はじめに
近年、教育現場を取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。なかでも小学校の教員には、STEAM教育※1への注目度の高まりから、理数系の知識が求められる場面が増えつつあります。さらに、小中一貫教育の推進を背景に、小学校(算数)から中学校(数学)への教育を橋渡しできる教員への需要も高まっており、自治体によっては、中学校(数学)の教員免許を持っていることが、小学校の教員採用試験で有利にはたらくケースもみられます。
また、中学校・高校の教員も小学校での学習内容や指導方法を十分に理解していれば、小・中・高と連続する学びの中で、生徒がどこでつまずき、どんな指導が必要なのか、いち早く気づいて最適なフォローを行うことができます。
こうした環境の変化に対応していくため、大学の教育学部でも新たな取り組みが始まっています。たとえば、大谷大学の教育学部初等教育コースに2026年4月に新設される「数理教育専攻」もそのひとつです。
そこで今回は「数理教育専攻」について、教育学部の山本亮介先生にインタビュー。また、現在、小学校だけでなく中学校・高校の数学教員免許取得をめざして同学部で学んでいる学生に、大谷大学で学ぶ魅力についてお話をうかがいました。
※1 科学(Science)・技術(Technology)・工学(Engineering)・芸術(Art)・数学(Mathematics)の5つの分野を統合的に学ぶ教育のこと
数学を「好き」な人が、より良い先生になれる学びがある「数理教育専攻」
はじめに、山本亮介先生にお話をうかがいました。
――新設される「数理教育専攻」の特色についてお教えください。
小学校だけでなく、「数学」の中学校・高等学校教諭一種免許状を取得可能な点です。
特徴的な授業のひとつが、入学後、最初に受講する「数学教育総論」。小学生から中学生になり、算数が数学に切り替わる過程で学習につまずく生徒の多くは、数学を“なぜ”使うのか理解できていません。つまり、数学の教員になるためには、数学の概念・技能を“どう”使うかだけでなく、 “なぜ”使われるのかを理解することが必要不可欠です。そこでこの授業では、数学を“なぜ”使うのか、概念・技能の発見の歴史を振り返りながら学んでいき、将来、小学校(算数)から中学校(数学)への移行をスムーズに行うために必要な指導力を身につけていきます。
ほかにも「数学フォローアップ講習」※2では、中学校・高校の数学の復習から始まり、大学で学ぶ数学への理解強化を図っていきます。
※2 筆記試験で特に苦手分野に挙がることが多い「数学」の対策として、中学校・高校時代の復習から丁寧に基礎力アップを目指します。第1学年(前期)は、一般教養試験対策として小・中・高の教員を目指す全ての学生を対象とした「数学基礎①(全6回)」を実施。以降は、特に中学校・高校(数学)の教員を目指す学生を対象に、基礎固めと応用問題対策を第4学年まで継続して実施していきます。
――「教育学部初等教育コース」に、新たに「数理教育専攻」を設置した理由をお聞かせください。
小学校に加え、中学校・高校の数学教員になるためのカリキュラムを「数理教育専攻」の講義群としてまとめることで、免許取得までの道のりや第1~4学年までのサポート体制 ※2 を、よりわかりやすくお伝えするためです。入学後は同じ志をもった仲間たちと、お互いを刺激し、助け合いながら、同専攻のカリキュラム・マップに沿って学習を進めていきます。
――新設される「数理教育専攻」の特色についてお教えください。
小学校だけでなく、「数学」の中学校・高等学校教諭一種免許状を取得可能な点です。
特徴的な授業のひとつが、入学後、最初に受講する「数学教育総論」。小学生から中学生になり、算数が数学に切り替わる過程で学習につまずく生徒の多くは、数学を“なぜ”使うのか理解できていません。つまり、数学の教員になるためには、数学の概念・技能を“どう”使うかだけでなく、 “なぜ”使われるのかを理解することが必要不可欠です。そこでこの授業では、数学を“なぜ”使うのか、概念・技能の発見の歴史を振り返りながら学んでいき、将来、小学校(算数)から中学校(数学)への移行をスムーズに行うために必要な指導力を身につけていきます。
ほかにも「数学フォローアップ講習」※2では、中学校・高校の数学の復習から始まり、大学で学ぶ数学への理解強化を図っていきます。
※2 筆記試験で特に苦手分野に挙がることが多い「数学」の対策として、中学校・高校時代の復習から丁寧に基礎力アップを目指します。第1学年(前期)は、一般教養試験対策として小・中・高の教員を目指す全ての学生を対象とした「数学基礎①(全6回)」を実施。以降は、特に中学校・高校(数学)の教員を目指す学生を対象に、基礎固めと応用問題対策を第4学年まで継続して実施していきます。
――「教育学部初等教育コース」に、新たに「数理教育専攻」を設置した理由をお聞かせください。
小学校に加え、中学校・高校の数学教員になるためのカリキュラムを「数理教育専攻」の講義群としてまとめることで、免許取得までの道のりや第1~4学年までのサポート体制 ※2 を、よりわかりやすくお伝えするためです。入学後は同じ志をもった仲間たちと、お互いを刺激し、助け合いながら、同専攻のカリキュラム・マップに沿って学習を進めていきます。
――「数理教育専攻」はどんな人におすすめでしょうか?
数学の教員になるために、数学が得意である必要はありません。大切なのは、数学が好きな気持ちと粘り強さです。それさえあれば、最初は大変かもしれませんが、必ず数学の真の魅力に出会えます。特に、数学の解決方法やアイデアを生み出そうと試行錯誤する時間に楽しみを見出せる人。また、数学の魅力を誰かに伝えたい・共有したいという気持ちをもっている人に、ぜひ学んでもらいたいです。
――最後に、より充実した大学生活を送るためのアドバイスをお願いします。
授業だけでなく、学生生活全体を通して、何ごとにも丁寧であることを心がける姿勢が大切です。それができれば、とても素晴らしい4年間を過ごせると思います。
数学の教員になるために、数学が得意である必要はありません。大切なのは、数学が好きな気持ちと粘り強さです。それさえあれば、最初は大変かもしれませんが、必ず数学の真の魅力に出会えます。特に、数学の解決方法やアイデアを生み出そうと試行錯誤する時間に楽しみを見出せる人。また、数学の魅力を誰かに伝えたい・共有したいという気持ちをもっている人に、ぜひ学んでもらいたいです。
――最後に、より充実した大学生活を送るためのアドバイスをお願いします。
授業だけでなく、学生生活全体を通して、何ごとにも丁寧であることを心がける姿勢が大切です。それができれば、とても素晴らしい4年間を過ごせると思います。
実践しながら成長できるのが大谷大学の魅力
続いては、教育学部初等教育コースで学んでいる第1学年の内山真寿さんに、お話をうかがいました。
――教員を目指そうと思ったきっかけを教えてください。
中学校まで数学の成績があまり良くなかったのですが、高校で出会った数学の先生の指導のおかげで数学が好きになり、成績も上がりました。私には妹がおり、子どもと接することが好きだったので、何となく将来は小学校の先生になりたいと考えていましたが、その出会いをきっかけに、自分も児童・生徒に勉強の楽しさを伝えられる先生になろうと明確に思うようになりました。
――なぜ、大谷大学を志望したのでしょうか?
高校2年生のとき、オープンキャンパスに参加した際には「学食がおいしい!」くらいの印象でした。ただ、高校3年生になって本格的に志望校を考えるようになり、教育学部があって自宅から通える距離にあることを条件に大学を探したところ、自分にいちばん合っていたのが大谷大学でした。私は小学校の教員だけでなく、中学校・高校の数学の教員免許も取得したかったので、その点が志望する大きな決め手になりました。
――教員を目指そうと思ったきっかけを教えてください。
中学校まで数学の成績があまり良くなかったのですが、高校で出会った数学の先生の指導のおかげで数学が好きになり、成績も上がりました。私には妹がおり、子どもと接することが好きだったので、何となく将来は小学校の先生になりたいと考えていましたが、その出会いをきっかけに、自分も児童・生徒に勉強の楽しさを伝えられる先生になろうと明確に思うようになりました。
――なぜ、大谷大学を志望したのでしょうか?
高校2年生のとき、オープンキャンパスに参加した際には「学食がおいしい!」くらいの印象でした。ただ、高校3年生になって本格的に志望校を考えるようになり、教育学部があって自宅から通える距離にあることを条件に大学を探したところ、自分にいちばん合っていたのが大谷大学でした。私は小学校の教員だけでなく、中学校・高校の数学の教員免許も取得したかったので、その点が志望する大きな決め手になりました。
――実際に大学の授業を受けて 、どんなことが印象に残っていますか?
学生が、教師と児童・生徒の役割を演じて模擬授業を行う授業があります。教師役になったときには、みんなの前に立つことに緊張しましたが、どうやったらおもしろい授業ができるのかを、考えるのがとても楽しかったです。反対に児童・生徒役として、他の学生の授業を受けているときも、目線の送り方や、レジュメのつくり方など、毎回、勉強になることがたくさんあります。
――大学での学びを通じて、ご自分のどんな部分が成長したと感じていますか?
実践的な内容の授業を通じて、指導力が身につけられていると感じています。また、実際に小学校まで足を運ぶ学校ボランティアでは、授業の補助に入り、現場の先生方の姿を間近で見ながら児童とかかわる中で、大学の教室で勉強しているだけでは得られない貴重な体験ができるため、学ぶことも多く、以前よりも子どもとうまく接することができるようになったと思います。
――実際に学んでみて感じる、大谷大学の魅力についてお教えください。
入学前までは、大きな教室で先生の話を聞き、それをノートに書き写す授業をイメージしていました。しかし、実際には先生との距離が心理的にもとても近く、少人数制による充実した授業はもちろん、学生生活の様々なことについて気軽に相談できる環境であるのは、大きな魅力だと感じています。
――最後に、受験生に向けてメッセージをお願いします。
受験勉強はオンとオフの切り替えが大事です。特にモチベーションが低くなったときは、大学に入って何をしたいのか、細かくイメージしてみると気持ちを切り替えやすくなるので、ぜひ試してみてください!
学生が、教師と児童・生徒の役割を演じて模擬授業を行う授業があります。教師役になったときには、みんなの前に立つことに緊張しましたが、どうやったらおもしろい授業ができるのかを、考えるのがとても楽しかったです。反対に児童・生徒役として、他の学生の授業を受けているときも、目線の送り方や、レジュメのつくり方など、毎回、勉強になることがたくさんあります。
――大学での学びを通じて、ご自分のどんな部分が成長したと感じていますか?
実践的な内容の授業を通じて、指導力が身につけられていると感じています。また、実際に小学校まで足を運ぶ学校ボランティアでは、授業の補助に入り、現場の先生方の姿を間近で見ながら児童とかかわる中で、大学の教室で勉強しているだけでは得られない貴重な体験ができるため、学ぶことも多く、以前よりも子どもとうまく接することができるようになったと思います。
――実際に学んでみて感じる、大谷大学の魅力についてお教えください。
入学前までは、大きな教室で先生の話を聞き、それをノートに書き写す授業をイメージしていました。しかし、実際には先生との距離が心理的にもとても近く、少人数制による充実した授業はもちろん、学生生活の様々なことについて気軽に相談できる環境であるのは、大きな魅力だと感じています。
――最後に、受験生に向けてメッセージをお願いします。
受験勉強はオンとオフの切り替えが大事です。特にモチベーションが低くなったときは、大学に入って何をしたいのか、細かくイメージしてみると気持ちを切り替えやすくなるので、ぜひ試してみてください!
おわりに
山本先生と内山さんへのインタビューはいかがでしたでしょうか?
おふたりのお話をきっかけに大谷大学や、新設される「数理教育専攻」に興味をもった方には、まずオープンキャンパスへの参加をおすすめします。
2025年の開催日は9/21(日)、12/14(日)。大学の魅力を深掘りできるさまざまなプログラムが実施されます。
また、「数理教育専攻」やオープンキャンパスに関する詳しい情報は、下記のサイトに掲載されていますので、ぜひチェックしてみてください。
おふたりのお話をきっかけに大谷大学や、新設される「数理教育専攻」に興味をもった方には、まずオープンキャンパスへの参加をおすすめします。
2025年の開催日は9/21(日)、12/14(日)。大学の魅力を深掘りできるさまざまなプログラムが実施されます。
また、「数理教育専攻」やオープンキャンパスに関する詳しい情報は、下記のサイトに掲載されていますので、ぜひチェックしてみてください。