はじめに
将来、どんな分野で活躍したいですか? 理系学部への進学を考えている皆さんの中には、たくさんの選択肢を前に「どの学部が自分に合っているんだろう?」「将来どんな仕事に就けるのかな?」と悩んでいる人もいるかもしれません。大学でどんなことを学ぶかは、その後のキャリアを大きく左右する大切な選択です。自分自身の興味や目標を踏まえ、将来につながる学部を見つけていきましょう。
理系学部にはどんな種類がある?
理系学部と一口にいっても、その種類はさまざまです。それぞれが異なる魅力や専門性を持っています。
理学部
【分野】数学、物理学、化学、生物学、地学など
【目的】基礎科学を深く探究して学びを深めます。
【例】光の性質や原子の構造を調べる実験などが行われます。
工学部
【分野】機械、電気電子、情報、土木、建築、化学工学など
【目的】ものづくりや技術応用について学びます。
【例】橋や建築物の構造、水の流れを調べる実験などが行われます。
農学部
【分野】農学、林学、水産学、畜産学、環境学、バイオテクノロジーなど
【目的】生物や食、環境について学びます。
【例】土壌の性質や農作物の栽培、食品科学などの実験を通して学びを深めます。
保健(医学部)
【分野】解剖学、生理学、病理学、内科、外科、公衆衛生など
【目的】人々の健康や医療に関わり、医師になるための知識や技術を学びます。
【例】医療の基礎から臨床実習まで幅広く学びます。
保健(薬学部)
【分野】化学・生物・医学・物理・薬理など
【目的】薬を通して人々の健康に関わります。
【例】薬の効果や副作用、医薬品の成分や合成について実験を通して学びます。
理系学部を選ぶ際は、自身の興味や将来の目標に合わせて、各学部の研究内容や卒業後の進路などを具体的に調べてみることが大切です。
「薬学部=薬剤師」だけじゃない! 4年制薬学の魅力
理系学部の中でも今注目の薬学部は「薬剤師になるための学部」というイメージが強いかもしれません。確かに、多くの卒業生は薬剤師として活躍します。しかし、薬学の学びはそれだけにとどまりません。薬学部には主に6年制と4年制の課程があります。6年制は薬剤師国家資格の取得を目指すプログラムで、実務に特化しています。一方、4年制は薬学の基礎や研究に重点を置くプログラムです。薬剤師資格は取得できませんが、薬に関する幅広い知識を活かし、様々な分野での活躍を目指します。
4年制薬学で身につけた知識は、医薬品メーカーだけでなく、食品や化粧品メーカーなど幅広い分野で活かせます。研究開発、品質管理、企画営業といった職種で、製品開発や安全確保に貢献する道があります。医薬品、化粧品、健康食品産業は発展しており、薬学知識を持つ人材が求められています。4年制薬学はこうしたニーズに応え、メーカーでの研究や大学院進学など、将来の多様な選択肢を提供できる学びと言えるでしょう。
東海地方私立大学初! 4年制「薬科学科」とは
2026年4月に、地元三重県にある医薬品製造企業からのニーズに応え、4年制の「薬科学科」を新設します。これは東海地方の私立大学で初めての試みで、大学が培った薬学研究のノウハウを活かし、医薬品、化粧品、健康食品産業などで活躍できる人材を育てることを目指します。
新学科には主に3つの魅力があります。
1つ目は、「就職に役立つ企業と連携したカリキュラム」
1年次の早期体験学習から3年次のインターンシップまで、県内の医薬品・化粧品製造企業と連携した実践的な授業を展開。現場に触れる機会を通じて、企業への就職や将来のキャリアを早い段階から具体的に描くことができます。
2つ目は、「充実した実験・研究設備と第一線で活躍する教員」
三重県内トップクラスの設備で先進的な実験や研究に取り組むことができます。食品・化粧品分野を研究する教員から専門指導を受けられる点も魅力です。
3つ目は、「手厚い学びのサポート体制」
定員30名の少人数制で、学生3~4名に対して教員1名が担当する担任制を採用。学修や学生生活をきめ細かく支援します。高校で学んだ化学・生物・物理の復習にも対応し、理系科目が不安な方にはリメディアル教育も充実しています。
薬科学科は4年制課程のため、薬剤師国家試験の受験資格は取得できません。薬学の基礎や理論、実験・研究に重きを置いた教育プログラム を通して、医薬品・化粧品・健康食品産業における研究開発、品質管理、企画営業といった、薬剤師とは異なる多様な分野で活躍するための専門性を身につけることができます。理学部や工学部で化粧品開発について学ぶこともできますが、薬科学科では薬理学や製剤学など薬学独自の幅広い知識を学ぶため、多様な分野の知識を持つ人材として企業から重宝されるという違いがあります。
おわりに
理系学部への進路は可能性を広げます。将来の選択肢を広く持ち、興味分野を見つけることが大切です。薬剤師以外の道も開ける4年制薬学は魅力です。特に鈴鹿医療科学大学薬科学科は、薬学を基礎に健康と美容を科学し、医薬品・化粧品・食品産業で多様な分野に貢献したいと考えるあなたにとって、将来の可能性を広げる魅力的な選択肢です。研究開発はもちろん、品質管理や企画営業など、幅広い活躍を目指せます。
大学の雰囲気や詳細は夏のオープンキャンパスで確認できます。7月12日(土)、8月3日(日)、8月30日(土)に白子キャンパスで開催され、予約不要、入退場自由です。ぜひ参加して、自分に合う進路を見つけてください。