薬剤師は不足している? 薬学部を目指す学生に知ってほしい現状

はじめに

みなさんは薬剤師について、どんなことを知っていますか。
もしかしたら、薬剤師の数は増えている、将来は供給が需要を上回るといったニュースを見たことがあるかもしれません。しかし、実際はどうなのでしょうか。
実は、全国では薬剤師の数はまだまだ不足しているのが現状です。
その背景には、薬剤師の働く地域や勤務先に偏りがあることが挙げられます。一部の地域では供給過剰になっているけど、一部の地域では足りていない……そんな状況が続いており、薬剤師の確保が急務になっている地域や施設が、現実にはたくさんあるのです。

薬剤師不足の現状その1:地域偏差

地域と就労先、2つの軸で薬剤師不足の現状を見ていきましょう。
まず地域に関して。人口10万あたりの薬剤師の数は全国平均で198.6人(令和2年)となっていますが、これよりも数が多い地域としては、東京都の234.9人、徳島県の238.6人などが挙げられます。しかしこれと反対に沖縄県は148.3人、福井県は157.0人と、薬剤師が平均を大きく下回っているケースもあり、こういった県は薬剤師が足りていないという見方ができます。
また都道府県内でも市区町村によって偏りがあります。例えば、北海道の薬剤師は全体の46%が札幌市に集中しており、それ以外の地域では薬剤師不足が深刻化しているというデータも。そればかりか全国には無薬局町村もあり、薬剤師による支援が受けられない地域すらあるのです。

薬剤師不足の現状その2:勤務先の偏り

薬剤師の就労先にも偏りがあります。
薬剤師と言えば、薬局、病院などの医療施設、企業などで働いていることが多いですが、業種別にみると、薬剤師の半数以上が薬局に勤務しています。残りの半分が、病院、診療所、企業などで働いており、地域によっては病院に勤める薬剤師が足りないという事態も生じているのです。例えば求人を見てみると、コロナ禍以降、都市部は求人が減りましたが、地方はいまだに採用市場が活況なことがわかります。これは、地方では人が足りないことを示していると言えるでしょう。
いずれ供給が需要を上回ると言われつつも、薬剤師不足は続いているのが実際のところ。活躍の場は全国にあり、薬剤師が持つ専門性と能力が、あらゆる場所で求められているのです。

奨学金は6年間の授業分! 明治薬科大学の地域枠入試

どうすれば、このような課題を解決できるのでしょうか。
例えば明治薬科大学では、全国の薬剤師不足と向き合い、薬剤師の地域偏在を解決するべく、様々な取り組みをしています。
そのひとつとして、全国の薬学部の中で初となる地域枠選抜を入学者選抜試験に導入しました。明治薬科大学では、青森、秋田、山形、茨城、群馬、富山、福井、山梨、長野、岐阜、愛知、三重、奈良、鳥取、島根、高知、佐賀、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の21県を対象に、地域枠選抜を設けています。
この入学者選抜で合格した方には、授業料相当額を奨学金として、なんと6年間にわたり全額を受け取ることができます(大学卒業後に出身所在の県に9年間薬剤師として勤続することが条件)。
授業も、薬剤師の現状を踏まえた内容となっています。5年次には薬学科(6年制)の学生は病院と薬局に実務を学びに実習に行くことになりますが、明治薬科大学は他大学にはない独自の研修プログラムがあり、この実務実習とは別に自身が希望して選択する7コースと新設された4コースの実習演習において、実践力を持った医療人としての力をさらに育むことができます。また、実務実習では出身県で実習ができるふるさと実習にも対応し、卒業研究として、実際に離島やへき地の病院に赴き地域偏在の問題に飛び込むことができます。薬剤師はもちろん、医療人としての知識と実践力の両方を磨くことができます。
このような入学者選抜や学びがあるから、薬剤師の枠を超えて、社会課題に対して実践力を持って取り組める人材を生み出すことができるのです。

ストレート合格率 私立大学2年連続1位! 徹底した支援を実施

国家試験の合格率はどうなのでしょうか。
全国私立大学の薬剤師国家試験新卒合格率は85%前後を平均として推移していますが、修業年限の6年間をストレートで進級し、卒業資格を得た状態で国家試験に合格する確率は57%程度となっており、この低い水準が薬剤師不足にもつながっているのです。
明治薬科大学の薬剤師国家試験ストレート合格率は、私立大学の中で2年連続1位。
2023年2月に行われた第108回薬剤師国家試験ではストレート合格率79.0%、新卒合格率92.63%(285名中264名合格)。第1期(2012年)~第12期(2023年)の実績においても卒業生の合格率は97.04%と、非常に高い割合を誇っています。
なぜ、こんなにも合格率が高いのでしょうか。その秘訣は、国家試験を想定した授業と、きめ細やかなサポートが挙げられます。
授業科目は国家試験の内容に直結した内容が多数用意されていることに加えて、大学が独自に作成した過去問題の解答・解説書が学生全員に配布されます。そのほかにも、6年次までに履修した全ての講義科目の授業動画がデータベースに保管されているため、自己学習のためにその授業コンテンツをいつでも視聴することができます。国家試験の合格を目指す大学では国家試験対策に特化した講義・演習が受けられることは当たり前のことですが、明治薬科大学では学部全体で学生をバックアップする体制が整っているのです。

おわりに

薬剤師の現状と、明治薬科大学についてご紹介しました。
薬剤師は、薬学を通じて困っている人を助けることができるプロフェッショナル。今、全国で必要とされている職業なのです。興味がある方は、ぜひこの機会に薬剤師について調べてみてはいかがでしょうか。
薬剤師になるためには薬学部に進学するだけではなく、確実に国家試験に合格すること、その先の社会課題を考える力を養える大学選びが重要となっています。
またご紹介した明治薬科大学では、3月にオープンキャンパスの開催を予定しています。こちらも、少しでも興味のある方はぜひ参加してみてください。薬剤師について深く知れるとともに、将来の目標が見つかると思いますよ。

この記事を書いた人
    【PR】Studyplus編集部
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