医学部志望者必見!地元での活躍を目指せる”地域枠選抜”って?

はじめに

医学部ならではの特徴的な入試制度「地域枠選抜(以下、地域枠)」について、みなさんご存知でしょうか? この制度は、将来、医師として地域医療に貢献したいという熱意をもった学生を発掘、選抜することにより、医師不足に悩む地域を減らすことを目的に導入されました。

今回は、医学部への進学を考えていらっしゃる受験生に向けて、地域枠の特徴や導入している大学について説明していきます。

医学部に「地域枠」が導入されるようになった背景とは?

「地域枠」とは、2010年から医学部に導入された入試制度です。
導入された背景にあるのが、都市部と地方との医療格差の問題です。特に首都圏の病院では医師が充足していますが、地方都市や過疎地では慢性的な医師不足に悩まされており、その格差は年々広がっています。
こうした状況を改善するために、地域枠は導入されたのです。

「地域枠」とはどんな入試制度? その特徴を解説!

一般的に地域枠とは、人材確保が難しい自治体が学費の一部または全額を奨学金として貸与する代わりに、医学部卒業後の勤務地域等を限定する制度です。そのため大学卒業後は原則規定の年数(奨学金の貸与を受けた期間の1.5倍の期間)を、指定された地域で医師として従事することで奨学金の返還が免除されます。また、地域枠は一般選抜と比べて入学しやすいともいわれますが、修学資金の支援や奨学金制度の内容が充実している場合は、一般選抜よりも受験合格が難しい場合もあります。

一方、修学資金などの支援がない地域枠では、一般選抜よりも入学しやすくなっています。そのため、ストレートでの卒業率や医師国家試験の現役合格率が低いともいわれますが、これは誤解です。2019年度のデータ※によると、全一般枠の平均ストレート卒業率が83.7%、国試の平均現役合格率が94.7%なのに対し、全地域枠の平均ストレート卒業率は85.4%、国試の平均現役合格率は96.4%となっています。この結果は、地域枠の制約部分(1年留年すると勤務義務期間が1.5年延期)にも関係しているため一概にはいえませんが、地域枠での入学であっても、高い進学率や合格率を実現できる環境で勉強できることは間違いありません。
※参照元:文部科学省『令和2年度 地域枠入学制度と地域医療支援センターの実情に関する調査報告』
https://ajmc.jp/wp/wp-content/themes/ajmc/documents/pdf/activities/area-committee/2020_chikiwaku-R02.pdf

「地域枠」の定員に変更あり! 獨協医科大学の入試制度をご紹介!!

このように多くのメリットがある地域枠を導入している大学のなかでも、2024年度からその定員などが変更されることで、より多くの受験生にチャンスが与えられるようになったのが、栃木県にある獨協医科大学です。
主な変更内容としては、従来は一般選抜にて栃木県地域枠5名の募集でしたが、新たに埼玉県地域枠2名、茨城県地域枠2名、新潟県地域枠2名が追加され、一般選抜(前期)にて合計11名の募集となりました。
また、地域枠の変更に伴って入学定員も120名から126名に増加。さらに、一般選抜の日程が前期と後期に分かれることで、受験生にとって受験機会のチャンスが増える点にも注目です。

今年で創立50周年! 最先端医療を実施している獨協医科大学の3つの附属病院

そして、2023年4月に創立50周年を迎えた獨協医科大学は、最先端医療を実施している3つの病院を擁する日本有数の医科大学としても知られています。それぞれの病院の特徴を簡単にご説明します。

① 獨協医科大学病院
高度な専門的知識と技術を兼ね備えた医師を養成する医学教育の場とともに、32の診療科、25のセンターを備え、質の高い医療サービスを提供しています。2023年4月には、脳内疾患治療に特化した最新型の定位放射線治療装置「ガンマナイフ Elekta Esprit(エレクタ エスプリ)」を用いた治療※を日本ではじめて実施。大型先進医療設備の充実によって、北関東における診断・治療をリードしています。
※脳内の一点(病巣部)に192個の細かいガンマ線ビーム(X線よりもさらに波長の短い電磁波)を集中照射させる放射線治療


②埼玉医療センター
1984年に埼玉県越谷市に設立された埼玉県最大規模の病院です。2021年9月に国産初の手術支援ロボット「hinotori サージカルロボットシステム」を導入し、同年11月に第一例目の手術を実施しました。以降、現在までに「hinotori™」を用いて100件を超える手術を実施しています。

③日光医療センター
2006年4月に栃木県日光市に開院、2023年1月には新病院へ新築移転し、最もスマート化が進んだ病院となりました。病院内は木彫素材、大谷石など地域に馴染みのある素材を用い、ユニバーサルデザインに配慮するなど、さまざまな方が快適に過ごせるよう工夫しています。

おわりに

今回は、医学部ならではの入試制度「地域枠」の特徴やメリットについて説明いたしました。
また、地域枠を設けている大学として紹介した獨協医科大学では、創立50周年記念事業として、高度・先進化する医学・看護学教育に対応するため、より良い教育研究環境整備に重点を置いた「総合教育研究棟(仮称)」の新築を予定しています。これまで培ってきた50年の基盤を生かしながら新たな創造を見出し、「NEXT50(次なる50年)」に向けて教育、研究、診療のさらなる発展と飛躍をめざしているそうです。

獨協医科大学に興味がある、あるいは地域枠を利用して医学部への進学を考えているという方は、ぜひ大学のホームページをご覧ください。最新の入試情報も随時アップされているので、よりリアルな情報をゲットできます!

この記事を書いた人
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