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はじめに
みなさんは「将来、自分は何のために働くのか?」と考えたことはありますか?
たとえば、さまざまな理由で悩みや困りごとを抱えている人に寄り添い、社会の中でその人らしく生活ができるようサポートする、そんなお仕事に興味はありませんか?
今回はすべての人の「暮らしの場」がより豊かになるように願い、「人の笑顔を作る」ために、専門的な知識や技術を駆使して活躍する人たちのお仕事を紹介したいと思います。
たくさんの人の笑顔を支える「ソーシャルワーカー」
世界中で活躍しているソーシャルワーカー
「ソーシャルワーカー」という言葉を、みなさんはご存知でしょうか?
ソーシャルワーカーとは、誰もが幸せに生きていけるように、暮らしのサポートをする職業です。
世の中が大きく変化するなかで、人の悩みや困りごとも多様化しています。このような時代において、福祉の専門職として社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士等の国家資格を有し、確かな知識と技術を持ったソーシャルワーカーの需要が高まっており、必要とされる現場も多岐にわたります。
例えば、テレビやネットで、子どもに関する悲しいニュースを耳にしたことはありませんか?
そのような事態をできるだけ減らすために、家庭において、子どもの笑顔のために活躍しているソーシャルワーカーがいます。家庭環境が多様化・複雑化する現代において、子どもに寄り添い、必要に応じて児童相談所など他機関と連携を図り、問題解決にあたっています。
また、学校では「スクールソーシャルワーカー」が活躍しています。
スクールソーシャルワーカーは学校を基点に、子どもに寄り添い、子どもやその家族が悩んでいることを解決しています。いじめや不登校などの悩みに対して、子ども本人だけでなく、家族や友人、学校、地域など周囲の環境に働きかけたり、関係機関等とのつなぎ役や調整も行っています。
ソーシャルワーカーは活躍の場は、家庭と学校だけではありません。
企業で障害のある方もない方もいきいきと働けるように支援をしたり、福祉施設でサポートが必要な方に対して自分らしく生きられるように支援をしたり、行政においては国や市、まちの支援の仕組みを作ったりと、様々な場所で活躍しています。
このように、ソーシャルワーカーは、社会福祉の専門家として多くの場所で求められ、活躍をしています。
『社会のために、人のために仕事をしたい』『何よりも人とかかわる事が好き』というみなさんにとっては、福祉分野のスペシャリストとしてやりがいや、生きがいを感じる事ができる職業ではないでしょうか。
このようにあらゆる場面で求められているソーシャルワーカーは、日本だけではなく、世界各国で活躍しています。「国際ソーシャルワーカー連盟」という団体があり、連盟には世界129ヶ国の組織が加盟しています(2020年3月現在)。全世界のソーシャルワーカーは、国際レベルで人権擁護、公正なる社会の構築、世界平和の実現を目的として活動しています。
誰とどう関わるか、多様な働き方を選び取れる幅広いフィールド
ここからはソーシャルワーカーがどのような場所で具体的に活躍しているのか。6つの福祉分野に分けて見ていきましょう。
【高齢者福祉分野】
主な就職先:特別養護老人ホームや福祉事務所、市区町村の役所など
家への訪問や日常生活の相談、また必要であれば介護を提供する、社会保障制度の紹介をしつつ自立した生活を送ることを目指すといった形で、高齢者とその家族が安心して暮らすことのできる環境づくりを行っています。
【障がい者福祉分野】
主な就職先:病院やリハビリ施設、特別支援学校の教員や福祉事務所など
障がいのある方に適した情報提供や、技術習得の支援はもちろん、支援に必要な「法」や「政策」などの社会制度づくりからも障がい者の方々が住みよいまちづくりを目指しています。
【子ども・家庭福祉分野】
主な就職先:教育機関や保健所、児童相談所や家庭裁判所など
いじめや不登校の解決や家庭の事情で家族と暮らせなくなった子どもの生活支援、虐待やDVのある家庭環境の改善など、多岐に渡る問題に対して両親や学校など周囲の環境にも働きかけながら問題の解決・改善へ導いています。
【医療福祉分野】
主な就職先:病院やリハビリ施設、地域の相談機関など
チーム医療の一員として、入院費の問題や退院後の社会復帰などの悩みに対して保障や福祉サービスなどの情報を提供し、患者さん自身やご家族と一緒に考えながら、より良い生活を送ってもらうための支援をしています。
【低所得者福祉分野】
主な就職先:福祉事務所や地区町村村役場など
母子家庭の自立・就労支援や、生活保護受給者の経済的な自立支援など、生活を立て直すために相談しながら具体的な解決策を探っていくと同時に、当事者の気持ちに寄り添ったケアで、新たな生活の実現へと導いています。
【地域福祉分野】
主な就職先:行政機関やNPO団体、社会福祉関連団体や企業など
地域に必要なサービスやバリアフリーのまちづくりを考えるなど、だれもが暮らしやすいまちづくりを目指すと同時に、ボランティア活動の推進や福祉に携わる方々のネットワークづくりなど、地域住民に福祉への関心を促す活動も行います。
少人数教育で、一人ひとりを大切にする学びの場
ソーシャルワーカーになるためには、どのような進路を選べば良いのでしょうか。
幅広い福祉の分野を学ぶことができる日本社会事業大学は、日本で唯一、政府の委託により運営をしている大学です。福祉の専門教育機関として70年以上の歴史をもち、社会福祉をリードしている人材を数多く輩出しています。
少人数・個別教育を重視している日本社会事業大学では、全学年に少人数クラスの科目を配置し、きめ細やかな教育・指導体制を実現しています。すべての学生と個別相談の場を設け、一人ひとりの関心や問題意識をしっかりと拾い上げ、育んでいく環境が整っています。授業の中で、自分の意見を発言する機会が多くあるので、普段の生活から福祉へと関連付けて自ら様々なことを考える力が身につき、将来現場で活躍するための力が養われていくと言えるでしょう。
また、社会福祉の単科大学だからこそ、同じ夢を目指す仲間と幅広い考え方や価値観を共有し切磋琢磨しながら学びを深めていくことができるのも魅力の一つです。学生のボランティアサークルやボランティア活動がさかんで、様々な分野の社会福祉と関わり、自分が目指す分野以外への視野も広げることもできます。
そして政府からの委託大学だからこそ、学生の経済的負担が最小減になるよう、学費負担が少ないのも大きな特徴です。他の私立大学の教育費と比べると、その差はなんと約100万円! 国公立大学並みの教育費の負担で手厚い学びを受けることができます。
おわりに
福祉系大学のモデル校として、日本の社会福祉教育の拠点となっている日本社会事業大学。ここで、社会に貢献できる自分になるための一歩を踏み出してみませんか?