【楽しいサークル紹介】第1回 東京工業大学・ロボット技術研究会

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はじめに

大学生活を充実させるポイントの一つがサークル活動です。
ここでは各大学の人気サークルの活動内容や魅力的な情報などを紹介します。
第1回目は、日本を代表する理工系大学である東京工業大学の「ロボット技術研究会」です。

東京工業大学の概要

東京工業大学(Tokyo Tech)は、東京都目黒区大岡山、町田市のすずかけ台、港区の田町にキャンパスを構える大学です。
設立年は1929年で、2019年は創立90周年にあたりますが、前身の東京職工学校から数えると140年近くの歴史になります。
現在は学部生5000人、大学院生5000人の学生が在籍する、日本でもトップクラスの理工系総合大学です。
世界に誇るスーパーコンピューター「TSUBAME」の開発などでも知られ、理工系の研究者を目指すのであれば、東京大学、京都大学に並ぶ選択肢となる大学でしょう。

東京工業大学 ロボット技術研究会とは

ロボット技術研究会、通称「ロ技研(ろぎけん)」は機械工作・電子工作・プログラミングなどさまざまなものづくりを行う東京工業大学の公認サークル。
1981年の設立以来38年の歴史をもつ老舗サークルで、在籍する学生も190人とかなり大人数のサークルです。
目標ごとに少人数の「研究室」という名前のチームを組み、協力してクリエイティブを行っています。
NHKロボコンでも優勝経験のあるチームや、ゲーム制作を行うチーム、最近加わった「VR研」など10を超える研究室があります。
サークル全体の活動としては、月に1度部会が開かれるほか、年に2回大きな報告会が開かれ、普段は別々に活動しているメンバー同士で技術的な意見交換などを行います。
また、対外的な活動として、春には新入生向けの展示会、秋の「工大祭」では学外からのお客さんにも向けた展示会を行っています。(参照元

現役サークル員に聞く!

▲左からロボット技術研究会の副部長・守家岳志さん(工学院3年生)、伊藤将寛さん(工学院3年生)、部長・折金悠生さん(工学院3年生)、平野大地さん(工学院3年生)

サークルのことを聞くには部員の皆さんに聞くのが一番、ということで部長の折金さんと3名の学生さんにお話をうかがいました。
4人ともサークルの中心となる3年生です。

――みなさん、ロ技研に入ろうというポイントになったのはどういうところですか?
折金「私はもともと中高生の頃から趣味で簡単な電子工作を行っていたので、自然な流れという感じですね」
伊藤「私は中高とスポーツばかりやっていたので、大学ではなにか違うことをやりたいなと思っていたのですが、新歓(新入生歓迎会)の時期に色々なサークルを見て回っているなかで、先輩たちと話して自由な雰囲気が自分に合っていると思って入りました。大学から始めるにもちょうどいいかな、と思ったので」

――サークルの空気が自分に合うかどうか、というのは大事なところですね。
守家「春の新歓時期には研究作品の展示と一緒に、先輩たちと話す機会もあるので、そこで自分に合うか感じてもらえればいいと思います」
平野「私がロ技研を選んだポイントは、特定の目標に縛られたサークルが多い中で、いろいろなことができるサークルだったので選びました」

▲工大祭では自作のロボットを子どもに体験してもらうことも

――いろいろなことにトライできるというのはいいですね。普段はそれぞれどのような活動をしているのですか?
折金「水中ロボットを作る『アクア研』で水中ロボコン(ロボットコンテスト)に出場用の機体を作っています。私自身、最近は回路設計してはんだ付けして回路を作って…というのをずっとやっている感じです」
守家「私は最近、流体力学にのめり込んで、色々なシミュレーションを行ったりしています。アクア研のロボット用のスクリューも設計したりしています」


――伊藤さんはNHKが主催する大学ロボコンに出場されていましたね
伊藤「はい。私はNHKロボコンに出場する『Maquinista(マキニスタ)』に所属して機体を作っています。その中でもカメラやセンサーを使って、外界の情報を画像処理するのを専門にしています」
平野「私はマイクロマウスのロボットコンテスト向けの機体を作るチームに所属しています。大小合わせて年に何度か大会があるので、それを目指しています」

――ロ技研の魅力はどこにありますか?
折金「まずは機材の豊富さですね。サークル員が多いということは部費も多く使えるということ。なので、卓上旋盤やCNCフライスなどの工作機械や、3Dプリンターなど個人ではなかなか使えない機材を自由に使うことができます」

――1サークルでこれほど多くの工作機械を揃えているのはすごいですね参照元
折金「こういう機械の使い方を習熟できるというのも、人によっては授業でも役立つでしょうね」

――そのあたりは先輩から教わることができるわけですね。
伊藤「はい。さらにこのサークルは、在籍の上限がないんです。学部3年生まで、というサークルも多いですが、ロ技研には修士・博士課程の人も多く所属しています。これは、制限の少ない自由なサークルというだけでなく、長年の経験を積んだ先輩のアドバイスを受けられるという意図からです。1年生で入ってきた瞬間からハイレベルな経験や知識を持った先輩たちと話すことができる環境というのは学内のサークルでもなかなかありません」
平野「実際何をやるにも自由ですね。チームで大きな大会を目指すのもよし、自分の好きなものを作ることに一人で没頭するのもよし、やりたいと思ったことは何でもトライできますし、それが可能なサークルです」

――なるほど、「自由」なサークルであるということがいろいろな魅力であり、特徴につながっているのですね。在籍年数も自由ですし、自分の興味がある分野であればどんなことにでもトライでき、それを支えるだけの人的資源=先輩や仲間たちがいる。
守家「そうですね」

▲3Dプリンターなどの本格的な機材を自由に使えるのも魅力です

――最後に、これから東工大に入って来る後輩たちへのメッセージをお願いします。
伊藤「『ロボット技術研究会』という名前ですが、とにかくなんでもやりたいことができるサークルです。そもそも、ロボットを動かすには機械工作や電子工作だけでなく、ソフトウェアや組み込み系プログラムまで、なんでも必要になります。それぞれに習熟した先輩もいますから、工業系の大学を楽しみ尽くしたいなら、最適なサークルだと思います」

この記事を書いた人
    Studyplus進路
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