入試の戦略、考えてる? 現役医学部生に受験当時のことを聞いてみた

はじめに

あっという間に夏休みが過ぎ、9月に入りました。受験生のみなさんは思うように勉強を進めることができましたか? 計画を立てて日々取り組んだ方もいれば、後半から一気に取り組んだ方もいるかもいれませんね。
この時期には受験校について、そろそろ本格的に決めていきたいもの。特に医療系の進路を目指す方は併願校も考え始めていると思いますが、何を基準に考えたらいいのか、悩んでしまいますよね。
そこで今回は、日本大学医学部に進学し、医者を目指す2人の先輩にインタビューを実施。受験校選びから入学試験、また学生生活まで、様々な話を伺いました。進路に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください!

母親と、読んだ漫画の影響で、小児科医になることを決意

1人目に話を伺ったのは、2年生の岡嶋太一さんです!

――現在、学んでいることを教えてください。
1年生の頃は生物の基礎的な部分を中心に学び、2年生になってからは受精してから胎児が成長していく過程など、人体にまつわることをより深く学んでいます。後期からは人体解剖の実習なども始まり、より現場を想定した医療を学んでいきます。

――医学部に進学した理由を教えてください。
母親が看護師で、医療が身近なものであったこと。また小児科医療をテーマに展開する医療系の漫画を読んだことがきっかけで、自分も小児科医になりたいと思うようになったことが理由です。明確に進路を決めたのは、高校2年生の春頃。その頃から受験勉強も少しずつ取り組むようになりました。

――具体的に受験校を決めたのはいつ頃でしょうか。
浪人時代の夏頃です。医学部は適正もあるため、学力に関係なく落ちるところは落ちると考えていました。そのため、様々な学校の過去問を一通り解いて、手応えのある学校を受験しようと思いました。

――受験当時、勉強において工夫していたことはありますか。
浪人時代は1日中勉強をしていたので、モチベーションの維持が大切になります。そこで息抜きとして、YouTubeで救急救命のドキュメンタリーなどを見て、自分のモチベーションを高めていました。「自分もいつかこんな医者になるんだ」と目標を思い出して、また机に向かうということを繰り返していました。

――実際に日本大学医学部に通って、感じることはありますか。
思っていた以上に縦のつながりも強いこと。私は医学部内のサッカー部に所属しているのですが、学内の先輩はもちろん、父親よりも年上のOB/OGと交流をすることがあります。先輩からは勉強に関してアドバイスをもらったり、OB/OGには医療現場について話を聞いたりと、たくさんのことを学ばせてもらっています。

――最後に受験生にメッセージをお願いします。
勉強時間だけでなく、質を上げるように意識する。また、やるときはやる、休むときは休む、たまには体を動かして気分転換するなど、メリハリをつけながら取り組むと良いと思います。頑張ってください!

――岡嶋さん、本日はありがとうございました。

将来は勤務医として、新潟県の地域医療に貢献したい

続いては、1年生の水野裕理さんに話を伺いました!

――医学部に進学した理由を教えてください。
幼い頃に祖父を癌で亡くしたことがきっかけです。私自身も悲しかったし、両親が悲しんでいる姿を見て、将来は医療に関する仕事に就きたいと思いました。医者になろうと決めたのは高校3年生の頃。祖父と同じ薬剤師も考えたのですが、人の命に一番近く関われるのは医者だと思い、医学部に進学しました。

――その中でも、なぜ日本大学に行こうと思ったのですか。
地域枠選抜(※)が一番の理由です。私の出身は新潟県なのですが、新潟県の地域枠選抜を使うことで、学費を抑えることができます。一般的な入学試験に比べて相対的に志望者も少ないため倍率が下がり、受験を有利に進められるとも思いました。

※「将来、医師として地域医療に貢献したい」という強い意志をもつ方を募集し、選抜することを目的とした入試形態。日本大学医学部の場合は、新潟県,茨城県,静岡県,埼玉県,神奈川県の地域枠があり、志望する地域枠選抜に合格し、本学に入学する者には、各県より奨学金が貸与されます。新潟県の場合は、6年間で3,660万円もの貸与があり、学費の総額を300万円以上も上回る手厚い支援が用意されています。(昨年度の情報のため変更となる可能性があります。2024年度の地域枠選抜の詳細は11月末ごろに日本大学医学部のHPで公開予定です。)

――地域枠選抜で入学するにあたって、懸念点はありましたか。
地域枠選抜で入学した場合、医師免許を取得してから数年間は特定の県で働かなければいけません。それが懸念と言えば懸念でしたが、私の場合は地元の新潟県に戻って医者になることと変わらないので、あまり抵抗はありませんでした。

――受験当時、勉強において工夫していたことはありますか。
普段から授業の復習をするように心がけていました。受験勉強を本格的に始めたのは高校3年生の8月頃。8月の1週目に部活を引退してから、3週間くらいで一気に基礎を固め、9月頃から応用に着手。そこで足りない部分を見つけながら穴埋めをしていきました。

――実際に日本大学医学部に通って、感じることはありますか。
時間的な余裕が意外とあるなと感じました。医学部は忙しいイメージがありますが、私も部活をやっていますし、アルバイトも空き時間にしています。きちんと勉強をしながらも、充実した大学生活を送れるのが学部の良さだと思います。

――最後に受験生にメッセージをお願いします。
今の時期は、模擬試験の結果で一喜一憂することがあると思います。だけど、大切なのは本番。それまでの過程で落ち込みすぎず、本番だけを考えて進んでいってください。応援しています。

――水野さん、本日はありがとうございました。


おわりに

先輩2人のインタビューはいかがでしたか?
ご紹介した日本大学医学部の入学試験には、N全学統一方式(日本大学一般選抜統一入試)と、地域枠選抜があります。N全学統一方式は2月1日実施の試験なので、早めの対策が可能。受験の機会が増えて、併願計画が立てやすいというメリットがあります。地域枠選抜は水野さんのお話にあったように、地元で一定期間勤務することで、奨学金が免除されるため、学費の負担を抑えられるのがポイント。
入試形態は種類が多く、あまり知られていないものも多くあります。夢をつかむために、一度詳しくチェックしてみてはいかがでしょうか。それぞれ特徴がありますので、ぜひご自身にあった受験方法を選択してください。
これから一層、受験勉強が本格的になっていきます。ぜひご自身にあった計画を立てて、受験を有利に進めてくださいね。

この記事を書いた人
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