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はじめに
「本格的に受験勉強に着手したのは高校3年生の夏だった」「それまで勉強という勉強をしてこなかった」と話す大学3年生のyuriさん。病気とつき合いながら通信制高校に通っていたyuriさんがどのように受験期間を乗り越えたのか、お話を伺いました。
※掲載内容は取材時のものです。
今回の話し手
心理学部の大学3年生。全日制高校時代に不登校を経験し、通信制へ転入。その後自身の経験をもとに心理士を志し、大学受験に奮闘。子どもの心に寄り添う癒し手を目指し、日々勉強に励んでいる。
受験勉強は塾選びから
大学受験を見据えて、いよいよ「勉強しなきゃ」と強く感じ始めたのが高校3年生になる頃でした。でも、それまでほとんど勉強という勉強をしてこなかったので、いきなり受験勉強に着手しても無理だと思って。まずは勉強するペースを作ろうと思いました。
そんな時に見つけたのが「通信制高校生向け」を謳う塾。これだ!と思い、そこに通うことに決めました。
マンツーマンで教えてくれるスタイルの塾で、とにかくきめ細やかなサポートが特徴でした。通い始めた3月から8月まで5ヶ月かけて1冊の参考書をじっくりやりきったことがすごく自信になったのを覚えています。
印象深いのは、そこで出会った先生が挫折を経験している人だったこと。私の話にも共感してくれて、「できない」ことを理解してくれる先生だったから、高校卒業まで頑張れたんだと思います。
8月からは本格的に受験勉強を始めようと、もう一か所、別の塾に通い始めました。こちらは1人の先生に対して、生徒が2~3人ほどの少人数で勉強するスタイル。やはり、一人ひとりの理解度に応じてじっくりとサポートが受けられるのが魅力でした。
この塾で担当してくれた先生は、どんどん引っ張っていってくれるタイプで。でも少人数だからか、そんなに負担には感じませんでした。むしろそのスピードに追いつこうと頑張って、できたら褒めてもらって――その繰り返しで少しずつ自信がついていきましたね。
yuriさんは中学生の頃、集団で習う塾に通っていましたが、周りのペースについていけなかったことから「集団型は向いてない」と感じたそう。そうした経験を踏まえて厳選した塾は、結果的にyuriさんにぴったりだったみたいですね。
バーチカル手帳とスタプラを併用してモチベアップ!
受験勉強中は、バーチカル手帳とスタプラを使って勉強時間を記録していました。
手帳のほうは、夜に翌日の予定を時間ごとに記入するんです。ご飯、学校、塾、自主学習など、けっこう細かく書き入れていましたね。それでその日の終わりに一日を振り返って、予定通りにできたところにマーカーで色をつけていきます。
色を塗るたびに達成感を得られますし、ちゃんと勉強をした証が残ることで、自分自身を励ます材料にもなっていました。それを見ると、また明日も頑張ろうって思えたんです。
勉強時間の記録はスタプラでもつけていました。こちらは記録することでグラフになるので、手帳で見返すのとはまた違ったモチベーションになりましたね。また、同じ志望校の人たちの勉強記録を見ることで、自分も頑張ろうと刺激を受けていました。
yuriさんの大学受験期の一日の勉強時間は、塾の時間を除けば3~4時間ほど。「あまりたくさんは取れなかったけれど、体調と相談しながらコツコツやりました」と話してくれました。
通信制のメリットを生かした勉強計画を
受験科目は英語、国語、日本史で、そのなかでも特に勉強時間が取れなかったのが日本史です。ここはもっと通信制のメリットを生かして、たっぷり勉強時間を確保すべきだったと反省しています。
私の場合、受験勉強を始めたのが高校3年生の夏で、周りに比べて遅かったんです。2年生までは睡眠障害による影響が大きく、体調が万全でなかったこともありますが、志望校選びなど情報収集に時間がかかったことも要因のひとつでした。
通信制のメリットは自由な時間が多いことです。なので早めに志望校や受験科目を決めて、それに合わせた勉強をしていけば、通信制高校に通っていたとしても全日制高校の学生と同じフィールドに立てるはず。自分の頑張り次第ではあるけれど、自由な時間を上手にやりくりできればこっちのものだと思います。
今まさに通信制に通っている学生さんも、希望を持って前向きに頑張ってもらいたい。私の体験談が、少しでもそういう人の役に立てばうれしいです。
苦手な日本史の勉強には『山川一問一答』をフル活用していた、とyuriさん。スマホアプリも併用して隙間時間にも反復練習することで、足りない勉強時間を補っていたそうです。自分の環境に合わせた勉強法やテキストを見つけることが、受験勉強を効率よく進める重要ポイントなのですね。