「生の素材で学ぶ」超実践教育!東北最大級の美術・デザイン系大学、東北芸術工科大学

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はじめに

受験の時期が近づき、どの大学を受けるか迷っている方も多いのではないでしょうか。分野はもちろんのこと、立地や学べる内容、就職率など、さまざまな視点から大学を検討していると思いますが、山形県に、超実践教育により「学生が伸びる」ことで知られる大学があることを知っていますか。

演習の大部分が社会のリアルな課題。山形県にある東北芸術工科大学とは

山形県にある東北芸術工科大学は、1992年に日本初の公設民営型大学(山形県と山形市が設立し、私立大学として運営)として開学。東北最大級の美術・デザイン系大学として知られ、「芸工大」と呼ばれています。

芸工大には企業や行政から年間100件を超える相談が寄せられ、その課題を解決するプロセスに学生が関わります。

サントリーより依頼を受け、東北6県の夏祭りをビール缶と各種パッケージに表現/グラフィックデザイン学科

その内容も多岐に渡り、商品企画から、パッケージデザイン、建物を再活用するリノベーションや、持続可能な地域づくり、プロモーション映像の制作や学術調査など実にさまざま。こうした言わば「生の素材」を通して、本物の課題を解決するなかで、さまざまなことを体で学び、力に変えていきます。この超実学とも言うべき教育が、強力な実践力を育てるのです。

山形県小国町・(株)オカムラと連携し、同町に住む3歳児のための家具をデザイン・制作/プロダクトデザイン学科

芸工大で培うのは、自分なりの課題や独自の視点で課題を見つけ、解決方法を考え抜く力。この力は、答えのない問題に向き合わなければならないこれからの社会で最も求められる能力です。工夫とアイデアで生きていくことのできる「柔らかい人間を育てる」。これが芸工大のテーマとなっています。

鶴岡市・善寳寺の五百羅漢像を修復。
貴重な文化財に触れ、実践的な演習ができる「文化財保存修復学科」

山形に集まる、「現役」のプロクリエイターである教員たち

芸工大の教員のほとんどが、現役で活躍しているクリエイターであることも大きな特徴です。実はこれ、芸大美大の世界では珍しいことで、他大学では一般的ではありません。現役のクリエイターはゲスト講師や非常勤講師として招かれる程度。なぜなら、現役を引退してからでないと、膨大な時間を教育に割けないからです。

芸工大には、社会の第一線で活躍する現役のクリエイター、アーティストである教員が、自身のプロジェクトや制作を用いて、学生の教育に活用するという風土があり、新しいクリエイションのために山形に集まっています。

実社会の現場で活躍する建築家が指導にあたる建築・環境デザイン学科。
一級建築士・二級建築士の受験資格も取得できる

山形に住む教員のほか、東京や仙台からも多くの教員が毎週山形に通い、大学で何時間、何日間と学生たちに関わり合っています。

生き生きとした教員から制作現場の喜びや苦悩を直接教わることができるということは、芸工大の魅力の一つと言えるでしょう。

芸術系トップの就職内定率&安価な学費も大きな魅力!

2021年度卒業生の就職率は95.6%。実践力が高く評価され、芸術系大学トップクラスの就職率を誇っています。競争率の高い大手製造メーカーや広告代理店などに数多く就職しているほか、4年間で培ったプレゼン能力やコミュニケーション力が高く評価され、毎年さまざまな業界に総合職でも就職し活躍しています。
(2022年3月卒業生の主な就職先 朝日新聞社、日産自動車、本田技術研究所、キヤノン、バンダイナムコエンターテインメント、角川大映スタジオ、カシオ計算機、カプコン、Cygames、LIXIL、MAPPA、セガ、オカムラ、AOI TYO Holding …ほか多数)

高い現役での教員採用合格率にも要注目
(2020年度は22名が受験し、17名が教諭に)

大学には卒業後の進路決定をサポートするためのキャリアセンターが設置されており、進路ガイダンスや企業説明会の企画・運営をはじめ、進路に関わる相談やアドバイスを実施。進路について、気軽に相談できる環境が整っています。

学費の面ではどうでしょうか。
芸工大は公設民営型の大学のため、施設費が不要、かつ実習費もかかりません。だから他の私立美大と比べ、学費が低く抑えられています。首都圏の主要私立5美大の初年度学費平均は188.8万円。これに対して芸工大は平均148万円。この差は4年間で約160万円にもなります。
また、山形市の家賃は3~5万円が一般的で、首都圏の平均と比べて、1カ月あたり2万円も安価。4年間では約100万円もの違いになり、学費だけでなく生活費も抑えることができそうです。

実は、実技試験のない学科がほとんど

芸工大にある16学科・コースのうち、実技試験が必須なのは2コースのみ(美術科 日本画コース、洋画コースのみ)。受験生の学ぶ姿勢や意欲、将来性など、個々の魅力を多角的に評価するため、多様な入試方法が用意されており、ほとんどの学科・コースでは、小論文をはじめ、国語・英語などの教科科目での受験が可能となっています。

おわりに

東北芸術工科大学について見てきました。
学びの内容はもちろん、学費や進路実績は、4年間の大学生活においてとても大切ですが、さまざまな面で東北芸術工科大学は、充実した環境にあると言えるでしょう。
志望校を決める今、ぜひ本大学についても調べてみてはいかがでしょうか。

【芸術学部】
-工芸デザイン学科
-文芸学科 -歴史遺産学科
-文化財保存修復学科 -美術科 総合美術コース
-美術科 日本画コース -美術科 洋画コース
-美術科 版画コース -美術科 彫刻コース

「工芸デザイン学科」「文芸学科」「歴史遺産学科」「文化財保存修復学科」「美術科」の5学科・5コースで構成。教授陣による専門分野での充実した指導はもちろん、学科・コースの垣根を超えたワークショップや共同プロジェクトなど、活動も多彩。想いを形にする造形力と表現力を身に付ける一方で、さまざまな人と強調できる社会力を磨き、世の中の諸問題を解決できる人材を育成しています。

【デザイン工学部】
-コミュニティデザイン学科 -企画構想学科
-プロダクトデザイン学科 -映像学科
-建築・環境デザイン学科 -グラフィックデザイン学科

インテリア・家具、自動車などのモノのデザイン、住宅や施設の設計・リノベーション、アニメや映画・CGなどの映像作品、広告・絵本・雑誌などのグラフィックデザイン、商品開発、イベント企画運営、地域活性化など、さまざまな学びを地域や企業との産学連携演習を通して実践的に学修できます。

この記事を書いた人
    【PR】Studyplus編集部
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