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はじめに
医療の現場では、たくさんの人が関わってチームとして患者さんの治療にあたりますが、リハビリテーション(リハビリ)専門職もそのひとつです。
一口にリハビリテーション専門職といってもその区分けは様々で、代表的な仕事としては「言語聴覚士」「理学療法士」「作業療法士」があります。
治療後も長い時間をかけて患者さんの心や体に寄り添い続けるリハビリの仕事。それぞれが一体どのような職業なのか、詳しく見ていきましょう。
話す・聞く・食べるのスペシャリスト「言語聴覚士」
言語聴覚士は、コミュニケーションや食べることに困難がある方々に対しての支援をします。
働く場所には、病院や小児発達支援センター、耳鼻咽喉科クリニックや特別支援学校など、様々な領域があります。
あなたの毎日の生活を想像してみてください。朝起きてから夜寝るまでの間、何度ことばを交わしますか?何度食べ物を飲み込みますか?
私たちは、会話をするだけでも無意識の内にたくさんの機能を使っています。脳の機能、声を産生する機能、発音をする機能、そして、聴覚の機能など。簡単な食事をするだけでも、食べ物を認識する機能、咀嚼する機能、嚥下する機能など重要な機能を駆使して生活しています。これらの機能が障害されると、これまでのような日常生活を送ること自体が、困難になってしまいます。そのような方々に、話すこと、聞くこと、そして食べることをもう一度楽しめるように、そして、その方の生活を取り戻せるように、寄り添い支援することが、言語聴覚士の仕事です。
動作のスペシャリスト「理学療法士」
理学療法士は、全身のあらゆる構造、機能に問題や障害が生じた人々を対象に、その健康状態を取り戻す支援を行う医療専門職です。
子供から高齢者まで、また筋骨格系、循環呼吸器系、神経系および複合された慢性疾患など幅広い領域の患者さんの評価、治療計画、ケア管理を行うとともに、自己管理のアドバイス、エクササイズ指導、健康増進教育や傷害予防活動など、学際的な医療チームの一員として活躍できます。具体的には、大学病院や救急病院の集中治療室でのケアやトレーニング、医療施設やリハビリテーション病院での寝返り・起き上がり・座る・立つなどの基本動作から歩行、スポーツクリニックでのランニングの指導など、機能回復にとどまらず、健康管理や積極的な障害予防に至るまで、仕事内容はますます広がっています。
生きがいを取り戻すスペシャリスト「作業療法士」
作業療法士は、体や心に障害を持っている人たちが、日常生活をスムーズに送り、地域社会への参加や就労・就学ができるよう、基本的・応用的動作能力、そして社会的適応能力を向上するための様々なリハビリを提供します。
職場は病院やクリニックといった医療施設、介護関連施設など、言語聴覚士や理学療法士と大きく変わりませんが、作業療法士は精神に障害を持っている方への専門的なアプローチをすることが可能なため、精神科で勤務する場合もあります。 また、医療・福祉・介護だけでなく、保健や教育等の現場でも作業療法士は活躍しています。
「作業」というと少しイメージしにくいかもしれませんが、朝起きて、顔を洗って、登校して、ノートをとって、友達と遊んで、アルバイトして、勉強して、着替えて、目覚ましをセットして寝る。このような日常生活に関わる活動全てを「作業」と呼びます。これらのことをまったくしない1日なんて、想像できないですよね。このように、人の生活は「作業」で成り立っています。
でも世の中には、体や心の問題でこのような作業ができなくなってしまい、不安になっている方々もいます。そのような方々を専門的にサポートし、様々な方法でその人に必要な「作業」を取り戻していく。作業ができるようになることで、本人や家族が笑顔で生き生きと暮らす姿を見ることができるやりがいのある仕事が、作業療法士なのです。
現場での活躍を見据えて学びの質を深める、東京工科大学
これらの職種を目指すには、どうしたらよいのでしょうか。言語聴覚士、理学療法士、作業療法士は国家資格を取得する必要があるため、それに特化した学校で学ぶ必要がありますが、そのひとつに東京工科大学があります。
東京工科大学医療保健学部では、2021年4月にリハビリテーション学科を設立。旧学科を改組した理学療法学専攻、作業療法学専攻に加えて、言語聴覚学専攻も新たに誕生しました。
最新の医療現場と同等の設備を揃える学内実習施設を活用し、早い時期から実習に入ることで、年次が上がるごとに学びの質を深めていけるカリキュラムになっています。
大学では、e-Learning 学修システムを活用した教育を展開しており、特に言語聴覚士専攻の講義では、反転授業を組み込んだアクティブラーニング型の授業を実施しています。事前に講義動画を見たのちに実際の授業に臨むことにより「動画ではAといっていたけど、Bの場合はどうなんだろう」といった議論を交わすことができ、新たな発見はもちろんのこと、応用知識も身につけることができます。
また、ICT(情報通信技術)、AI(人工知能)といった最新テクノロジーを活用したリハビリテーションは、今後さらに注目を集める分野でもあります。東京工科大学は、理工系総合大学として、これらの先端分野に柔軟に対応できる体制が整っているのも、大きな特色と言えるでしょう。
おわりに
リハビリに関わる専門職は、医療の発展とともに今後ますます求められていく職業です。
そのような職業において、最新鋭の設備を用い、同じ志をもった仲間と一緒に議論を交わし、学びを深めることができる環境はとても貴重です。東京工科大学で学ぶことで、きっと充実した4年間を過ごすことができるでしょう。
ぜひ、少しでも興味があれば、患者さんの心や体に寄り添い続けるリハビリテーションの世界を覗いてみてくださいね。