この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。内容が古くなっているのでご注意ください。
はじめに
「良心教育」を進めた創立者・新島襄の志を受け継ぎ、キリスト教主義、自由主義、国際主義を教育理念とする同志社大学。創立150周年となる2025年に向け「同志社大学VISION2025」を推進中です。伝統と創造性の融合で良心に満ちた人物を輩出しています!
ボランティア活動を通して社会課題に向き合う
主に同志社大学と同志社女子大学の今出川キャンパスに通う学生約250人が所属するボランティアサークル「ASUVID今出川」の代表を務める岸本涼子さん(政策学部3年)。IVUSA(NPO法人国際ボランティア学生協会)の支部として、地域活性化・環境保護・子どもの教育支援・国際協力・減災防災を5本柱に掲げ、自分たちのやりたいボランティアを選択して取り組んでいます。
神戸出身で周りに阪神・淡路大震災を経験した人が多い岸本さんは、特に減災防災に関心が高いそうです。「昨年は京都市市民防災センターを見学し、水害体験では、水圧によるドア開放の困難さを体験。今年はハザードマップを確認して避難場所まで歩くなど、暮らしに役立つ活動にも力を入れたいです」
ボランティア活動を通して現場を目の当たりにするため、問題を自分事として考えられるといいます。「お茶が特産の地域で後継者不足の話を直接聞いた時は、地域活性化の必要性を痛感しました」。現場経験と政策を考える学部の学びとが結び付き、授業にのめり込んでいるそうです。
「同志社大学は伝統があり、重要文化財の建物が立ち、歴史の町京都に立地していてボランティアに限らずたくさんのことが学べます。大学での経験を生かし、将来は色々な分野にアプローチできる公務員を目指したいと思っています」
社会人との共修で環境保全テーマに取り組む
昨年、同志社大学内に誕生した同志社‐ダイキン「次の環境」研究センター。センター長・後藤琢也理工学部教授の研究室に在籍する山田敦也さん(理工学研究科修士2年)は、ダイキン工業の社員たちと共修・協創できる「次の環境」協創コースを履修しています。
「科学と良心」という科目ではダイキン工業の若手社員を交え、同志社大学の教育の原点である「良心」の視点から資源エネルギーや脳科学など様々なテーマで毎週ディスカッションを行っています。「履修して2カ月ですが次の環境をつくる上で自分は何ができるのかを考えられ、アウトプットの質も向上し成長を感じています」
最終的に企業との共同研究を目指す「ミッション研究」はまさに協創の科目。エアコンの冷媒にフロンの代わりに二酸化炭素や新しい物質が使えないかを研究中で、他の専攻の院生や社員とディスカッションし、新技術を生み出したいと考えているそうです。
また、「現代世界を読み解くためのリテラシー」では、イスラム圏の情勢やイスラム教などについて学び、ビジネス展開するにはまずその地域を知り、考えてアイデアを出す大切さを実感。理系だけでなく人文・社会科学のアプローチから新たな気付きを得ています。
「今後は後藤教授のように興味あることに挑戦し続ける熱い技術者になって、地球温暖化の問題の打開につながるアイデアを提案していきたいです」