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はじめに
中学3年生で習う、「球の体積の求め方」
式の形も覚えにくいし、そもそもどうしてこんな式になるのかわかりづらいなんて悩んでいませんか?
そんなあなたにこの記事では球の体積の求め方と、語呂合わせを使ったその公式の覚え方や公式の持つ意味について、1から解説します!
特に語呂合わせを使った公式の覚え方はインパクト絶大で、絶対に忘れません!
大学受験生で、球の体積の求め方の厳密な証明が知りたいというあなたは、一番最後に「積分」を使った証明も載せているので、参考にしてください!
球の体積の求め方
半径rの球の体積を求める公式は、次のようになります。
πは円周率(=3.141592...)です。
球の体積は、半径rの3乗に比例していくということですね!
(例題)
半径5cmの球の体積は?
公式にr=5を代入して
中学数学では級の体積の公式を厳密に証明することは難しいので、もしかすると学校の先生に
「球の体積の公式は丸暗記しなさい」
と言われている人も多いかと思います。
数学では「公式を丸暗記」というのはタブーに近いですが、今回はある意味しかたありません。
まずはこの公式をしっかりと覚えましょう!
公式の覚え方
それでは球体積公式を確実に覚えるためのコツを2つ紹介します。
「語呂合わせ」と「公式の意味の理解」という直感と論理の両面からあなたの暗記をサポートします。
ゴロで覚える
私も中学生の時に学校の先生に教わりましたが、球の体積の公式には伝統的に使われている語呂合わせがあります。
それこそが「身の上に心配があーるので参上しました」です!
3分の4を3の上に4と捉えているところがポイントです。
この語呂合わせさえ覚えておけば、球の体積の公式には心配ないですね!
意味で覚える
さて、今度はマジメにこの式が持つ意味を考えてみましょう。
πは円周率ですから3.14...と続いていく数ですよね。
そこで、π=3.14として公式に登場する定数を計算してみます。
また、球の中心を1辺がrの立方体8個で囲うと、球をすっぽり包み込むことができます。
その8個の立方体のうち1個に注目してみると、球の体積の8分の1と、1辺がrの立方体の体積を比較することができますね。
より、半径rの球を8等分したものは、1辺rの立方体の半分よりちょっと多くを占めることがわかります。
この数字は感覚的にすんなり納得できる人が多いのではないでしょうか。
球がだいたい立方体の半分くらいの体積を占めるということも関連させれば、この公式の数字を覚えるのに役立つはずです!
高校入試問題を見てみよう
平成26年度埼玉県立高校入学者選抜試験第2問(4)
さて、それでは実際の高校入試で球の体積がどのように出題されるのかを見てみましょう。
入試問題ですから、「半径○○の球の体積を求めよ」というようなシンプルな問題が出ることは少なく、平面図形の知識などを使って球の半径を導くような問題が出題されます。
このように点に名前を打つと、容器と球がぴったりついたということから∠OHA=90°ですね。
∠OHA=∠CDA=90°であり、∠OAH=∠CADなので、三角形OHAと三角形CDAは相似です。
よって対応する辺の比が等しいので、球の半径をrとすると
12:4=12-r:r
よってr=3と求まります。
あとは先程覚えた「身の上に心配があるので3乗」にr=3を代入すれば、
となります。
球の公式をしっかり覚えている人は、「球の半径を求めればあとはすぐ体積が求まるな」と判断できるので、すんなりと解くことができるはずです。
このように、平面図形と立体図形の融合問題というのは、高校受験だけでなく大学受験でもよく出るようなテーマです!
途中、相似条件や相似比の使い方が曖昧になってしまっていた人はこちらの記事を参照してください。