文系の人も受験できる!時代とともに変わる新たな建築学部

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はじめに

みなさんは、建築学部にどのようなイメージを抱いていますか?
「数学とか物理が得意じゃないと難しそう」といったように、理系の高校生が進学するイメージが強いのではないでしょうか。
しかし、そんなイメージも変わりつつあります。理系はもちろんのこと、最近では文系選択の高校生が建築学部に進学し、活躍するケースが増えているのです!

建築って、そもそもなんだろう?

近年は、変化のスピードが早いと言われています。テクノロジーが進歩し、少し先の将来も予測することが難しい時代。この流れはもはや止まることはないでしょう。
それは建築をとりまく環境も同じですが、建築とはそもそも何かと考えたことはありますか。
「建築=建物を建てること」と捉えがちですが、それだけではありません。建物が建つ場所の雰囲気や音、風景、さらにはそこに訪れる人々や住む人々をすべてが、建築にとって必要な要素。人々の暮らしの場面一つひとつをかたちづくるもの、すなわちその場所の環境のすべてが建築と言えます。
こう考えると、建築に関わる人には、人々に寄り添い、問題の本質を洞察する力が強く求められることがわかります。つまり、世の中のあらゆる人、モノ、コト「ぜんぶ」について、さまざまな視点、過去、現在、未来、あらゆる角度から観察し、発見や気づきを得る力、そしてそれらが生活や環境に与える影響を隅々まで考察し、全体像をデザインする力がとても大切。そのため現在は理系だけでなく、文系の感性や考え方を持つ人が必要とされているのです。

建築技術者を超えた「建築専門家」の輩出をめざす、神奈川大学の新しい建築学部

このような考え方をもとにした新たな建築学部が、2022年4月、神奈川大学に開設されます。
本建築学部はこれまでの建築学の枠を超えて、社会科学、人文科学、芸術学、人間科学、自然科学、応用科学など幅広い分野の知識を取り込み、より包括的な意味で「建築学」を理解。課題解決能力を修得しながら、空間、環境、安全性、生活、まちなどに対する専門性と技術を持つ人材を育てていきます。
このような人材は、「建築技術者」ではなく、「建築専門家」と呼べるのかもしれません。
人間が生活する住宅や住まいのなかでも、人々が生活する環境での地域や街、都市、そういったものを一括して建築を考えていく。新しい時代の建築専門家として発見力や企画力、実践力、発言力、コミュニケーション力といった能力を身につけることができるのが、神奈川大学の新しい建築学部なのです。文系科目での受験も可能とし、文系視点を生かした学びが用意されているのも大きな特徴です。

2学系5コース+独自プログラムで、将来に向けて広い視点と専門性を磨く

本建築学部では、2つの学系、5つのコース、独自のプログラムを選択することができます。
受験生は入試の際に、「建築学系」あるいは「都市生活学系」を選択。「建築学系」は、建築における構造、環境、デザインといった各分野を中心に、また「都市生活学系」は、住生活の創造やまちづくり、建物の保存再生といった各分野を中心に学びます。
それぞれ選択した学系において、2年次前期までは、学部の必修科目などを通して建築学部の多彩なフィールドを幅広く学ぶと同時に、各学系に用意される基礎科目、専門科目を学んでいきます。
そして2年次後期からは各コースに所属し、専門性を深めていきます。コースは建築学系の場合、「構造コース」「環境コース」「デザインコース」。都市生活学系の学生は「デザインコース」「住生活創造コース」「まち再生コース」から、自分の興味のあるコースを選択します。また、コースを横断して学べる独自のプログラムも設置。コースに所属し、専門に関する目的意識を持ちながら、複数の専門領域にまたがる興味深いトピックを深く学んでいくのが、ほかの大学にはない大きな特徴だと言えるでしょう。
卒業生の進路は、公務員として市役所で建築物の審査をしたり、建設会社に勤めたり、家具のデザイナーをしたりとさまざま。同じ建築といっても、コースや本人の適性によって進路は多彩ですので、将来の可能性も大きく広がっています。

※卒業生の進路は、以下に一部記載されています。 卒業生紹介

文系も受けやすい入試制度 & 大学独自の奨学金制度である給費生制度

入試制度はどうなのでしょうか。
先ほど、建築学部は理系だけではないという話をしましたが、理工系3科目型の入試方式だけでなく、文系科目型(英・国・地歴公民)で受験することも可能です。また、本建築学部の一般入試には標準的な3科目型入試である一般入試A方式と、独自試験科目(1科目or2科目)と大学入学共通テストの成績を組み合わせた2〜3科目の一般入試C方式があります。そのため、自分の得意な科目を生かして、入試を受けることができます。一般入試だけでも前期・後期を合わせて最大5回の受験チャンスがあるため、入試の間口が広い点にも注目です。

学費の面においては、神奈川大学独自の奨学金制度「給費生制度」が活用できることをご存知でしょうか。
給費生はなんと、4年間で最大880万円の奨学金が給付されます。返還義務がなく、卒業後の進路拘束も一切ありません(毎年継続審査あり)。大きなメリットがある給費生制度ですが、試験は一般入試と同様の3科目型。現役・既卒の区別なく受験でき、推薦書も不要。神奈川大学の他の入試や、他大学の入試と自由に併願できるのが魅力です。

給費生試験には、「給費生合格」「一般入試免除合格」と2種類の合格があります。給費生に採用されなかった場合でも、一般入試合格者と同等もしくはそれ以上の学力を有すると認められた受験生には、一般入試を免除して入学が許可されます(合格発表日・入学手続日は給費生合格者と同日程)。
また、すでに推薦入試等で本学に合格している場合でも、受験は可能(AO入試、指定校制推薦入試合格者は合格学科に限る)。合格発表は大学入学共通テスト前で、Webで自分の得点を確認できますし、実力を試すよい機会になります。試験も全国22会場で実施していますので、地元の会場で無理なく受験できます。
多彩な試験があり、返済不要の奨学金活用のチャンスがある神奈川大学ですので、ぜひこういった制度も検討してみてください。

おわりに

建築学科卒業生が設計した国際学生寮「栗田谷アカデメイア」

時代は刻々と変化しています。
時代の変化のなかで建築も変わっていきますし、建築に関わる人も多様化し、求められる人物像も変化します。多様な視点や感性が必要とされているなかで、建築は理系・文系の両方に開かれた学問であると言えるでしょう。
特に神奈川大学では、2022年より建築学部が開設されます。工学部の枠を取り、建築設計のみならずアート、まち再生など、よりさまざまなことを学べるチャンスにありますので、興味のある方は、ぜひ一度調べてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
    【PR】Studyplus編集部
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