医療現場は、さまざまな専門職の協力で成り立っている

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はじめに

日本は今、高齢化、また感染症の流行などもあり、医療の現場で働く人の重要性が再認識され、ますます多くの医療人が必要とされています。
「医療の現場で働く人」というと、どのような職業をイメージしますか。まず思い浮かぶのは医者や看護師かもしれませんが、もちろんそれだけではありません。ほかにも、理学療法士や管理栄養士、薬剤師や放射線技師などさまざまな職業があり、それぞれの専門分野が協力することで医療現場は成り立っています。
どの仕事も、決してなくてはならない存在。患者さん一人ひとりに合わせた医療を行うために、全てが必要な職業なのです。

「看る(みる)」「護る(まもる)」看護師の仕事

それぞれの仕事の違いや、やりがいを見ていきましょう。
看護師は、みなさんにもっとも身近な仕事かもしれません。ご存知の通り、医者の診療の補助、またケガや病気などさまざまな理由で通院・入院されている方のケアをします。「看る(みる)」「護る(まもる)」と書いて看護。プロフェッショナルな知識と視点、そして豊富な経験をもとに判断し、患者さんの生活を支えるのです。
働く現場は病院だけでなく、福祉施設や学校などさまざまな場所に広がっています。また、グローバル化が進み日本にも多様なバックグラウンドを持つ国籍の方が住むようになりました。そのため、語学や多文化理解も今後は大切になるでしょう。
看護師になるうえで知識や技術はもちろん必要ですが、大切なのは、一人ひとりに寄り添う心。大変なこともたくさんありますが、患者さんとご家族のニーズに応え、回復されたときの喜びは何にも代えられないもの。人の人生と向き合う、大きなやりがいのある仕事と言えるでしょう。

身体機能とともに心の健康も支える、理学療法士

医療現場では、身体能力の回復・向上を実現する理学療法士という仕事も大切な役割を担っています。
その対象は幅広く、ケガや病気で身体に障害を持つ人、腰痛などの健康問題を抱える妊娠期の女性、パフォーマンス向上のためのトレーニングや治療を行うアスリートなどさまざま。また、例えば「トレーニング」とひとことで言っても、ベッドから起き上がる・立ち上がるといった日常生活の活動訓練から、マッサージなどの物理療法、運動によって筋力の回復や身体機能の向上を目指す運動療法など多岐に渡ります。働く場所は病院や福祉施設などに加えて、学校の運動部でサポートをしていることもあり、意外に身近な仕事でもあります。
サポートをする患者さんによりニーズは変化しますが、すべての方に共通しているのは「身体機能を向上させたい」という想い。今より少しでも良くなるように、日々ひたむきに努力する方々を支援するのは、難しくもやりがいがあるもの。患者さんの「できないことができるようになる瞬間」はとても大きな喜びがあります。

心身の健康を食事から支える、管理栄養士

健康な体と心の源には、「食」があります。
栄養バランスの取れたおいしい食事は、人が健康に生きる上でなくてはならないもの。管理栄養士はそんな「食」分野において、病気を患っている方・健康な方を問わず、一人ひとりに合わせて専門的な知識と技術を生かして、栄養指導・管理や食事の指導を行う仕事です。
活躍の場は幅広く、病院や福祉施設など医療の現場はもちろんのこと、大学や研究機関などその進路は多彩。生まれた時から一生を通じて、あらゆるライフステージの健康と命を、食を通じて支えていきます。
食で解決できる課題も多様です。例えば病院では、食べなければ回復に必要な栄養がとれないのに、体調不良によって食欲のない方もいます。そういった人に、どう必要な栄養を食事から摂ってもらうか。管理栄養士の指導と工夫で、食事が楽しみになったという患者さんは少なくありません。
食は生命の源です。「食事を通じて栄養をとる」という大切な活動を支える仕事は、とても重要でやりがいがあると言えるでしょう。

おわりに

様々な仕事を見てきましたが、すべての仕事が欠かせないものであり、さまざまな職種が連携することが医療の現場で必要とされています。医療はチームの仕事、と言えるのかもしれません。
こういった様々な専門職が連携して仕事を行う「チーム医療」を教育に取り入れ、実践している大学に、甲南女子大学があります。甲南女子大学は学科の枠を越えて学び、多職種で協働する力を養っていくのが特長です。一人ひとりにあった治療やケアを多職種が連携して行う「チームケア」が、医療の現場で必要とされていますが、甲南女子大学の専門職連携教育では、このチームケアの実践力も専門知識の修得とともに磨いていきます。
医療の現場では、様々な専門家が必要とされています。自分が興味のある分野をはじめ、医療の現場で活躍する様々な分野の専門職を、より深く調べてみるのはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
    【PR】Studyplus編集部
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