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はじめに
「センター数学1Aについて何を知っておくべきなの?」
「センター数学1A対策って何をすればいいの?」
という疑問を感じたことはありませんか?
本記事では、センター数学1Aについて、配点や傾向などの知っておくべき情報や勉強法を、おすすめの参考書や問題集を交えて紹介します。また、平均点やセンター数学で9割取るための時間配分なども説明しています。
センター数学1Aで失敗しないために必要な情報を、ぜひこの記事から入手してください!
センター数学1Aの構成を解説!
まずはセンター数学1Aの構成を知ることから始めましょう!問題傾向や配点、時間配分を知ることはセンター試験のみならず、全ての科目や試験で重要です。
センター数学1Aの構成・問題傾向
平成29年度のセンター試験数学の問題構成は以下のようになっています。
〈第1問〉 数と式・集合と論理・二次関数
〈第2問〉図形と計量・データの分析
〈第3問〉場合の数と確率
〈第4問〉整数の性質
〈第5問〉図形の性質
このうち〈第3問〉〜〈第5問〉は大問を2つ選んで解くことになるので、全部で4つの大問を解くことになります。
上の問題構成を見れば全ての範囲から満遍なく出題されていることがわかりますね。ヤマを張るのではなく、全範囲をしっかりと勉強し、対策を練りましょう。
2015年入試から、以前は数学2Bの範囲とされていた「統計とコンピュータ」が数学1Aの範囲になりました。また、旧課程では「数と式」に含まれていた整数問題が「整数の性質」として大問一つ分になりました。しかし、基本的には毎年大きな変化はないと言ってもいいでしょう。
センター数学1Aの配点・平均点
平成29年度のセンター試験数学1Aの配点は
〈第1問〉30点
〈第2問〉30点
〈第3問〉20点
〈第4問〉20点
〈第5問〉20点
となっています。(第3問〜第5問のうちから2つ選ぶ)
平均点は
〈数学1A〉61.12点
〈数学2B〉52.07点
となっています。
よく「センター試験は平均点6割を目指して作られている」と言われます。数学1Aに関しては平均点が6割付近ですね。数学2Bは計算量がとても多く、平均点が数学1Aより下がってしまうのも無理はありませんね…


センター数学1Aで9割取る人の時間配分公開
一例として、センター試験本番での私の時間配分を見てもらいましょう(2014年)。
〈センター試験時間配分の一例〉
第1問 20点満点 10分(計算・マークシート記入9分、見直し1分)
第2問 25点満点 15分(計算・マークシート記入13分、見直し2分)
第3問 30点満点 20分(計算・マークシート記入17分、見直し3分)
第4問 25点満点 10分(計算・マークシート記入9分、見直し1分)⬅ここで計算ミス数問
全体の見直し 5分
最後の第4問に取り掛かったとことで残り15分だったのでかなり焦ってしまいました。大問を解き終わるごとに見直しをしていたので最後にあまり時間が残りませんでした。その分第1問〜第3問までにミスはなく、9割超えを達成できました。
普段の過去問演習で、自分に合う時間配分を見つけておくことが大切です。新課程でも大問4つ解く事になっています。見直しに10分だけ使うとしても大問1つに12分程度しか使えません。センター試験ではいかにスピードが重要であるかを理解してもらえたでしょうか。
また、選択問題でどの問題を選ぶかについては予め決めておきましょう。試験時間内に迷っていては時間の無駄です。
センター数学1A対策におすすめの問題集・参考書と勉強法
センター数学の構成や傾向を理解したら、実際にセンター対策を始めましょう!
過去問で自分のレベルを把握しよう
最初に、センター数学の過去問を3年分解きます。3年分だけですよ?10年分とか解いちゃダメです。
3年分解くことで、どの分野が得意なのか不得意なのかを調べます。(1)2年分は試験時間を気にせずに、(2)1年分は本番と同じ試験時間で問題に取り組んでみてください。
(1)で解けなかった分野は基礎的な理解が足りていません。参考書・問題集を使って実力をつけていきましょう。
(1)で解けたけど(2)では解けなかった分野は、基本的な理解はできているものの、スピードが足りません。センター過去問で形式に慣れながら計算スピードを上げていきましょう。
センター対策に役立つ参考書・問題集
基本事項を理解できていない分野は、問題集や参考書を使って地道に実力を上げていきましょう!
私が使っていた問題集・参考書はチャート式とフォーカスゴールドです。王道と言われる2つの参考書ですね。時間をかけても解けなかった分野をこの2つの参考書で復習します。まずは例題だけを解き、それでも足りなければ練習問題も解いてみましょう。
「十分復習できた」と感じたら過去問演習に移りましょう。
チャート式のとフォーカスゴールド、どちらの参考書も詳しい解説と質のいい問題が載っているので、優劣つけるのは難しいです。
私の学校では、普段の宿題はチャート式、長期休暇の宿題はフォーカスゴールドという使い分けをしていました。
チャートとフォーカスの比較はこちらの記事を参考に!!
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センター数学参考書<王道のチャートとフォーカス正しい使い方>

文系で数学を使う人は、黄チャートで十分です。 例題を一通り解くだけで基礎力がつきます。 しかし、問題量が多いので、受験生になってから使うのはあまりおすすめしません。 普段の数学の授業の予習復習に活用するとよいと思います。
文系数学の関関同立志望はまず欲張らずこれだけを完璧にすべき
新課程チャート式解法と演習数学1+Aでは基礎的な部分がしっかりとしていなければいけません。理系にいく人は何通りも解き方が必要になりますが、文系を目指している人はこのチャートの例題の下にある方針さえ覚えれば大丈夫だそうです。むしろ東京大学に限らず文系にいく人は数学で点数の差がつくので解き方よりも問題演習の量が大切です。東京大学にいくならば青チャートまでで赤チャートは必要ありません。

今、大体の人が登録しているのは古い方(以下旧式)だと思う。よく見ると2017年から買った人はこっちの4th Editionですね。 さて、レビューについていうと、コラムが読み応えがあり、学校のワークを確認用(基礎定着用)、フォーカスゴールド(以下fg)を演習用としても充分役立つと思います。青チャートと迷ったら、fgの方が良いと思いますが、大抵、本屋には置いてないので不安ですよね。ですが、1aでお試ししてから2bから変えてもいいと思います。 スマレクebookと併用することで容易に先取りもしやすくなります。 最後に、本屋で見て買うことができず、amazonで買う場合、買った後に後悔しないと思います。
IA IIB IIIの三冊を使ってます。 問題を解いてて"ん?"となったポイントを後で先生に質問にいこうと付箋を貼るのですが、解説を読むと、素晴らしいほど的確にそのポイントへの説明が書かれいるので、解説を読み終わる頃には付箋が一枚も残っていません。 先生に質問にいく回数が減りました。 いや、むしろこの黒本が先生。 使用者が疑問に思うことを先読みして解説やコラムを書いてある参考書はたぶん他にないと思います。 レベルの高い参考書ほど、このぐらいわかるだろ?解説省くぞ。というものが多いですが、FOCUS GOLDはレベルが高いにも関わらず、そこやっぱり忘れるよね~、つまずくよね~ほらヒント。一緒にがんばろ。と優しく親身に付き合ってくれます🙆

との数学の先生に聞いてもイチオシ、これをやり込めば、どの大学でもはいれます、 弱点をあげるとしたら分厚く重たいことですが ATLSというアプリで電子書籍化されているので おすすめです
センター過去問
センター過去問を3年分解き、自分の実力を把握した後は、分野別に過去問を解いていきます。
「時間はかかるけど分からない問題は無い」分野におすすめの勉強法です。
同じ分野の大問を10年分解くことで解くスピードを上げていきます。この時、制限時間を大問1つで10分としましょう。(目安時間12分)
問題傾向を掴むことができるのも利点です。
全分野で過去問演習を終えたら、今度は年度別に解いていきます。このときは本番と同じように制限時間を60分に設定します。見直しも行ってください。
また、センター試験の過去問・解答は直近3年分であれば大学入試センターのホームページよりダウンロードできます。下のリンクから大学入試センターのホームページに飛べます。

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センター試験の過去問レビュー 解説はまあめっちゃわかりやすいわけではないですが、そこそこわかりやすいとは思います


分野別数学1A注意点と勉強法
ここからは分野別に注意点を書いていきます。
数と式・集合と論理
「数と式」では、一次方程式・不等式、二次方程式・不等式、絶対値を含む方程式・不等式、有理化、対称式の計算が主に求められます。普段から正確性と速さを意識して計算することで時間を短縮することができます。
特に絶対値を含む方程式・不等式は場合分けを確実に行わないと正解を導けないので、必要な場合は図を描くなどして「可視化」して解いていきましょう。
有理化は計算ミスをする可能性が高いので計算練習をしておきましょう。
「集合と論理」も10点程度の配点をされているため重要です。
「集合」の単元は、ベン図を描いて考え方やド・モルガンの法則を理解することが重要です。「可視化」を常に意識しましょう。
「論理」の単元は厳密な考え方をする問題が多く、どうしても難しくなります。命題の反例や命題の対偶、必要条件・十分条件の判断は難易度が高く、本番で分らない問題は後回しにしても良いでしょう。「論理」の単元を勉強する時には、矢印を用いて命題の対偶や必要条件・十分条件の関係を表したり、命題の反例を想像してみるなど、じっくり考えてみてください。
二次関数
数学1A大きな壁の1つであり、一度わかってしまえば得点源にもなる分野が「二次関数」です。
計算量が多いために避けられることが多いですが、正確に平方完成をして図を描くことで最大値・最小値を求めたり二次方程式・二次不等式との組み合わせ問題でも速く解くことができるようになります。10年分解いてみると、二次関数の分野で問われることはパターン化されていて、頂点の座標、グラフの移動、最大値・最小値、場合分けなどを問われることが多いということに気が付きます。「自分ノート」に傾向をまとめて、パターン化を体感し計算の速度を上げていきましょう。
データの分析
新課程になって新たに追加された分野であるため、過去問が少なく対策がしにくくなっています。平均値・分散・標準偏差・相関係数などの数学用語が何を示すのか、どのように求めるのかを教科書・参考書で理解しておきましょう。理系の受験生であれば、大学入学後に理科実験で何度もお世話になる数学用語なので身に着けておきましょう。
ヒストグラムや散布図などのグラフの読み取りも出題されやすいので、確実に読み取れるようにしておきましょう。
場合の数・確率
ここからは選択問題になります。自分の得意な問題を選んで解いていきましょう。
「場合の数・確率」は問題内容の種類が多くパターン化されない単元となり、多くの受験生が苦手とする単元です。サイコロや数字の並び替え、赤玉・黒玉を取り出す問題など多種多様です。
また、問題文が長いため状況把握に時間がかかってしまい、焦って正確に解けないことがあるので要注意してください。
表や絵を描いて実際に問題の動作を自分で試すことでイメージを掴みやすくなるので、まずは「可視化」をしながら問題文を読んでいきましょう。
サイコロが2個の場合は、表を描くと非常に速く確率を求めることができます。3個以上の場合は表では描けないので計算で求める必要があります。
場合分けの抜け落ちや数え忘れをしてしまうことが多いので、「場合の数・確率」を勉強する場合には全問正解であろうと解答解説の場合分けの基準や考え方、流れを確認し、「自分ノート」にメモしていきましょう。
整数の性質
「整数の性質」は論理の単元と同じく、厳密な内容が多くなります。素因数分解や自然数の定義など確実に数学用語を理解し、計算してみることで感覚を掴んでいきましょう。
また、不定方程式や最大公倍数・最小公倍数なども勉強しておくといいです。新課程から新たに追加された分野なので過去問が少なく教科書や参考書の問題で演習しましょう。
図形の性質
旧課程では数学1の「図形の計量」と組み合わせて出題されていましたが、新課程からは「図形の性質」として出題されるようになりました。
平面図形の性質は基本的な内容の数が多く、忘れやすくなってしまうので、「自分ノート」の出番ですね!図形とともに公式をメモしておくことで記憶に残りやすくなります。
また、図が正確に描けなければ自分の描いた図に惑わされて問題が解けなくなるので、普段から綺麗かつ正確に図を描けるようにしましょう。
方べきの定理、チェバ・メネラウスの定理、三角形の重心・内心・外心・はよく出てきますが忘れやすいので気を付けましょう。
最後に
今回の記事では
・センター数学1Aの構成・傾向
・センター対策に役立つ参考書、問題集、過去問の使い方
・数学1A分野別注意点
について見てきました。
あなたのセンター数学1A対策の参考になれば幸いです。