ロボットづくりに挑戦、そして優勝! 現役大学生に聞いた夢中になれることって?

はじめに

新年度がはじまってすでに1か月とちょっと経ちましたが、皆さんは新しい学年に少しは慣れてきたでしょうか? やれ勉強しろ、やれ受験の準備はと、まわりから口うるさくいわれて、いくぶんうんざりしていませんでしょうか?

そこで今日は、ちょっと息抜き! 皆さんの先輩である現役大学生にインタビューをしてきました!

今回ご登場いただくのは、2023年3月6~9日に開催された自律移動型ロボットによる競技会「RoboCup Japan Open 2022」で優勝した、夢考房RoboCup@Homeプロジェクトのチームメンバーのひとり、金澤祐典さん。金澤さんが所属する夢考房や優勝したロボット、大会の様子についてお話をうかがいました。興味深いお話しの数々は大学選びの参考にもなりますので、ぜひ最後までご覧ください!

学生ならだれでも利用可能! 金沢工業大学が誇るものづくりの拠点!!

――はじめに、金澤さんが所属している「夢考房」について教えていただけますか?

金澤:「夢考房」というのは、金沢工業大学にあるものづくりの拠点です。ここではさまざまな設備や機械、工具などを自由に使って、ものづくり活動に取り組むことができます。大学の学部学科とは独立した施設で、講習会などを受ければ、金沢工業大学の学生は誰でも無料で利用できます。

――では、「夢考房プロジェクト」とは、どんな活動なのでしょうか?

金澤:簡単にいえば部活のようなものです。参加した学生が立案・調査・設計・製作・分析・評価という一連のものづくりのプロセスを体験しながら、自主的にスケジュール管理、予算管理、組織運営を行う創作グループのことです。こうした企業のミニチュア版ともいうべき活動を通じて、単にものづくりをして終わりではなく、社会で求められるマネジメント能力も養えるのが特長となっています。

自分たちでつくったロボットで大会に挑戦! 果たしてその結果は?

――金澤さんが参加しているプロジェクトの内容を教えていただけますか?

金澤:現在、夢考房には12のプロジェクトがありますが、私が参加しているのは「RoboCup@Homeプロジェクト」。このプロジェクトでは、ラジコンのような人の操作によって動くロボットではなく、自分で考えて動く自律移動型ロボットを制作しています。ロボットによる競技会「RoboCup」に設置された5つの分野のうち、「@Home」リーグでの優勝を目標に、プロジェクトリーダーを中心とした1~3年の学生チームが、それぞれの作業を分担しながらロボット製作に取り組んでいます。

――先日開催された、「RoboCup Japan Open 2022」の内容を教えていただけますか?

金澤: RoboCupの@Homeリーグでは、日常生活でのロボットの利用を想定し、リビングルームやキッチンなどの家庭環境で、いかに人間との暮らしに役立つ作業を遂行できるかが競われます。当日は、ロボットや開発内容を紹介する「Poster Teaser Session」、人の指示でカバンを運ぶ「Carry My Luggage」、3名の来客者の情報を伝える「Find My Mates」、難易度の高いタスクに挑戦する「Finals」といった競技が行われました。そして、私たちのプロジェクトは「Carry My Luggage」「Find My Mates」でリーグ1位の点数を獲得し、総合優勝。「Poster Teaser Session」「Finals」の得点によりTechnical Challenge優勝を獲得しました。「総合優勝」と「Technical Challenge」を同時に果たすことは難しく、プロジェクト史上初の快挙でした。

ロボットの動きをグラフ化したことが勝利の決め手に!!

――大会ではどんな部分で苦労しましたか?

金澤:大会には私たちが開発したロボット「Happy mimi」で参加しましたが、一番苦労したのは画像認識に用いられているAIの調整と当日のアクシデントへの対応です。通常、90%以上の精度を出すAIの機械学習には最低でも1週間ほどかかりますが、大会では1~2日間しか準備期間が与えられません。実際、調整不足によって、競技がはじまってもロボットが正常に動かないことはよくあるので、現場ではチームとしての手腕が問われました。また、ロボットは本番で動かないことが多く、数多くのアクシデントが発生します。大会当日はほとんどのチームのロボットが本番で停止していまい、点数が伸びませんでした。そのような中、短時間でロボットが動かなくなった原因を究明し、本番で確実にロボットが動くように迅速に対応することが求められました。

――今回、出場したロボットでいちばん工夫した部分はどこですか?

金澤:ロボットの挙動をグラフ化したことです。これまではロボットの動きに異常があったとき憶測で原因を究明していたのですが、処理内容をすべてグラス化したことでエラーがひと目でわかるようになりました。その結果、修正もピンポイントでできるようになり、常にロボットの状態をアップグレードできたことが、最終的に優勝という結果につながったと思います。

課外活動が充実しているのが金沢工業大学の魅力!!

――今後の目標を教えていただけますか?

金澤:私たちが優勝したのは@Homeの入門リーグにあたるエデュケーションリーグですので※、次は@Homeリーグで最難関のオープンプラットフォームリーグに出場し、そこでも優勝したいです。

※インタビュー後に開催された「RoboCup Japan Open 2023」のエデュケーションリーグに出場した、2~3年生で構成された6名の「夢考房RoboCup@Homeプロジェクト」チームは、2022年大会に続いて2連覇を達成したそうです。

――最後に、金澤さんが考える金沢工業大学の魅力はどんな部分でしょうか?

金澤:授業内容が充実しているのはもちろんですが、課外活動の場が多いのが魅力だと思います。課外活動というと、学友会や部活などいろいろありますが、やはり自分のなかで一番は夢考房の存在です。私の場合、大学への進学を考えたとき、夢考房の存在を知って金沢工業大学を選んだのですが、実際にロボットづくりに挑戦しながら、学生だけで組織運営や予算管理まで体験できたことは、自分の学生生活において大きな財産になっています。

おわりに

大学に入ると、授業以外にも夢中になれるものがたくさんあることが、金澤さんのお話からはとてもよく伝わってきました。そして、今回のインタビューをきっかけに金沢工業大学に興味をもったという方は、7月15日・16日に開催予定のオープンキャンパスにぜひ参加してみてください!

また、オープンキャンパスにご参加の際には、夢考房も一緒に見学してみてはいかがでしょうか? 百聞は一見に如かず、その施設のすばらしさがひと目でわかるはずです! 当日は夢考房プロジェクトの活動を聞くこともできます!

金沢工業大学 ホームページ 金沢工業大学 オープンキャンパス情報ページ ※夏のオープンキャンパス情報もこちらのページで更新予定です※
この記事を書いた人
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