勉強がはかどる「習慣力」の身につけ方【第二回】〜やる気を持続させる勉強方法と休憩の取り方〜

休憩をとることは、「怠ける」ことではありません。
たとえば、一時間半勉強したなら、20分ほど休憩をはさみましょう。
なぜなら、勉強はそれぐらい疲れるものだからです。
休憩の間は、音楽を聴いたり、短編マンガを読むなどして、とにかく勉強のことを忘れて気分転換してください。
軽い運動をして、凝った身体をほぐすのもオススメ。
身体が凝ると、眠くなったり、やる気がなくなったりしがちなので、リフレッシュの意味でも運動はとても効果的です。
散歩や簡単な筋トレ、ストレッチなどがよいでしょう。
まずは1時間半勉強、20分休憩の1セットで勉強を行ってみてください。
もっと長く勉強をして休憩を挟む方が良いと思ったら、時間を変えても問題ありません。自分に合った勉強時間と休憩時間を探っていきましょう。

「今日は参考書のこのページまで終わらせる」など、自分にノルマを設けてください。
そして、それが達成できたら自分にご褒美をあげましょう。
“これを終わらせたらご褒美が待っている”と思うと、人間は意外と頑張れるものです。
たとえば、月曜日から土曜日までしっかり勉強したら、日曜日は完全オフにして遊ぶことにしたり、朝8時から勉強して、夜20時までがんばれたらスイーツを食べても良いなど、自分なりのルールを決めます。
ご褒美は、ささやかなもので構いません。そのために頑張るという思いでメリハリをつけて勉強していきましょう。
このオンとオフの「メリハリ」は、勉強ばかりでなくスポーツやビジネスなどでも効果を発揮するので、習慣づけると一生役立ちます。

自分で時間割表を作って、英語、数学、現代文など、科目を変えて勉強していくようにしましょう。
なぜなら、人はずっと同じことをしていると、飽きがきて集中力が落ちてしまうからです。
学校の時間割は科目ごとにバラバラに組まれていますが、あれも飽きがこないようにするためなのです。
人によって差はありますが、午前中は現代文や英語など思考系の科目をやり、眠くなったり頭が回らなくなったりする午後は暗記系の科目を勉強するとよいといわれています。
英語、数学、現代文と続けて勉強するのが「しんどい」という人は、間に暗記系の科目を挟んでみてもよいでしょう。いろいろ試してみて、自分に合った時間割を見つけてください。

毎日の生活の中のちょっとした空き時間を活用して、勉強時間を増やすようにしましょう。
たとえば、朝目覚めて朝食までの時間、登下校中のバスや電車内での時間、1時間目が始まる前の時間、各時限の休み時間などです。
少しでも時間ができたら勉強するという意識を持てば、他にも生活の中で勉強する時間が見つかるはず。
家でするようにガッツリ取り組む必要はありません。
単語カードで暗記をしたり、習ったことの復習をしたりと、短い時間でも気軽にできる勉強を工夫して行いましょう。イヤホンで英語や世界史のCD音声を聴くのもおススメです。
空いた少しの時間でも、積み重なれば膨大な時間になります。何かをしながらでも構いません。
こまめに勉強時間を見つけて、習慣化することが大切なのです。

人間が深い集中を持続させることができるのは、15分程度だと言われています。
小学校の授業は45分前後に設定されていますが、これは子供が集中力を保てる時間がそのくらいだからです。
人間の集中力に限界がある以上、間に適度な休憩をとったり、科目を変えるなどして、飽きがこないようにする工夫が大事なのです。
受験生は、「休憩をとらずにずっと机にはりついて、一心不乱に勉強しなくては！」という根性論は、これを機会に改めましょう。
そういった勉強法は、実は効率的ではありません。
適度に休憩をとり、集中力とやる気を持続させることが一番大切なのです。
今回紹介した方法は、やろうと思えばすぐにでも始められることばかりです。
皆さんも、ぜひ取り入れてみてください。