この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。内容が古くなっているのでご注意ください。
はじめに
日本の未来を切り開くため、幕末に国禁を犯して渡米した同志社大学の創立者・新島襄。その熱い志を受け継ぎ、創立150周年となる2025年に向けた「同志社大学VISION 2025」を展開中だ。伝統と創造性を融合させ、さらなる進化を目指す。
6つのビジョンを繋ぐ、「多様性」を培う教育と研究を推進
同志社大学は、新島襄が1875年に創立した同志社英学校が起源です。「キリスト教主義」「自由主義」「国際主義」を教育理念とする、良心教育を実践してきました。
本学は創立150周年に向けて策定した「同志社大学VISION 2025」に基づき、6つのビジョン「学びのかたちの新展開」「キャンパスライフの質的向上」「創造と共同による研究力の向上」「『志』ある人物の受入れ」「『国際主義』の更なる深化」「ブランド戦略の展開」を進めています。この6つを繋ぐキーワードは「多様性」です。例えば「キャンパスライフの質的向上」には、「多様な人物が様々な活動を通して共生できるキャンパスの実現」という言葉が含まれています。「『国際主義』の更なる深化」の国際主義はまさに多様性そのものです。2017年にはドイツのテュービンゲン大学構内に、EUキャンパスを設置しました。研究の多様性としては、「新型コロナウイルス感染症に関する緊急研究課題プロジェクト」も始動します。産官学の社会連携も研究の多様性といえます。今年4月に「同志社-ダイキン『次の環境』研究センター」を学内に設立しました(下記参照)。
2020年4月に就任した植木朝子学長
ダイキン工業と「包括的連携協力」協定を締結
同志社大学は空調メーカー最大手のダイキン工業株式会社と、同年3月に環境課題をテーマにした実践的研究開発を目指し、包括的連携協力に関する協定書を締結。
「次の環境」研究センター センター長で、理工学部環境システム学科の後藤琢也教授は「本学の学生・大学院生とダイキン工業の社員との共修環境を作り、次世代の地球環境に役立つ新しい科学技術、新しい教育を打ち出していきます」と意気込みを語る。
研究センターは、訪知館内のワンフロアに開設。まずは「CO回収・分解・再利用技術の開発」「エネルギー損失の極限を追求する環境技術テーマの研究」の二つの共同研究群から始める。共同研究を通して育てたい人物像について、後藤教授は「常に次世代のことを考え、倫理観を持ち、社会に役立つ新しい原理や仕組みなどを生み出す人物」と話す。
センターには専属の教員が2人いるが、他学部からも二十数人の教員が研究員として参画。さらに学外からも大学や国立研究所などに所属する研究者もメンバーに加わった。文理融合で次の環境を考えさせる教育研究拠点での学びは、学生をより成長させるはずだ。
同志社-ダイキン「次の環境」研究センター センター長
理工学部環境システム学科後藤琢也 教授
おわりに
今回の記事はいかがでしたか?
よろしければ、アンケートへのご協力をお願いします。(1-2分で終わります)