大学の学びは教室の中だけじゃない! アクティブな学びの魅力とは

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はじめに

みなさんは「勉強する」「学ぶ」というと、どのような場面をイメージしますか?
多くの人は、机に向かって教科書を開いたり、黒板を使って授業を受ける姿を想像したりするのではないでしょうか。
しかし、勉強の形はそれだけではありません。自らの足で様々な場所に赴き、情報を集めながら考えることも、立派な勉強のひとつなのです。

実際に自分の足で赴き、調べ、行動する「アクティブな学び」

このような学びの方法は、いわゆる座学とは違う「アクティブな学び」と言えます。
例えば、地方に赴きその地域に住む方と交流したり、目的を持ってともに働いたりする「協働」も、立派な学びのひとつ。例えば、同じ日本でも生まれた場所が違えば、人と人との距離感は変わりますし、コミュニケーションの取り方も変わりますよね。このような違いは、座学ではなかなか知ることができません。本や教科書を開くよりも、一度現地に赴き、人と触れ合ったり、何かを一緒に取り組んだりする方が、経験を伴う生きた知識として多くの学びを得られることが往々にしてあるのです。
高校までは座学を中心とした授業のため、そのような学びを行うことは難しい状況にありますし、ましてやそんな学びの形があるとは知らなかった人もいるかもしれません。しかし、大学の学部や方針によっては、このようなアクティブな学びを実践しているところがたくさんあるのです。

アクティブな学びを実践する、跡見学園女子大学のコミュニティデザイン学科

そのようなアクティブな学びを実践している大学のひとつに、跡見学園女子大学観光コミュニティ学部 コミュニティデザイン学科があります。
そこで今回は、よりアクティブな学びの魅力や面白さを知るために、准教授の土居洋平先生に話を聞いてみました!

――土居准教授、本日はよろしくお願いします。早速ですが、コミュニティデザイン学科ではどんなアクティブな学びを実践しているのか、教えてください。

土居准教授
社会学をベースにしている本学科ですが、学びのキーワードとして「人と人との繋がり」が挙げられます。昔は日本のどの地域でも共同体を前提に生活が成り立ち、人と人の強い繋がりがありました。これが近代になると、個人で自由に生きることができる社会が目指され、それが実現してきたわけですが、いざ実現してみると、孤立や孤独など、人と人が繋がらないことによる問題が目立つようになりました。
こうしたことを背景にして、今、昔の共同体的な繋がりとは異なる、新しい繋がりの形が模索されています。私たちの学科では、新しい繋がりを具体的に考え、創り出していくアクティブな学びを行っています。もちろん授業では座学も行いますが、ゼミの活動や調査実習などで日本全国に赴き、地域の人に話を聞くのはもちろんのこと、目標に向かって何か一緒に作業をするといったこともあります。現地の人とコミュニケーションを取ったり、積極的にアクションを起こしたりしながら、学びを深めています。

地域の人と何かを一緒に取り組むことで、座学では得られない気づきや学びがある

――具体的にはどのような場所に赴き、どんなアクションを起こすのですか。

土居准教授
日本全国に各教員がフィールドを持っていますが、私の場合は、キャンパスのある文京区と山形県西川町の大井沢という集落が主なフィールドです。例えば最近では、文京区では地域の居場所となるコミュニティスペースが次々に誕生しています。私たちも、その中の一つ、「氷川下つゆくさ荘」の設立や運営を、地域の方々とともに行っています。地域の人と話し合いながら、高齢者向け、子ども向けのイベントの企画・運営などを行っています。
また、コロナ禍の前の話にはなりますが、山形県での活動については、月一度ぐらいは学生が現地を訪れる機会がありました。地域のお祭りに参加したり、草刈りを一緒にしたり、また、地域づくりについてワークショップ形式で一緒に考えたりしていました。冬のお祭りの際には、例年、学生が1週間泊まり込んで雪で昔の旅籠の街並みを再現するといったことも行っていました。また、コロナ禍以降でも、オンラインで交流を続け、学生が町の新しいお土産を考え、地元企業が商品化するという取り組みなどをしています。その地域に住む人と一緒に協力して何かを作り上げていくことができるため、気づきや成長とともに、大きな達成感を感じられると思います。



――とても面白そうですね! しかし、アクティブな学びを経験したことがない学生でも、スムーズに学びを進められるのでしょうか。

土居准教授
もちろん、大学に入学した時点でこういった活動をしたことのある学生は少数です。最初はよくわからないまま参加する学生も多いですが、先輩の活動する姿を見て学びながら行動していくうちに、だんだんと自分なりの交流スタイルを身につけ、関心を深めていく学生も多いですよ。また、最近では地域の人も学生を受け入れるのに随分と慣れている感じがします。
ですので、知らない大人との苦手意識がある学生でも、回を重ねるごとに少しずつコミュニケーションがうまくなっていきますね。1年生の時はなかなか行動できなかった学生が、3年生、4年生になると、周囲を引っ張っていくような学生に成長するケースもたくさんあります。




――ありがとうございます。最後に、アクティブな学びに興味を持っている高校生にメッセージをお願いします!

土居准教授
当学科は定員も少なく、先輩や後輩、また教員と学生の距離が近いことが特長です。女子大のなかでも特に丁寧に指導が受けられますし、なによりその地域に住む人と一緒に何か創り上げていくことができる面白さがあると感じています。
座学だけでなく学外にでて実際に何かしたい、行動して形にあるものを作り、学びを深めていきたいという人にはピッタリの学科ですので、ぜひ興味があれば、このような進路も検討してみてください。

土居准教授のインタビューはいかがでしたか?
勉強というと、どうしても座学がメインになりがちですが、コミュニティデザイン学科の場合は学外に出て学ぶことのできる数少ない学び場であるとも言えそうです。
実際に人と触れ合い、新たな気づきや学びを得る経験は、何事にも代え難いもの。興味のある方は、アクティブな学びやコミュニティデザイン学科についてぜひ調べてみてくださいね。

この記事を書いた人
    【PR】Studyplus編集部
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