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はじめに
熱心に勉強に取り組むと脳が「疲れた~」と感じることはありませんか? じつはこの疲労の感覚には、「脳」ではなく「目」が深く関係しています。目をリラックスさせれば疲れを解消できるだけでなく、記憶力や集中力がアップするのです。
脳の情報の8割は視覚から取り入れている
脳は身体のさまざまなところから情報を集めますが、その中でも目から入る視覚情報に大きく頼っています。
たとえば、食べ物の味は舌で感じるものですが、じつは視覚情報に強く影響されるという実験結果もあります。
たとえば、横浜国立大学で行われた実験を例に挙げてみましょう。
まず、被験者はヘッドマウントディスプレイと呼ばれる頭部に装着する映像装置をつけて、マグロのお寿司を食べさせられます。
その際、ディスプレイに映る映像をサーモンのお寿司に変えたところ、被験者はマグロの味ではなくサーモンの味を感じたのです。
一説には、「人間の脳が感じる情報の8割は視覚からのもの」といわれています。
視神経と動眼神経がほかの器官を経由せず脳とダイレクトにつながっていることからも、脳と目が密接な関係にあることがわかります。
目は脳にとって重要な存在なのです。
疲れているのは脳ではなく目
冒頭で「脳が疲れたと感じることはありませんか?」と問いかけました。
しかし、最近の研究の結果によると、どうやら 脳自体は疲れないということが分かってきました。
では、脳が疲れたと感じたき、それはどこで生じたものなのでしょうか。
その答えは、またしても「目」になります。
人間は、神経が集中している目の疲れを脳の疲れと錯覚してしまうのです。
いうまでもなく、勉強するときには目が重要な役割を果たします。
教科書を読んで、参考書を読んで、自分のノートを見て……と、勉強というのはとても目を酷使しています。
この目の疲れを、「脳が疲れた」「頭を使って疲れた」と感じているわけです。
目をほぐすとやる気が向上する
目が疲れると「脳が疲れた」と感じることはわかりました。
脳は疲れていなくても、「疲れている」と感じてしまうわけです。
結果、当然ながら集中力や記憶力が落ちていきます。
集中力や記憶力の低下は勉強する者にとって看過できない問題。
ただ、逆にいえば、目を疲れないようにすれば、集中力や記憶力を落とさずに済むのです。
目の疲労の主な原因は、目のまわりの筋肉の緊張です。
それゆえに、凝り固まった筋肉をほぐせば疲れは解消します。
筋肉をほぐす方法としては、「電子レンジで温めた蒸しタオルで4分ほど目元を温める」ことがおすすめです。
また、眼精疲労には目のストレッチも有効です。
数回、目をぎゅっと閉じて次に大きく開いたあとに、眼球を上下左右に動かす。
これを3セットほど行って、最後に眼球を右回りに1回、左回りに1回、円を描くように回します。
さらに、3メートルほど先のものを見てから、30センチほど手元を見る。
これを20回繰り返すストレッチ法も効果的です。
もうひとつ、疲れをとる手段として目を休ませるというものもあります。
アイマスクをつけて視覚情報を完全に遮断して、5~10分ほど目を休めてみてください。
こうやって目の疲れをとれば、集中力や記憶力もきっと取り戻せることでしょう。
勉強したいと思っても、目が疲れてしまうと集中力もやる気も失われてしまいます。
「目が疲れてきた」と感じたら、ここで紹介したリフレッシュ方法を活用してください。
また、電子レンジで蒸しタオルをつくる際には、やけどをしないように十分ご注意ください。