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はじめに
現代の医療現場では、医師や看護師、リハビリテーション職、臨床工学技士、臨床検査技師などがそれぞれの専門知識を最大限に活かし、連携して治療を行う「チーム医療」が一般化しています。また、要介護状態となっても、住み慣れた地域で自分らしい生活を続けられるよう支援する地域包括ケアの推進やオンライン診療など、医療の世界は未来へ向けて進化を続けています。
こうした医療の世界でリハビリテーションの分野を担っているのが「理学療法士」や「作業療法士」、「言語聴覚士」といった仕事です。今回スポットを当てるのは、「話す・聴く・食べる」を支援するスペシャリスト「言語聴覚士」。今後ますます活躍が期待されている仕事の魅力をご紹介します。
言語聴覚士って、一体どんな仕事?
言語聴覚士は「話す」「聴く」「食べる」を支援します。ことばはコミュニケーションのほか、思考の構築にも用いられ、一方、食べることは栄養摂取だけでなく生きる喜びでもあります。言語聴覚士は、こうした人としての尊厳や生きる喜びを支える医療専門職です。
コミュニケーションや食事といった、ごく当たり前のことが、病気や事故、加齢によって困難になってしまうことも。また、生まれもった障がいで困っている人も少なくありません。そういった人々に対して評価や訓練などを行い、生き生きとした生活を送れるよう支援するのが言語聴覚士の仕事です。
活躍の場も広く、病院のリハビリテーション科や耳鼻咽喉科といった医療機関、介護・福祉施設、さらに、ことばの発達に問題を抱えた子どもたちを支援することもあります。
全国に約3万4千人しかいない⁉ 需要の高まる言語聴覚士
高齢化が進む現代社会では、「話す」「聴く」「食べる」に問題を抱える方の増加が予想されています。そのため、全国の医療機関や介護関連施設などを中心に、専門スキルをもった言語聴覚士を求める声が年々高まっています。
しかし、高まる需要に反して、言語聴覚士の有資格者が少ないというのが現状です。2020年現在、国内の言語聴覚士の有資格者は約3万4千人。他の医療専門職よりも国家資格となってからの歴史が浅いこともありますが、理学療法士が約18万人、作業療法士が約10万人 であることに比べると、まだまだ人数が足りていないのです……。
言語聴覚士になりたい! 気になる国家資格の難易度とは……
有資格者の人数が少ないからこそ、就職先の選択肢も多い言語聴覚士。大きな将来性を秘めた仕事と言っても過言ではありません。では、そんな言語聴覚士になるにはどうすればいいのでしょうか。
言語聴覚士になるには、言語聴覚士養成課程のある4年制大学や3~4年制の専門学校を卒業し、国家試験に合格する必要があります。気になる2020年の国家資格の合格率は65.4%。同じリハビリ職の理学療法士や、作業療法士の合格率が80%を超えていたことと比べると、難易度が高いように感じますね。
でも、安心してください! 65.4%という合格率は、既卒者等の受験者を含めた全体の数字。「新卒者」の合格率は例年約8割をマークしています。
2021年4月新設! 東京工科大学 蒲田キャンパスで学ぶ言語聴覚士の専門スキル
先述の通り、言語聴覚士になるには、養成校である大学や専門学校に進学することが欠かせません。2021年4月に東京工科大学に新設される「リハビリテーション学科 言語聴覚学専攻」では、国家資格取得への充実したサポートだけでなく、言語聴覚士としての高い専門性を身につけることができるカリキュラムが用意されています。
病院や施設などの医療機関における臨床実習にも力を入れていて、実習指導者である言語聴覚士とも密な連携をはかります。リアルな現場で働く人たちに触れる事で、学びのモチベーションも高まりそうです。
また、主体的に学び続けられる姿勢や、ゼミなどのチーム学修により多様な考えを理解する力をはぐくむほか、授業時間外の学修についても学ぶ内容やポイント、教材をプログラム化するなど、充実した指導を展開します。
そして、東京駅や横浜駅からもアクセスのよい蒲田キャンパスで学べることも魅力の1つです。2010年に開設された蒲田キャンパスには、充実の学内実習設備が整っているだけでなく、眺めのいい学生ラウンジや庭園など、学生の憩いの場も配置しています。のびのびとした環境で、高い専門知識を身につけることができますよ!
おわりに
今回は、まだ聞きなれない人も多い「言語聴覚士」という職業について紹介してきました。「医療に興味があるけど、何を専門にしようか迷っている」「これからますます注目される仕事に就いてみたい!」。そんな方は「言語聴覚士」も1つの選択肢として考えてみては? 興味のある方は、是非東京工科大学のHPをチェックしてみてくださいね。