“好き”が私の原動力。そんな先輩が頑張る理由

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はじめに

頑張る受験生を応援し続けてくれるお菓子「キットカット」。あと一息の時、気合を入れたい時、どんな時でも食べればほっとする存在ですよね。そんな「キットカット」を製造・販売しているネスレ日本さんに潜入取材してきました!

お話を伺ったのはこの先輩!

竹内 雄二(たけうち ゆうじ)さん
大学卒業後、1995年にネスレ マッキントッシュへ新卒入社。「キットカット」をはじめとするお菓子の営業&マーケティング、ペットケア・ドッグフードのマーケティング、eコマースなど幅広い分野での経験を経て、現在はコンフェクショナリー事業本部マーケティング部の部長を務める。

色々な経験ができて幸せ。「キットカット」事業のマーケティングを統括する部長を直撃!

――現在の業務内容を教えてください。

ネスレ日本の事業は主に「ネスカフェ」などの“コーヒー”と、「キットカット」などの“お菓子”の2つのビジネスに分かれていて、お菓子のマーケティングを担当しています。その中でも、スーパーやコンビニなどの小売業の部分全般のマーケティングが主になります。
具体的には、工場から営業、PR(テレビCM・デジタルのコミュニケーションなど全て)まで、商品に携わる全ての方と仕事をするので、幅広い経験をすることができます。

社内の猛反対にあいながらも大成功!“いちご味”の「キットカット」ができるまで

――豊富な経験の中でも印象的だった仕事は何ですか?

社内で初めての取り組みとなった「キットカット」の“いちご味”を出したことです。ブランドマネージャーとして担当していたのですが、社内で反対の声が多くてとにかく苦労しました。

――具体的にはどのような反対があったのでしょうか。

大きく2点反対されました。

1つ目は“いちご味”であったことです。今となっては発売した味の数は約400種になるのですが、当時の「キットカット」はフレーバー展開をしていませんでした。「“いちご味“を出したら終わる。発売すればおそらくヒットするだろうけれど禁じ手で、それをやったらブランドがあきられてしまう」といった雰囲気がありました。

2つ目は、期間限定、とりわけ2ヶ月といった“短い販売期間で売る”といったところに猛反対を受けました。半期や季節限定などで出すことはあったのですが、2ヶ月で売り切るモデルはお菓子業界を見渡しても前例がありませんでした。

――社内の猛反対の中で進められたのはなぜだったのでしょうか?

当時の「キットカット」のビジネスはスーパーで大袋を特売価格で売るのが中心で、コンビニなどで100-150円価格の商品の売上を伸ばすことに課題がありました。
その時に、「一番人気のフレーバー」で「新しいビジネスモデルを作っていこう」という方針が決まりました。しかし、今までにない開発・準備期間で商品を作らないといけなかったので、工場の生産ラインから営業まで、全てが間に合っていませんでした。
商品のサンプルを作るのも間に合わず、自分で工作をするように商談用の見本のパッケージ360個を作ったのを今でも鮮明に覚えています。やりきって結果を出して証明しようと燃えていました(笑)。

――結果はどうでしたか?

大成功でした。社内の協力もあり、コンビニの売り場を占領できたんです!小売業界にとっても新しいことだったので、お店も「ワクワクするからやってみよう」と思ってくれたし、消費者も「買ってみよう」となったのではないでしょうか。お菓子は衝動買いのビジネスなので、目につくところに大量にあると買ってくれるんです。
数値としても良い結果が出てビジネスとしても大成功でした。
他のメーカーもやっていなかった「短期販売で限定モノのお菓子を出す」といった今となっては定番になったビジネスモデルのスタンダードを築いた自負はありますね。
反対されながらも新しいことをやって結果が出たことが嬉しかったです。

“好きだから投げ出したことは一度もない”仕事に対するアツい想い

――23年続けてきた原動力はどこにあるのでしょうか?

広告を考えたり、プロモーションを考えたり、マーケティングの仕事全般が好きです。大変なこともありますが、辞めたいと思ったり、投げ出したりすることは今まで一度もありませんでした。

若い頃は、自分の仕掛けた商品が売れた、自分の考えが世に認められたなど、多少は自己顕示欲がありましたが、今は「チームとして力を発揮できるにはどうすればいいか」「どういう環境を整えればいいか」などが課題です。人の役に立てたり、喜んでくれたり、人が成長している喜びなど、純粋な気持ちが大きいです。

“商品が買われているところを見るのが最も嬉しい” 商品にかけるアツい想い

――仕事をしていて嬉しい瞬間はどんな時ですか?

電車に乗っていて、自分の作った商品を食べている方がいたり、お客様がスーパーで「キットカット」を手に取り、買い物カゴに入れている瞬間を見たり……そんなことが本当に嬉しいです。自分が携わった商品を食べてくれたと思うと、ゴミ箱に捨てられているカラ袋を見つけることすら嬉しいです。

――最後に応援メッセージをお願いします!

最後は何でも自分次第です。大学で何をするかも自分次第ですし、将来の選択肢は無限にあります。自分で事業をするのも良いし、大企業で働くのも良いと思います。画一した価値観があるわけではない時代だからこそ、自分の中で深く考え続けることが大事だと思います。
昔は何となく「いい大学に入って、いい会社に入る」という価値観がありましたが、今は選択肢も多くて、社会も柔軟になっています。自分を分析して問い詰めてみてください。

「キットカット」が協賛!受験生応援のショートムービーは必見

――ショートムービーが誕生したきっかけは何だったのでしょうか?

2003年に「キットカット」の日本発売30周年を記念して、映画『花とアリス』とのショートムービーを作ったのがきっかけで、岩井俊二監督とご縁ができました。今回1月公開の映画「ラスト・レター」で、「キットカット」とコラボしたショートムービー「リトル・レター」を作成しました。

――見どころを教えてください。

受験で培ってきた「想いを届ける文化」がある「キットカット」と、テーマが「手紙」である映画と相性が良く、受験をテーマにしたショートムービーを作ろうという話になりました。受験生を見守っている親御さんが、「キットカット」を使って受験生の娘さんにメッセージを渡すシーンがあるのですが、私も初めて観て、受験生だったころに戻ったような感覚になりました。渡す側の気持ち、渡される側の気持ち、両方に感情移入しました。受験生をお持ちの親御さんも応援できるような内容に仕上がっています。ぜひ観ていただきたいです。

おわりに

今回お話を伺った竹内さんは、みなさんにとって大先輩。常に切磋琢磨して頑張っていることがわかります。受験もあと少し。どんな時でもそばにいてくれる「キットカット」片手に、みなさんも投げ出すことなく頑張りましょう!

この記事を書いた人
    【PR】Studyplus編集部
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