暮らしやすさトップの広島で、課題解決を実践的に学ぶ!

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はじめに

大学生活を送る4年間は、青春を満喫できるキラキラした4年間であり、社会人への架け橋になる大切な学びの4年間でもあります。だから、大学がどんな環境にあるのか、そのロケーションも大学選びにはとても大切ですよね。前回に引き続き、今回も広島が大学生活を送るのに最適なエリアだということを、さらに深く踏み込んでご紹介します。

遊びの幅が広くて飽きない!家計にやさしくものづくりの盛んな広島!

まずは前回のおさらいを兼ねて、広島の特色をふりかえってみましょう。地元にプロスポーツのチームがあり、観光名所が多い広島。県庁所在地である広島市にはおしゃれスポットやエンターテイメント施設があり、都会の良さを味わえます。一方で、車を使えばすぐに海が広がり、スキーやアウトドアを楽しめる山も多く、自然にも近いのです。そんな自然の恵みのおかげで、おいしい海の幸やフルーツも豊富。グルメ県でもあるのです。しかも、1ヵ月あたりの家賃は48,344円と、東京の6割以下、大阪の86%(総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査」)! 百貨店・総合スーパーの数は全国4位、薬局数全国3位(総務省統計局「統計でみる都道府県のすがた」※人口10万人あたり)。これだけの条件が揃っているので、2021年の「移住希望地ランキング」(セミナー部門参加者)では全国第1位(認定NPO法人ふるさと回帰支援センター調べ)を獲得しているのも、納得ですね。
もう1つの大きな特色が、全国的に名高いものづくり県だということ。自動車メーカーのマツダ、お好み焼きソースで有名なオタフクソース、じゃがりこやポテトチップスで名高いスナック菓子メーカーのカルビーほか、多分野のオンリーワン・ナンバーワンのものづくり企業、三菱重工業の広島製作所や関連するサプライヤーが集積しています。
都会と自然の両面を楽しみつつ、ものづくりのスピリットも体感できる、大学生活とのマッチングが最高ということは、おわかりいただけたでしょうか?

広島の魅力を生みだしているのは、瀬戸内の海だった!

魅力ある広島の存在と切り離せないのが、瀬戸内の海です。海の幸も、ものづくりに必要な水も瀬戸内の海があってこそ。
瀬戸内とは、兵庫県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県に囲まれた日本で一番大きな内海です。牡蠣の漁獲量や、柑橘類の種類、酒蔵の数が多いのは、温暖な気候と穏やかな海のおかげ。姫路城、広島平和公園、厳島神社、萩の産業群と、日本にある世界遺産のうち4つは、瀬戸内にあります。私たちの心を豊かにしてくれる島々の美しい風景も、ずっと守っていきたい大切な財産ですよね。そこで今回は、大切な海を守る研究に取り組む広島の大学を2つご紹介します。

近畿大学工学部が研究するバイオマスの力で海のごみ問題を解決!

私たちの生活に欠かせないプラスチック製品。便利で安価というメリットの反面、海洋汚染など環境への影響が問題視されています。そんな中、プラスチックの概念を変える取り組みを行っているのが、近畿大学工学部の生体材料化学研究室です。プラスチックを固形燃料に生まれ変わらせ、エネルギーとして回収することで、化石燃料の削減をめざしているのです。

生体材料化学研究室は、既に2004年にマツダ株式会社や西川ゴム工業と協力し、産官学連携で97%植物由来のバイオプラスチックの開発実績もあり、早くからSDGsに取り組んできました。そして今取り組んでいるのが、プラスチックのバイオコークス化です。バイオコークスとは、近大で誕生した次世代の固形燃料のこと。原料は木材や食品残渣などの原材料ですが、ここに廃棄されるプラスチックを細かく粉砕して混ぜ、シリンダーに充填した加圧製型します。デニムメーカーから提供された廃材を使うことで、素材の配合がわかるため、品質の安定を図れます。コークス自体を同じ工場で作れば、お金をかけて廃棄していた廃材を活用することで、エネルギー循環が生まれます。他にも、地元牡蠣の養殖業者さんと、牡蠣いかだの「ポリスチレン製の浮き」といかだの「竹」をコークス化して、島で熱源を生み出す取り組みも計画されています。デニム製造や牡蠣養殖といった瀬戸内で盛んな産業と協力しながらSDGsをめざす。理想的な研究のあり方ですよね。

漁業の大敵・クラゲを探査・除去!広島工業大学のロボット研究。

漁業の妨げになっている要因のひとつに、クラゲの大量発生があります。クラゲが群れとなることで獲りたい海産物が得られないだけでなく、動物プランクトンを横取りしてしまうため、生態系がバランスを崩してしまうことも危惧されているのです。
広島工業大学は水中ロボットフェスティバルに2019年に初参加して初優勝を飾るという快挙を遂げるほど、ロボット開発のポテンシャルの高い大学です。AUV(自律型・水中探査ロボット)の技術を活用し、取り付けたアタッチメントで浮遊するクラゲを吸引・粉砕するしくみを開発。駆除されたクラゲの破片は魚やウミガメ、動物プランクトンや海藻などの養分になることが期待されています。地元の漁業関係者からクラゲに関するアドバイスをいただきつつ、実験と試作を繰り返しているところです。

この他にも、廿日市市の地域活性化として、旧玖島小学校で開催されるカフェ玖島学園&くじまルシェで、子ども向けのスライム作りやペットボトルロケット作りができる出張理科実験教室、にんじんジャムや地元産の梅シロップを作るイベントに女子学生が参加しています。
地域の人々ともに瀬戸内を守り育てる取り組みができるなんて、貴重な体験ですね。

おわりに

都市生活と豊かな自然環境の両方が体験できる広島は、地球と人間との関係の縮図といえる場所。そんな場所に立地する大学で瀬戸内の人とともに学び考える経験ができれば、SDGsがさらに重要視されるこれからの時代に必要な考え方や価値観も自然に身につくかもしれません。興味のある方は、ご紹介した広島の2大学をチェックすることをおすすめします。

この記事を書いた人
    【PR】Studyplus編集部
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