HIT Space Projectとは… 広島工業大学で送る学校生活の魅力

「こんなことやってみたい!」と、アイデアが頭に浮かぶことはありませんか。大学生になったら「新しいことに挑戦したい!」と思っている人もいるのでは? 広島工業大学には、そんな思いを実現できる学生自主企画プログラム『HITチャレンジ制度』があります。最高100万円が支給されるこの制度を活用して、惑星探査ローバーの開発に挑んだ「HIT Space Project」の代表、小田原圭汰さんに、「失敗は成功の母」を経験する日々について話してもらいました。

小型の惑星探査ローバーというものを作っています。「惑星探査ローバーって何?」って人もいるのではないかと思うので、説明させてもらいますね。月とか火星とか、地球から遠く離れた天体を観測するために使用するロボットのことを、惑星探査ローバーって言います。
いろいろなタイプのローバーがあるのですが、僕達が開発に取り組んでいるのは、「CanSat(カンサット)」という小型の模擬人工衛星です。どれくらいの大きさかというと、両手で軽く持てるぐらい。実際に探査に使用するわけではなくて、探査することを想定して作るわけで、僕達は月面探査をするという条件を仮に設定しています。目標は、種子島ロケットコンテストでの入賞です。

目標や目的に向けてみんなで取り組む楽しさがあります。仮説と検証を繰り返すなかで、できなかったことが徐々にできるようになっていくので、達成感を積み上げていく感じです。
機械加工や電子工作、プログラミングなど、いろいろな分野が絡んでいて、大学で学んでいることを活かしながら、より専門的な工学の知識や考え方を実践で修得することができるのも魅力です。作業は電装班と機体班に分かれて行っていて、電装班は電子回路やプログラミングに関することを、機体班はパラシュートの設計や製作だったり、タイヤの形状を考えたりします。それぞれの班の成果を結集させて完成させていくという経験を通して、ものづくりの奥深さを感じることもできました。

宇宙に関連することって素敵じゃないですか? きっかけになったのは、2023年3月に打ち上げられた次世代ロケット「H3」初号機の打ち上げ失敗のニュースでした。「どうして失敗したんだろうか?」と思い、僕たちが日ごろ大学で学んでいる機械、電気、電子などの専門知識をそれぞれ持ち合わせれば、その原因について理解することができるのではないだろうか、と考えたのです。宇宙のことに興味があったり、ものづくりが好きだったりする人が、学年や学部の枠を越えて集まって「HIT Space Project」を結成しました。
活動に参加したきっかけは、メンバーそれぞれです。なかには、種子島ロケットコンテスト出場に惹かれた人もいるし、「何かに挑戦したい」「思い出づくりをしたい」という気持ちで入ってきた人もいます。

日々の活動のなかに、わくわくする瞬間というのはたくさんありましたけど、特に印象に残っているのは、種子島ロケットコンテストでの経験です。検証と改善を繰り返し、8カ月かけて完成させたCanSatとともに種子島へ。大会当日、想像してしいた以上に風が強くて、CanSatが着陸する前に飛ばされてしまい、実際に動くところまでいけず、泣く泣く中断という結果でした。
「CanSat部門の自律制御カムバック」という種目に出場した38チーム中、目的地点に到達できたのは1チームだけ。結構難しいんですよ。大会での失敗にも意味があると思っています。落下衝撃のデータも取れたし、課題があぶり出されたし、今の活動、次の挑戦へとつながっています。
種子島を観光したり、全国から集まった出場者と交流したりというのも、楽しかった。このプロジェクトに挑戦していなかったら、できなかった経験。そのすべてが思い出です。

開発に必要な知識がゼロの状態でのスタートで、パラシュートの設計やプログラミング、基盤設計などを独学で学びました。手探りの開発だったから、失敗の連続で、打ち上げ試験で破損したり、プログラミング通りに動作してくれなかったり。それでも諦めなかったことと、良いアイデアが浮かんだらとにかくやってみるという取り組み方を見てほしいですね。失敗を失敗で終わらせない課題解決力だったり、専門的な工学の知識や考え方などが成長した点も自慢です。
学校のことで言うと、工業系の大学で工作機械とかが揃っているし、挑戦を応援してくれる制度もあるし、そういうのは自慢というか、魅力ですね。

おわりに

小田原さんのインタビューはいかがでしたか? 興味を持った方はぜひ広島工業大学について調べてみてくださいね!

この記事を書いた人
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