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はじめに
世界最高峰の障がい者スポーツ大会(以降:同大会)は、第二次世界大戦後のイギリスで、脊髄を損傷した兵士たちのリハビリとして行われたアーチェリー大会が起源だと言われています。当初はリハビリのために行われていた大会ですが、現在はアスリートによる競技スポーツへと発展しました。同大会への出場は、同大会委員会の選考基準をクリアする必要があり、回を重ねるごとに大会レベルが高くなっています。
障がい者がスポーツに参加するためには、まず理学療法士によるリハビリを行い、日常生活における正しい動きをマスターすることが不可欠です。同大会の発展を支える、理学療法士のお仕事を紹介します。
そもそも理学療法士って?
理学療法士とは、作業療法士や言語聴覚士、視能訓練士のように、リハビリテーション専門職のひとつで、医療従事者のための国家資格です。
理学療法士は、病気や事故で身体に障がいを持った人や、年齢を重ねて身体能力が低下した高齢者に対して、理学療法(治療体操などの運動、電気刺激、マッサージ、温熱など)を行うことで、歩く・座る・寝返るといった基本的な身体機能を回復へ導きます。
理学療法士は、医療分野はもちろん、スポーツ分野や福祉・介護分野でも必要とされています。就職先は、病院などの医療施設となるケースが多いですが、高齢化に伴い、介護施設に就職する人も増加しています。
さまざまな分野で求められている理学療法士ですが、どこで活動するにしても必要とされるのが、「人に寄り添う力」だと言えるでしょう。理学療法士は、患者さんの些細な症状の変化に気付いたり、リハビリに対して後ろ向きになっている患者さんを励ましたり、患者さんが安心できるようにリハビリの方針を説明することが必要だからです。
この理学療法士の「人に寄り添う力」と専門知識は、近年のバリアフリー化を推進することや、さまざまな人の生きづらさをなくす上でも重要視されています。
理学療法士の活躍はさまざまな分野に広がっている!
世界最高峰の障がい者スポーツ大会。出場選手たちの活躍の裏には、理学療法士の地道なリハビリ指導と創意工夫があります。例えば、障がい者スポーツでよく聞かれる「クラス分け」にも理学療法士が関わっています。「障がい」と一言で表しても、腕や脚など障がいのある部位や、視覚や知的発達といった障がいの種類、そして障がいの程度は人によって異なります。障がい者スポーツでは、平等な条件で競技ができるよう、障がいの種類や程度を評価して、クラス分けをしているのです。
評価の際には、筋力検査や、関節可動域測定、動作分析など、理学療法士として培った技術や知識が活かされます。さらに、選手の動作分析や障がいの評価を行う理学療法士の視点は、障がい者スポーツで使用される用具を選択する場面でも重宝されています。
スポーツに関わる仕事は、選手をはじめ、選手を支える他のスタッフから信頼されることが重要です。そのためには、やはり人に寄り添う力や、誰かのためになりたいという強い信念が必要になります。豊富な知識だけでなく人間力も必要とされる理学療法士ですが、難しいぶん、やりがいのある仕事だと言えるでしょう。
実践的な学びと経験が積める、神戸国際大学リハビリテーション学部
理学療法士になるには、毎年2月に行われる国家試験に合格する必要があります。そして、理学療法士国家試験の受験資格を得るには、文部科学大臣指定の養成校で、指定のカリキュラムを修めて卒業(卒業見込みも含む)しなければなりません。
養成校には、3~4年制の専門学校や3年制の短大、そして4年制大学がありますが、選択肢のひとつに神戸国際大学リハビリテーション学部があります。
神戸国際大学リハビリテーション学部は、充実した国家試験対策指導が魅力。1年時からの徹底した国家試験対策カリキュラムや定期的な対策模試、さらには成績に応じた個別対応により、国家試験に合格できる力が身に付きます。
また、将来スポーツ分野での活躍を目指す学⽣と大学教員を中心に、運動部に所属している選⼿のコンディションづくりやパフォーマンスアップを⽀援する「KIUスポーツサポートチーム」という取り組みも。スポーツ特化型のチームなので、選手のサポートを体験的に学ぶことができるうえ、将来現場で必要とされるコミュニケーション能力やチームワーク力なども養うことができます。
さらに地域社会とも連携し、地域の高齢者向けの健康体操の指導といったボランティア活動や、障がい者スポーツとの関わりのなかから、講義だけでは学ぶことのできない経験・学びを得ることもできます。卒業時には、障がいをもつ人のスポーツ活動をサポートし、障がいに応じた指導を行う「中級障がい者スポーツ指導員」の資格も修得可能です。
そして、将来国際的な舞台で活躍するためには、英語力も重要です。神戸国際大学のリハビリテーション学部ならTOEICの対策講座も開講しているので、世界で活躍するための英語力も身に付きます。なかでも、男性に肌を見せてはいけない宗教もあることから、国際大会における女性セラピストは重宝されています。リハビリの知識と英語力で、国際的に活躍する人材を目指すこともできますよ。
卒業後、理学療法士の資格を取得すれば、病院やリハビリテーション施設などの医療関係をはじめ、プロスポーツチームや医療関連機器メーカー、スポーツメーカーといったスポーツ関係、そして特別養護施設やデイケアセンターといった福祉関係にも活躍の場が広がっています。
とくに福祉の現場では、日常生活を送るために必要な福祉機器や補装具の選定や、住宅の改修の提案、自立して生活できるよう地域のリハビリテーション事業に携わるなど、さまざまな分野で理学療法士の知識と技術が求められています。その他にも市・区役所や、保健所といった行政・保健関係など、幅広い分野での活躍が可能です。スポーツの現場だけでなく、多くの人に必要とされている理学療法士の道を、あなたも目指してみませんか?
おわりに
医療分野だけでなく、スポーツや福祉・介護の現場でも活躍する理学療法士は、これからますます求められる存在になることでしょう。信頼される理学療法士になるためには、幅広い知識に加え、経験や人間力も必要です。神戸国際大学なら、きっと資格取得の知識だけでなく、実践的な学びや経験を積めるはず。
神戸国際大学では、オープンキャンパス(予約制)だけでなく、いつでもキャンパスの雰囲気を味わえるWEBオープンキャンパスも実施しています。興味を持った人は、ぜひ大学を覗いてみてくださいね。