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はじめに
「先生になりたい!」「教育者をめざしたい!」そんな夢を持っている人なら、「良い先生」になりたいと考えるのはごく自然なことですよね。でも、「良い先生」と言っても、「わかりやすい授業をする先生」「子どものこころに寄り添う先生」など、良い先生像は思い描く人によってさまざまです。これからの教育界における「良い先生」とはどんな先生で、どんな能力が必要とされているのでしょうか。
教育の連続性をめぐる「小1プロブレム」「中1ギャップ」って何?
「小1プロブレム」「中1ギャップ」という言葉を聞いたことはありますか? いずれも、教育内容や学習環境が大きく変化する際に起こる、子どもが抱える問題のことです。
保育園・幼稚園から小学校に入学した際に起こる、子どもたちの落ち着かなさが長く続いてしまう「小1プロブレム」。「中1ギャップ」は、科目別担当教員・定期試験・部活動等による先輩・後輩関係など、小学校とは異なる環境になじめない状態のこと。学校を休みがちになったり、不登校になってしまうケースもあるようです。同様に、出身学校別の学力の差・電車での長時間通学・中高一貫校への進学による学風へのとまどいなどで生じる「高1クライシス」、算数で四則計算・分数・小数を学ぶ小学4年生でのつまづきがその後の学力に影響してくるという「小4ビハインド」という言葉もあるようです。
言葉そのものは聞いたことがなくても、各ワードの説明を読むと何となくわかると感じた人も多いのではないでしょうか。こうした問題の背景に共通するのは「学びをつなぐ」ということ。子どもたちが悩む状況を作らないように、保育園・幼稚園から小学校へ、小学校から中学校へ、学年から学年、学校から学校へと「学びをつなぐ」先生が求められているのです。
「学びをつなぐ」スペシャリストを育てる文教大学教育学部
「学びをつなぐ」教員の育成に積極的な大学が、1万人以上の教員を輩出している文教大学です。小学校教員・中学校教員の採用者数は私立大学ナンバーワン! 教員就職率(2019年度)も関東7国立大学の55.5%を大きく上回る81.4%の、まさに「育ての、文教。」です。
教員養成を主目的とした私立大学初の教育学部として1969年に誕生した教育学部は、教育制度を「つなぐ」、子ども同士を「つなぐ」ことのできる教育者を育てるために、2020年4月より教育学部を再編しました。
まず、「心理教育課程」を「発達教育課程」に改組。この課程には「特別支援教育専修」「初等連携教育専修」「児童心理教育専修」「幼児心理教育専修」の4つの専修が設けられています。子どもの発達の多様性と連続性を理解して「学びをつなぐ」教育者の育成をめざしています。
また、「学校教育課程」ではカリキュラム改訂を行い、教科指導を中核に小・中・高の「学びをつなぐ」教育者の養成をめざします。
豊富な学校体験は、現場を知り、めざす教員像を描くチャンス!
「心理教育課程」の「初等連携教育専修」では、幼児教育と小学校教育の両方を深く理解し「幼小をつなぐ」先生を育てます。「初等連携カリキュラム論」「幼少接続教育内容論」などの科目で移行期の子どものとまどいを減らせる教育力を育みます。
また、最近では幼児教育において保育園・幼稚園に加え、両方の機能を兼ね備えた「認定こども園」も増加しています。これらをつなぐ先生を育てるため、「幼児心理教育専修」では、保育士と幼稚園教諭の両方の資格を取得しつつ、心理学も学んで「保護者の子育て支援」への対応力も身につけます。
「学校教育課程」では国語・社会・数学・理科・音楽・美術・体育・家庭・英語の9つの科目別の専修を設置。小学校教員養成の学びに加え、専門教科については小・中・高の連続性を理解し、いずれの学校に勤めても「教科の学び」をつなぐ教員を育てています。
「学びをつなげる」スキルを磨くために学生を後押ししてくれるのが、豊富な「学校体験」です。
小学校の先生のお手伝いを1週間体験する「先生の助手体験プログラム」、土曜スクールや放課後学校で自分が計画した授業を行う「“学校”での指導体験」、事前指導から体験中の悩み相談、体験後の振り返りも行う「学生ボランティア補助教員制度」など、キャンパス内の授業では体験できない多様な学びの機会を用意しています。
現代社会のニーズに合った、教育のプロフェッショナルを養成する白鷗大学
教員や指導者は人間と向き合う職業です。そして人間は社会の中で生きています。人間と社会の両方を理解して指導することはとても大切ですね。白鷗大学教育学部 発達科学科では、現代社会のニーズに応じた教育者・指導者を育てるための4つの専攻を設置しています。
「児童教育専攻」は、主に保育士・幼稚園教諭・小学校教諭を養成します。子どもや家族を取り巻く環境を理解し、適切に指導する力が身につくため、子ども向け出版社やメーカー・子育て支援事業などでも活躍できます。「スポーツ健康専攻」は、主に保健体育の中学校教諭・高等学校教諭を養成します。高齢化や健康志向などの社会状況を受けて、地域スポーツ振興やインストラクターとしての道も開けます。「英語教育専攻」は、主に英語の中学校教諭・高等学校教諭を養成します。グローバル化に伴い英語の重要性が高まる中、小学校英語指導者・多国籍企業勤務などもめざせます。「心理学専攻」では、主に中学校教諭(社会)や高等学校教諭(公民)を養成します。心理学の基礎を学ぶことで心理系資格取得もめざせるため、「こころ」の時代に求められるカウンセラーほか、あらゆる業界で学んだ知識を活かせます。
このように、現代社会のニーズに応じた学びを展開する教育学部では、2019年度の就職率は99.5%にものぼります。確かな実績があるからこそ、安心して得意分野を持つ教育のプロフェッショナルをめざすことができそうですね。
附属橘小学校と連携し、幅広い教育システムの整った「常葉大学」とは!
10学部19学科を擁する静岡県の常葉大学。教育学部の初等教育課程では、小学校・中学校・高等学校・特別支援学校の免許状取得のための専門的な学びを深めることができます。
最大の特色は、附属橘小学校との連携です。1年次から4年次まで小学校の教育現場を実際に体験しながら、大学では教育理論や各教科の内容を学び進めます。理論や知識を身につける「机上の学び」と、ベテラン教員や子どもたちのリアルな様子を体感しながら実習に挑む「現場での学び」を繰り返すことで、児童・生徒を理解し支援する力を養います。4年間、附属小学校の児童・教員と交流しながら学ぶので、一人ひとりの児童の成長を見守ることができ、子どもを育てる大切さを体感できます。
また教職支援センターでは、教師への憧れを支える心強いパートナーとして、教員免許状取得および教員採用試験に向けたきめ細かな支援はもちろん、さまざまな相談にも対応しています。同じ夢を持つ仲間とともに語り合い、学び合う場にもなっています。
幅広い教育システムの整った常葉大学なら、一歩一歩着実になりたい先生像をかなえていけそうですね。
おわりに
「良い先生」のイメージは人によって千差万別ですが、これからの時代に求められる教育者に共通する素養は、幅広くかつ深く教育について理解し、「学びと学び」「子どもの心と心」「制度と制度」などをつなぐ能力だということをご紹介してきました。あなたが教育・保育者をめざすなら、広い視野から物事を捉え、高い専門性で対処できる力を養える大学を選ぶことをおすすめします。