算について説明してきましたが、実はまだまだ計算で使える性質があります。
最初は覚えるのが大変かもしれませんが、慣れると本当に計算が楽になります。最初がふんばりどきです!

n乗に代入できる

入試問題でよく使うのがこの性質です。

Ejy6kgm58bzjvqr9kbq4v1xrepl7nldqwwwnmwlg6oa2kyedgwdx0znjp3pq5jwr?w=430

証明は少々トリッキーですが、

Mldxd0dmwrz61ekpqxj7ble82lkgoamlqb0oqpxz3v9odyb0w5agjn4vmrrn2pj3?w=430

となります。

この性質を使った問題はあとで扱いますが、本当によく出る問題なのでこの性質はしっかり覚えておきましょう!

Jmjalez47eamldjrgj3yxdrlnq2xnzmqvllampv8wp9wzbk5gqob1k6ve0zd7e0d?w=430

方程式にも代入できる

足し算・引き算・かけ算・n乗の計算ができるようになると、以下のような方程式も解けるようになります。

【問題1】
x≡2(mod3)のとき、
x²+3x-1
を3で割った余りを求めよ。

【解説1】
以下mod3とする。
x≡2より、求める値は
2²+3×2-1
=9
≡0
よって、余りは0


【問題2】
x≡99 (mod100)のとき、
3x⁴-4x²+37
を100で割った余りを求めよ。

【解説2】
以下mod100とする。
x≡99≡-1より、求める値は
3(-1)⁴-4(-1)²+37
=3-4+37
=36
よって、余りは36

※このように、代入する値が大きくて計算が面倒になりそうなときは、代入する値を小さくする方法を探すのも大事です!

実際の問題を解いてみよう

では、実際に大学入試でよく出題される問題を解いてみましょう。

100乗の余りを求める?

【問題1】
6の100乗を5で割った余りを求めなさい。


【解説1】
6を100乗するなんてできるわけないじゃん…と思う前に、この公式を思い出してください。

A2nj8vwdxrzk7qj5jb3rmg1ep94yy4k0mgnnv2evn6okdb0lwlapmxg8zqmpdgkg?w=430

6を5で割った余りは1です。つまり、

Dzw5nqlm8jxv7rrjz2ok1ee4an3ynv7qoqdylqbqwbpg05x6mzgwdk9dpv2jx1db?w=430

よって、求める余りは1です。



【問題2】
8の100乗を3で割った余りを求めなさい。


【解説2】

Gd3qdbx7qqbdove0l2wgzmpvg3wpyl5ax7woykm6r4baked58jjzl19nxrlkg015?w=430

よって、求める余りは1。

このように、一見簡単な数にできないと思っても、2乗ずつに束ねてみたりすると見つかることもあります。

一の位の数を求めるには

【問題】
7の99乗の1の位を求めなさい。


【解説】
「1の位を求める」ということはつまり、「10で割ったときの余りを求める」ということですね。

よって、

5zwywr0xqbeglkvzey5poaz87jjlo0rgpbwnd3xw1pgrbmk2mqv9wn6dr4gom7dk?w=430

求める余りは3

最後に

Qvg9wjvqwlmwkd1b8yrpz4jmne3ang5g4dqovzp0r5xk7ldg2go96qebxjml6wzj?w=430

ここまで、合同式の四則演算や大学入試でよく出る性質・問題を説明してきました。
合同式は知っているだけで、ぐっと計算が楽になり、得点に結びつく単元です。
必ずマスターして、入試に臨むようにしましょう!

Studyplus slogo@2x
学習記録をつけて勉強をもっと効率的に!
受験生の3人に1人が使っているStudyplusで、勉強が続く!
無料会員登録
Pc@2x

<あわせて読みたい>

自然数とは?0や整数との違いは?例題を元に慶應生が解説!

この記事を書いた人
Vbvbxw6adqr29jokme3zvexq1lzgnvbp3qln4jdlkvb80bmg5xw7rywpnpwkkomp?w=72
現役で東京大学 文科I類に合格しました。夏からアメリカに1年留学するのですが、マジで太りたくないので野菜しか食べないつもりです。 得意科目は英語と数学で、国公立対策の記事を中心に執筆しています。

関連するカテゴリの人気記事

Pa2kwyap4zyke0exqmvwkw3qdrlvyrewg1ln85zmpdobgbj627xr1gn9ljz4l7vd?w=120

平方根(ルート)の計算や問題の解き方を完璧に理解しよう!

Ejy6kgm58bzjvqr9kbq4v1xrepl7nlde2gxnmwlg6oa2kyedgwdx0znjp3pq5jwr?w=120

因数分解のやり方・公式と解き方のコツ教えます!高校レベルまで対応!

5e63jkknj6me2rzq4jgp0my5qg1wnnmo823adw7bxrokpbz89vaxledlv3erzvow?w=120

【直角三角形】辺の長さ・角度・合同条件などの公式を詳しく解説!

Ode1kq7q1ypnmrkb06dz58xajx3my9gkjbqalvwg9gowvdelqbrz4pek2j4ygnrj?w=120

二次方程式の解の公式・因数分解による解き方を解説!解の公式をマスター

Gzpjdpzkep6oar3qnd2glbexbqymyp9gxppo5r9kmjj8dv4xwgw01v7lpz2klrv6?w=120

部分分数分解の公式とやり方を解説!

Rwzpnb94wldr05endjpmyeowkxqpokzaykkyx7rjb28zzvqv3a6bmklgg1yj6z4v?w=120

三平方の定理が一瞬で理解できる!公式・証明から計算問題まで解説

関連するキーワード

スマホアプリで
学習管理をもっと便利に
Foot bt appstore
Foot bt googleplay