はじめに
みなさんは「社会学」を知っていますか?
社会学とは人と人との関わりに注目する学問。社会学の領域は、身の回りの人間関係から地球レベルの紛争まで非常に幅広く、想像力を駆使しながら人間集団について学び、そこで生じる課題と向き合っていきます。
「なんだか難しそう」と感じる方もいるかもしれません。しかし、社会学はとても身近なもの。例えば、人々が作り出す楽しいエンターテインメントがどう発展してきたか、感染症が社会をどう変えているかといったことも社会学の範疇。一見関係のなさそうな分野も社会学と関係があるため、自分の興味に応じて研究分野を広げることができます。
そんな社会学の魅力は、どんな点にあるのか。今回は、2025年4月に開設する亜細亜大学社会学部の白井宏昌教授にインタビューを実施!
白井先生は建築学科を卒業して、建築や都市デザインの仕事をしていた経歴の持ち主。高校時代のエピソードや、建築と社会学の関係など、様々なお話を伺いました。
様々な選択肢の中から、建築系の進路を選んだ高校時代
――本日はよろしくお願いします。白井先生のこれまでの経歴について教えてください。
学部・修士で建築を学び、卒業後は企業や建築事務所に勤めながら、国内外で建築デザインの仕事をしていました、社会学と接点を持ったのは、ロンドン大学政治経済学院(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス) の都市研究科に入学したことがきっかけ。それまでは学んできたことも就職先もすべて建築関係でしたが、ロンドン大学でまちづくりや都市社会学に触れて、建築と社会の関わりをより意識するようになりました。
――高校時代から建築系の進路に興味があったのですか?
いえ、そうではありません。小さな頃から自動車が大好きで、将来は漠然とレーシングカーの整備士やエンジニアになりたいと思っていました。大学選びでは自動車の勉強をするために工学系への進学を考えたのですが、当時の日本の自動車業界は景気があまり良くなく、進路を変更。物理や建築、また政治経済など様々な学科を受けた結果、建築系に進みました。実はどうしても建築にいきたかったというわけではなく、建築はいろんな選択肢の中のひとつだったんです。
学部・修士で建築を学び、卒業後は企業や建築事務所に勤めながら、国内外で建築デザインの仕事をしていました、社会学と接点を持ったのは、ロンドン大学政治経済学院(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス) の都市研究科に入学したことがきっかけ。それまでは学んできたことも就職先もすべて建築関係でしたが、ロンドン大学でまちづくりや都市社会学に触れて、建築と社会の関わりをより意識するようになりました。
――高校時代から建築系の進路に興味があったのですか?
いえ、そうではありません。小さな頃から自動車が大好きで、将来は漠然とレーシングカーの整備士やエンジニアになりたいと思っていました。大学選びでは自動車の勉強をするために工学系への進学を考えたのですが、当時の日本の自動車業界は景気があまり良くなく、進路を変更。物理や建築、また政治経済など様々な学科を受けた結果、建築系に進みました。実はどうしても建築にいきたかったというわけではなく、建築はいろんな選択肢の中のひとつだったんです。
個性を大切にしながら、社会学を学んでほしい
――建築と社会学には、どんな関係があるのでしょうか。
一見関係がなさそうに見えますが、建築と社会学は、実は深い関係にあります。例えば、商業施設をつくるとなったら、この建物があることで人々の生活がどう変わるかを考える必要がありますし、まち外れの空き家をコミュニティスペースに改造することで、地域交流の起点に建物が活かされるケースもある。社会学には、建築の知見を活かせる部分がたくさんあると考えています。
――白井先生が学生を指導する上で、大切にしていることを教えてください。
「個性が大事」だということを、伝えるようにしています。個性的であるとは、人と違う視点でモノを見れるかということ。例えば私が関わってきたデザインの世界だと、いかに個性的であるかが求められますが、それは社会学・社会科学系の学問でも同じだと思っています。たとえ優秀であっても、同じような発想や意見を持つ学生ばかりでは面白くありません。知識を身につけながらも、自分の個性を大事にしていってほしいと思います。
一見関係がなさそうに見えますが、建築と社会学は、実は深い関係にあります。例えば、商業施設をつくるとなったら、この建物があることで人々の生活がどう変わるかを考える必要がありますし、まち外れの空き家をコミュニティスペースに改造することで、地域交流の起点に建物が活かされるケースもある。社会学には、建築の知見を活かせる部分がたくさんあると考えています。
――白井先生が学生を指導する上で、大切にしていることを教えてください。
「個性が大事」だということを、伝えるようにしています。個性的であるとは、人と違う視点でモノを見れるかということ。例えば私が関わってきたデザインの世界だと、いかに個性的であるかが求められますが、それは社会学・社会科学系の学問でも同じだと思っています。たとえ優秀であっても、同じような発想や意見を持つ学生ばかりでは面白くありません。知識を身につけながらも、自分の個性を大事にしていってほしいと思います。
「題材が身近にある」「他の分野の知見を応用できる」社会学の魅力
――白井先生が思う社会学の面白さとはなんでしょうか。
題材が身近にある点だと思います。自分の生きている時代、街、地域、すべてが学問のテーマになり得る。みなさんが疑問に思っていることや普段の生活が、実は社会学に深く結びついているのです。
また、他の学問の概念を応用できるのも社会学の魅力。建築や都市計画から社会学を志す人も実は少なくなく、そういった別分野で学んできた人から斬新な発想が生まれることも多い。学問の壁を乗り越えて知識や考え方を応用できるのも、面白さのひとつだと思います。
――最後に受験生にメッセージをお願いします!
進路に迷う人も多くいると思いますが、考えすぎる必要もないと思っています。今の時代はやり直しができる時代ですし、特定の分野を極めて他の道にいく手もある。例えば私がオランダで師事した建築家は、なんと元ジャーナリスト。それまでの経歴を活かした斬新なアイディアが評価され、たくさんの実績をだしていました。
ひとつの道にこだわらず、様々なことを学んでいきながら、未来の社会のあり方を、みなさんの若い感性で考えていってほしいと思います。
題材が身近にある点だと思います。自分の生きている時代、街、地域、すべてが学問のテーマになり得る。みなさんが疑問に思っていることや普段の生活が、実は社会学に深く結びついているのです。
また、他の学問の概念を応用できるのも社会学の魅力。建築や都市計画から社会学を志す人も実は少なくなく、そういった別分野で学んできた人から斬新な発想が生まれることも多い。学問の壁を乗り越えて知識や考え方を応用できるのも、面白さのひとつだと思います。
――最後に受験生にメッセージをお願いします!
進路に迷う人も多くいると思いますが、考えすぎる必要もないと思っています。今の時代はやり直しができる時代ですし、特定の分野を極めて他の道にいく手もある。例えば私がオランダで師事した建築家は、なんと元ジャーナリスト。それまでの経歴を活かした斬新なアイディアが評価され、たくさんの実績をだしていました。
ひとつの道にこだわらず、様々なことを学んでいきながら、未来の社会のあり方を、みなさんの若い感性で考えていってほしいと思います。
おわりに
インタビューはいかがでしたか。
白井先生は建築という異分野から社会学へと転向しました。みなさんも自分の得意なこと、頑張ってきたことが、これから学ぶ社会学で活かすことができるかもしれません。幅広い分野が学べる社会学に興味があれば、ぜひ調べてみてください。
今回ご紹介した亜細亜大学では、8月10日(土)、8月11日(日)、9月22日(日)、12月15日(日)にオープンキャンパスを開催予定です。オープンキャンパスは、先生に直接話を聞けたり、学校について学んだりすることができる絶好のチャンス。少しでも興味のある人は、ぜひ参加してみてくださいね。