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はじめに
秋田県にある国際教養大学を知っていますか?
国際教養大学(Akita International University: 通称AIU)は、英語「を」学ぶ大学ではなく、英語「で」学ぶリベラルアーツ大学。授業はすべて英語で行われ、「THE世界大学ランキング日本版2022」では教育充実度の分野で3年連続1位を、そのほか国際性の分野では6位、総合では17位を獲得しました。
国際教養大学で英語を使うのは授業だけではありません。全学生の8割以上がキャンパス内の学生寮・学生宿舎で生活し、その4人に1人(※1)が海外からの留学生で、常に英語が身近にある環境なのです。どんな大学なのか、気になりますよね。
そこで今回は、同じ部屋で共同生活を送る日本人の正規学生2名と交換留学生1名にインタビューを実施。24時間365日が学びになる国際教養大学の学修・居住一体型キャンパスについて、話を聞きました!
※1 平常時
国際教養大学の学生寮・学生宿舎での生活については、こちら
授業でも日常生活でも、たくさんの発見がある
1人目は、国際教養学部国際教養学科 グローバル・ビジネス領域 4年次の山口志帆さんです。
山口:大学受験の時は、他の外国語大学も受験しました。しかしそちらは英語で何かを学ぶのではなく、英語を一言語として学ぶ大学。24時間365日、英語に触れて英語で学びたいと思い、国際教養大学に進学しました。
――実際に寮生活をしてみて、感じることを教えてください。
山口:一人暮らしとの一番の違いは、常に周りに友達がいること。だから日々の生活において孤独や不安はありません。また宿題や料理、夜更かしなどを友達と一緒にできるので、友情の深まりも感じます。友達と仲良くなるスピードも早いと思いますね。
――同じ部屋以外の学生とも交流する機会はあるのでしょうか。
山口:はい。例えばカフェテリアに行くと、留学生も含めて常に誰かがいます。そこで、いつの間にか「友達の友達はみんな友達!」という感じで、輪がどんどん大きくなっていく。食事をはじめ生活を共にするのは影響が大きく、日常生活の些細な場面からもたくさんの学びがあります。
山口:1年次の時に寮で香港の留学生と共同生活をしていたのですが、私が朝型で、ルームメイトが夜型だったことから、生活音が気になってしまうことがあって。最初は我慢していましたが、そこでお互いの要望をはっきりさせた方が良いと学びました。
それ以来、ルームコントラクト(約束ごと)を作る際には、「何か気になることはない?」と、オープンなコミュニケーションを取ることを心がけています。
――最後に、受験生にメッセージをお願いします。
山口:知識が知識で終わらないのが、この大学の面白さ。英語でのコミュニケーションはもちろん、世界の歴史や国際情勢が自分ごととして捉えられるようになりました。日本人同士でも、全国から学生が来ているので、いろんな発見があります。ぜひ興味があれば、国際教養大学にきてください!
共同生活で、「自分は変わることができる」と感じた
2人目は、同じグローバル・ビジネス領域で学び、ダンス部で副部長を務める2年次の大場優佳さんに話を聞きました!
大場:私はもともと、アメリカのテキサス州に住んでいて、英語を使う環境に慣れていました。そこで日本に戻ってきても、英語で学ぶ大学に進学したかったんです。また、生まれは東北なので、東北に親しみを感じていたのも理由のひとつです。
――実際に共同生活をしてみて、良かった点を教えてください。
大場:仲の良い友達とどこかに出掛けて、同じ場所に帰ってきて、当たり前に「また明日ね」と言えることに感動しました。また他人と生活をするので、環境に適応する能力も上がると思います。他者と協力し、自分が過ごしやすくするにはどうしたら良いのかを考える良い機会になりました。
――寮生活をするなかで、自身が成長したと感じる点はありますか。
大場:周囲の人との関わり方です。もともと、他人と一緒に何かをするのは得意ではなかったのですが、寮生活と部活動を通して、違いを受け入れたり、周りに感謝したりすることができるようになりました。身をもって、「人間ってこんなに変われるんだ」と感じましたね。
大場:1年次の頃に、同級生やスイートメイト(トイレ・風呂を共有する人)と仲良くなれたことです。特にスイートメイトとは今でも2人で県外旅行に行ったり、ご飯を食べたりしています。変わらず仲良くいられるのは、隣同士で生活をしていたからだと思います。
――最後に、受験生にメッセージをお願いします。
大場:自分の向き不向きや進路について悩んでいる方も多いと思いますが、私は「自分は変わることができる」そして「自ら新たな道を切り拓くことができる」と思っています。そのことを授業や寮生活から学びました。目標を持って、夢に向かって頑張ってください!
日本人らしい普通の暮らしを経験したかった
最後は、ドイツのパッサウ大学に通い、交換留学生として国際教養大学で学ぶマキシマ・ヴィクトリア・イーパ(Maxima Victoria Epe)さんに、話を聞きました!
(※インタビューは英語で行いましたが、ここでは抜粋した日本語訳を掲載しています。)
マキシマ:ヨーロッパ以外の地域に留学したく、アジア圏を調べていました。そこで日本も調べていたのですが、考えてみたら、日本のことはよくニュースで見聞きしますが、深くは知らない。日本の政治とか歴史はどうなっているんだろうと思ったのがきっかけです。
――そのなかでも、なぜ国際教養大学に留学したいと思ったのでしょうか。
マキシマ:一番は立地です。観光であれば東京や京都が人気ですが、外国人の日本のイメージの中で過ごすのではなく、日本人らしい普通の暮らしを体験したいと思いました。そこで秋田にある国際教養大学を選びました。
――実際に、国際教養大学で学んでみていかがですか。
マキシマ:母校とは違い、クラスの単位が小さく、教授と学生のやりとりが密な点が気に入っています。また大学祭には驚きました!みんなが情熱を注いでいて、良いものを作ろうと努力していました。母国での大学祭ではそこまでの熱量を感じたことがないので、とても良い思い出になりました。
――実際に、日本の大学生と暮らしてみて感じることを教えてください。
マキシマ:来日前の日本の印象は、礼儀正しい反面、細かいルールを守るのが大変ではないかなどと思っていました。だけど訪れてみたら、わからないことがあれば優しく教えてくれるのがとても嬉しかったです。距離を取られる感じもなく、とても良い経験ができています。
――最後に、日本でやりたいことがあれば教えてください。
マキシマ:日本を離れる前に、いろんなところに行きたいと思っています。また、これまでのように友達と触れ合って、残り少ない国際教養大学での生活を楽しみたいと思っています。
――みなさん、ありがとうございました!
おわりに
3人の学生に、学生寮・学生宿舎での共同生活を中心に話を聞いてきました。
共同生活すると聞くと、「文化や生活習慣の違いを受け入れられるか不安」「他の学生や留学生と生活するのは大変そう」といったことを考えがちですが、国際教養大学の皆さんはこの環境を楽しんでいるようです。
授業や日常生活を通じて、24時間365日リベラルアーツを実現できるのが国際教養大学の魅力。秋田にいながら、国際的な感覚を磨くことができます。
少しでも興味を持った方は、ぜひ国際教養大学について調べてみてはいかがでしょうか。ここでしか学べないこと、そしてここでしか過ごせない時間が、きっとありますよ。