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はじめに
あなたは情報学というものをご存じですか?
「情報学?何それ?あんまり役に立たなそう…」と思ったあなた!その考えは間違いです!!情報学というのは、今最も注目されていて必要とされている学部の1つなのです!
と言われても、情報学が何かをご存じでなければ、そんなふうに考えてしまっても当然ですよね。ですので、この記事では、まだあまり世間に知られていない情報学というものを徹底的に説明していきます。
情報学って何?
情報学部がある大学はどこ?
情報学部はおすすめ?
就職には有利なの?
何か資格は取れるの?
などなど、情報学部に対するさまざまな疑問にお答えしていきますよ!
「情報学」とは?
文系と理系、2種類の学問
情報学というと、コンピュータのプログラムを作るプログラミング(HTMLやCSSなど、聞いたことがある人もいるかも?)を学んだりする、理系の学問というイメージが強いのではないでしょうか。
しかし、「情報」という学問は理系だけに限られたものではないのです!
私達の生活と「情報」は切っても切り離せるものではありません。特に現代はインターネットの普及から情報化社会と言われ、世界中の情報が行き渡るようになっています。人間の意識や行動、生命や身体、社会や文化、技術や芸術、産業や政治経済、法や政策、環境や国際関係など、ありとあらゆる側面が「情報」によって抜本的な転換を遂げつつあるのです。
すなわち、「情報」によって人間の文明が変革しているわけですね。
そういった「情報」による社会の変革などを研究テーマとするのが文系の「情報」系の学問です。人文・社会科学系の学問と連携し、社会システムの中での情報技術の役割や、マスコミュニケーションにおいての情報メディアの役割、国境を越えての情報コミュニケーションなどを研究テーマとします。
一方で、理系に属する情報学部は工学系の学問になります。こちらの方は、プログラミングやコンピュータを構成するハードウェアやソフトウェアについて学習し、「情報」についての基礎・土台となる分野を数学的手法によって研究するのです。
「情報」学のまとめ
・文系に属する情報学部は、教養として情報を学ぶ側面が強い。
・理系に属する情報学部は、高度なコンピュータ技術を学ぶ専門的な学問分野
文系の情報学とは?
文系の情報学というのはどういうものなのでしょうか。
あなたは、メディアリテラシーという言葉を聞いたことはありますか?
おそらく、高校の国語の授業や情報系の授業で、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。メディアリテラシーというのは、世の中にある数え切れないほどの沢山の情報メディアを、主体的に読み解いて、必要な情報を引き出してその真偽を見抜き、活用する能力のことを言います。こういったメディアリテラシーを教育するための研究などは文系の学部でおこなわれています。
メディアリテラシーの例のように、文系の情報学というのは、高度に情報化し、複雑化した現代の諸課題に学際的な方法でアプローチする学問です。社会科学を軸としてメディア・コミュニケーションやグローバルコミュニケーションなどを研究します。
学部としては、たとえば、明治大学の情報コミュニケーション学部は文系的な情報系の学部にあたります。社会科学を軸とした学域横断的な教育を目指し、1年次から段階を経て高度情報社会に対応できる、柔軟で幅広い教養を修得することが可能となるカリキュラムを設置しています。
文系の情報系の学部は、他の人文科学系や社会科学系の文系学部と同様に、一般教養を学ぶこともできます。「情報」を人間の文明と関わらせて、学際的にアプローチする仕方になっています。
理系の情報学とは?
理系の情報学は理学部や工学部、理工学部から枝分かれした学科として設置されている大学が多くなります。コンピュータ、通信、ネットワーク、情報処理などを数学的手法によって研究します。
必修科目は主に実験やプログラミング演習としている大学が多いです。コンピュータを作るための基本的な土台をプログラムしたり、ソフトウェアやハードウェア開発を担ったりします。学問としては、線形代数、解析学、コンピュータリテラシー、プログラミング演習、データ構造とアルゴリズム、情報理論、などなど数学的要素の強い科目ばかりです。
そんな情報学を学ぶことができるのはどのような大学でしょうか。偏差値の高い有名な4大学を紹介します!
これを見てわかるとおり、「情報学部」として独立した学部を設置しているわけではなくとも、学部に入学してから情報学を学科や専攻として選択する形の大学が主流です!
ですので、プログラミングなどを学ぶ情報系の学問を専攻したいと考えている人は、各大学の学科・専攻で研究している内容をきちんと調べるようにしましょう。ホームページや大学案内が参考になりますよ♪
ここまで、文系と理系、それぞれの視点から捉える「情報学」をお伝えしてきました。
「情報学部」を設置している大学では、基本的には情報学を数学的手法で研究している、理系の情報学です。(静岡大学は文理融合型で、学科が文系と理系に分かれます。)
ですので、この記事では、理系の専門的学問分野である「情報学部」がどんな学部なのかを、これから詳しく紹介していきます!
情報学部とは?
情報学部について
情報学部は、その名の通り情報学を教育研究する大学の学部です。
情報学部の理念とはいったいどのようなものでしょうか。名古屋大学の情報学部を例に見てみましょう!
情報学部は、情報科学技術に関する基礎知識・適用能力と、自然や社会をシステムとして普遍的に理解する能力を涵養する(=養い育てる)ことにより、システム思考に基づいて人類の直面する課題を解決し、新しい価値を生み出せる人材を育成します。また、自然科学、人文社会科学、工学、数理科学、コンピュータ科学、メディア科学、データ科学、複雑系科学、人間科学、生命科学等様々な視点から「情報」を捉え、「情報」を学問として体系づけるとともに、領域の融合による新しい情報学の発展を目指します。
(引用元:名古屋大学 情報学部 理念)
というように、情報学部は、高度情報化社会となっている現在において、さまざまな視点から「情報」を捉え、学問として体系づけながら、多様な領域の融合による「新しい情報学」の発展を目的としています。
コンピュータの基盤(数学理論やアルゴリズムなど)といった知識を学ぶことから、コンピュータを取り巻く社会の諸課題(情報リテラシーなど)の解決を考えることまで、研究対象は広範です。
情報学部では、1,2年次は情報学の概論や基礎理論を履修していきます。
基礎理論というのは、「微分・積分」、「線形代数」、「論理数学」、「アルゴリズムとデータ構造」、「数値解析」、「統計解析」、「符号・暗号理論」、「オペレーションズリサーチ」などの数学とその応用分野からなっています。理系の情報学は、非常に数学的要素の強い学問なのです!もちろん、すべての分野において、数学的な能力を必要とするわけではありませんが、とても多くの分野で要求されます。
ですので、情報学部への進学を考えている人は、数学が得意だとより良いでしょう◎
また、理論だけではなく、コンピュータの基礎も学んでいきます。ソフトウェアの作成方法とそれを作成する言語(プログラミング入門、プログラミング演習、Web プログラミングなど)や計算機アーキテクチャ、計算機ハードウェア、コンピュータネットワーク、情報セキュリティなどなど、、、コンピュータやコンピュータネットワークの設計の基礎となる分野も学ぶのです。
3年次以降からは、より専門的な科目を履修していきます。コンピュータールームでのプログラミング演習や、実験などが盛りだくさんです。研究室によっては、数日こもりっぱなしで研究に没頭することもあるみたいです。
そして、偏差値が比較的高い有名大学で情報学を研究する学生たちは、半数近くの人が院進学をしてさらに研究を重ねていく傾向が強いようです。
情報学部の主な学科
情報学部の主な学科を以下、紹介していきます。
・情報学科
・情報管理学科
・情報科学科
・経営情報学科
・経済情報学科
・情報社会学科
・広報学科
・国際情報学科
・健康情報学科
・情報工学科
・情報ネットワーク工学科
・電子情報ネットワーク学科
・知能情報学科
・コンピュータ科学科
・コンピュータシステムテクノロジー学科
・ソフトウェアサイエンス学科
・情報デザイン学科
・情報メディア学科
・情報システム学科
・知的情報システム学科
このように見ていくと、「情報」と一口に言っても、本当にいろんな角度から研究することができるのですね。
人文科学系や社会科学系とも密接に関係しています!
偏差値順!情報学部を設置している大学TOP3
情報学部を設置している大学の数はあまり多くありませんが、すべて紹介すると膨大な量になってしまうので、ここでは国公立と私立に分けて偏差値ランキングTOP3の大学を紹介していきますね。
【国立大学】
名古屋大学 情報学部
筑波大学 情報学群
静岡大学 情報学部
【私立大学】
工学院大学 情報学部
大同大学 情報学部
文教大学 情報学部