この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。内容が古くなっているのでご注意ください。
はじめに
医療ドラマは、ドラマの中でも人気のジャンルですよね。特に最近では、医師だけでなく看護師ほか多くのスタッフが登場します。患者さんのために一丸となって課題を解決する姿がかっこいいですよね。これこそ、今後の医療に欠かせない「チーム医療」なんです。
新型コロナウイルスのニュースが流れる中で、あらためて医療の現場で働く人々への感謝の気持ちを強く感じた人も多いかもしれませんね。こうした最前線の人々も「チーム医療」で患者さんの命を守っています。これまでの医療とチーム医療とはどう違うんでしょうか?
医療現場はピラミッド型からフラット型へ!
従来型の医療では、医師を頂点としたピラミッド型の指揮体制となっていました。医師が治療方針を決め、医師から看護師をはじめとする医療職スタッフへ指示を出すというもので、医師以外の医療職スタッフや患者さんは、治療方針に対して意見を言うことが難しい状況でした。
この指揮体制では、患者さんと医師・医療職スタッフとのコミュニケーションがとりづらく、HOSPITAL(病院)と同じ語源であるHOSPITALITY(おもてなし)で患者さんに接することは難しいのが課題でした。
最近主流となってきたチーム医療は、医師をチームリーダーとしたフラット型の専門職体制です。患者さんの治癒や社会復帰という共通のゴールを全員で共有し、多職種の医療職スタッフ、医療事務スタッフが協力・連携します。さらに、チーム医療の中心には患者さんがいて、患者さんもチームの一員として考えられるようになりました。この専門職体制をとることで、医師と患者さん・患者さんのご家族が十分なコミュニケーションを取り、納得した上で安心して治療を受けられるようになってきているのです。
チーム医療を構成するのはどんな職種?
では、実際にチーム医療を構成するのはどんな職種なのでしょうか? ある患者さんが手術入院したと仮定して、そのうちのいくつかをご紹介しましょう。
まずは、チームリーダーである医師。患者さんと手術の方法や術後の過ごし方などを話し合います。手術前後には体調を調べるために、臨床検査技師によって血液・尿・脳波等の検査を行います。これらの検査結果に基づき、医師が医薬品を処方し、薬剤師が服薬指導や、注射・点滴等の調剤業務を行います。手術後に日常生活での自立をめざして、理学療法士によるリハビリ指導が行われます。毎日の入院生活で看護を担当する看護師が患者さんの変化を注意深く見守り、他職種と情報を共有。退院後の生活について医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)が相談に乗るなど、連携して患者さんを支えていくのです。
ご自身やご家族に入院経験があるなら、他にももっとたくさんの職種のスタッフにお世話になった人もいることでしょう。
「世界最大級の環境」でチーム医療を学ぶ国際医療福祉大学とは?
栃木・千葉・神奈川・東京・福岡の5都県に6つのキャンパスを持つ、国際医療福祉大学。ここでは、医師・薬剤師・看護師・保健師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士・診療放射線技師・臨床検査技師・公認心理師・介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士・診療情報管理士・医療経営スタッフなど、チーム医療で活躍できる16以上の職種の資格取得をめざすことができます。
さまざまな医療福祉の職種をめざす学生が集まっているので、学部学科の垣根を越えて在学中にチーム医療を実践的に学ぶことができます。そのための施設も充実していて、千葉県の成田キャンパスにある成田シミュレーションセンターは、広さ5338㎡と世界最大級! リアルな医療現場を再現した救急室(ER)・手術室(OR)・集中治療室(ICU)・模擬病床室・心肺蘇生演習BLS室などの環境を活かし、多職種の連携を体得します。
また、高度な医療機器も配備。がん治療に使われる放射線治療装置「リニアック」・MRI装置・CT装置・視線解析装置・三次元動作解析装置など、教育機関で設置の少ない機器を使った演習を行っています。
最新設備・施設を使えるので、自分がプロの医療人となった時をイメージしながら学ぶことができますね。専門性とチームワークを同時に獲得できる、チーム医療を学ぶ最適な環境といえるでしょう。
トップクラスの国家試験合格率!
多様なグループ施設を有しているのも国際医療福祉大学の特色のひとつ。附属病院・在宅ケアセンターや特別養護老人ホームといったグループ施設・臨床医学研究センター等で、キャンパスで身につけた知識とスキルを臨地実習等でさらに高めることができます。こうした学びの環境と、きめ細かなサポート体制が実を結び、国家試験の合格率は毎年全国トップクラス! 2019年度も薬剤師国家試験合格率全国1位(私立大学)をはじめとして、多くの学科で国家試験合格率100%をマークし、合格者数が全国トップ10に入るなど、実績を残しています。
チーム医療に興味があるけれど職種を絞りきれないなら、まずは国際医療福祉大学の情報をチェックしてみてはいかがでしょうか? きっとあなたの能力や個性を活かせる職種が、たくさんの学部学科の中から見つかると思います。
「連携教育」でチーム医療を学ぶ新潟医療福祉大学とは?
新潟県にキャンパスを置く新潟医療福祉大学は、6学部13学科で66種類以上の専門資格を取得することができる看護・医療・リハビリ・栄養・スポーツ・福祉・医療ITの総合大学。敷地は東京ドーム約5個分を有し、ワンキャンパスで学科の枠を越えて学ぶ連携教育を導入し、チーム医療の学びに取り組んでいます。
1年次から学科の枠を越えた全学科共通のコアカリキュラムを配置し、自分がめざす職種だけでなく、各専門職の役割や必要性を学びます。また、他学科混成のグループで研究・発表を行う少人数のゼミに在籍。現場への理解を深めるために、病院・福祉施設・地域などの声を聞き取るといった経験を積むなど、段階的にチーム医療における連携とは何かを学び取っていきます。
他学科混成のゼミなら、仲間意識も芽生え、本当にチーム感を持って学べそうです。お互いがめざす職種への理解やリスペクトもぐっと大きくなりそうですね。
「IPE(専門職間連携教育)」でチーム医療を学ぶ森ノ宮医療大学とは?
大阪の海の玄関口、南港に位置する森ノ宮医療大学。保健医療学部に看護学科・理学療法学科・作業療法学科・臨床検査学科・臨床工学科・診療放射線学科・鍼灸学科の7学科を擁する、西日本で有数の医療系総合大学です。
以前から力を入れているのがIPE(Interprofessional Education=専門職間連携教育)です。在職する7名のメディカルドクターが全体を見回し、1年次から段階的にチーム医療を学びます。1年次には理事長・学長も講師となるセミナーを受講し、夏休みには学科混成チームで「チーム医療見学実習」を実施。2年次には職種を越えた「医療の共通のことば」を使いこなせるようにコミュニケーション力の向上に注力します。3年次には「多職種連携実習」として25の模擬患者の症例に対して、学科混成チームが治療・ケアプランを立案し、議論を重ねてプレゼンテーションします。このしくみは2020年度からさらに本格的に導入されています。
新型コロナが猛威をふるう今だからこそ、覚悟を持って医療の道を進んでいきたいですよね。森ノ宮医療大学は、思いつきではなく自らを見つめ直して進路を決められるように、プロの目から見た各職種についてのガイドブックも発行しています。関西で本格的にチーム医療を学びたいなら、森ノ宮医療大学はぜひチェックしておきたいですね。
おわりに
チーム医療は、患者さんの命と健康を守るための、効果的で新しい医療のあり方であることを紹介してきました。自分たちのチームワークによって患者さんの笑顔に貢献できるなんて、とてもやりがいのある仕事ですよね。医療人をめざそうと思っているなら、チーム医療に注力している大学に注目してみるのも、ひとつの選び方かもしれません。
大学から受験生にメッセージ「いま、伝えたいこと」
国際医療福祉大学
国際医療福祉大学では、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、附属病院での患者受け入れや、クルーズ船「ダイヤモンドプリンセス号」へ災害派遣医療チーム(DMAT)を派遣するなど、多くの支援活動を行っています。そのほかにも、卒業生の多くが実際に医療現場の最前線で活躍しています。今後もさらに医療職は必要とされ、チームとして働く重要性も高くなっていくと考えられます。ぜひ本学でチーム医療を実践的に学びながら、日本や世界に貢献できる医療職をめざしましょう。
新潟医療福祉大学
新型コロナウイルス感染症の影響下で、日々不安を感じ過ごしている方も多いかと思います。
今回の事態で、改めて「医療」の力の重要性や、暮らしを支える「福祉」の大切さが明らかになりました。新潟医療福祉大学は「優れたQOLサポーターの育成」を基本理念としており、人々の「よく生きる」を支えるスペシャリストを育成しています。ぜひ本学で「チーム医療」を学び、人々の「生きる」を支える医療職を目指してみませんか。
森ノ宮医療大学
新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっている今まさに、医療現場では「チーム」一体となって対応しています。本学の卒業生もその一員として最前線で活躍しています。だからこそ、高校生・受験生のみなさんも「医療者として働く」という自分の覚悟をもう一度見つめ直して、医療の道を志してください!