この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。内容が古くなっているのでご注意ください。
はじめに
高校生が大学を目指すにあたって、通常は受験学部・学科まで視野に入れます。しかし、それは本当に今後あなたが学びたいことでしょうか。明確に答えられる人は少ないと思います。実際は大学に入って学びながら将来について考えている人がほとんどだと思います。今回の国際基督教大学の卒業生2人のインタビューを通して、自分の進路について考えてみてください。
メジャーはあとからついてくるもの。 異なる分野をつなぎ、新しい何かを創っていきたい
井上 綾乃
2018年3月卒業
茨城県/県立水戸第一高等学校出身
▶ダブルメジャー:生物学/言語教育
▶ドイツサマープログラムでFreie Universitat Berlin(ドイツ)へ
高校時代は文系でしたが、生物や数学も好きで興味の幅が広がったため、文系と理系という分け方をしない大学で学びたいと、見つけたのがICUでした。入学時から単一メジャーにする気はなく、ダブルメジャーにするか、メジャー/マイナーにするかで悩んでいました。
アカデミックプランニング・センター(現 学修・教育センターのアカデミックプランニング・サポート)で履修相談したときに納得したのが「それはあとからついてくるもの」ということばでした。そこで、とにかく興味のあるメジャーの科目を端から可能な限り履修し、気づけば多くの履修していた分野が「私が譲れない分野」だとわかりました。結果、生物学と言語教育のダブルメジャーを選択しました。二つのメジャーは一見まったく異なる分野ですが、学ぶなかでつなげることができそうなポイントがあるとひらめいた瞬間、飛び上がりたいほどうれしく、それが学問の喜びかなと感じています。生物学の卒業論文に鳥のコミュニケーションであるさえずりを選んだのも、言語とどこかつながりをもたせたい、という思いが顔をのぞかせています。将来は、生物学と言語学という異なる分野をつなぎ、新しい何かを創造する研究がしたいと望んでいます。
"アカデミックな内容を英語で学ぶことで将来の自分の可能性を広げてくれる「英語プログラム」"についてはこちら
"1:19という距離、献学以来の「少人数教育」が対話を生み、価値観を再構築する"授業についてはこちら
バイリンガリズムの下、国際人としての感覚を養うことは、世界のフィールドで、やりたいことに挑戦する力となる。
志村 朋哉
2005年3月卒業
Freelance Journalist
Profile
カリフォルニア州オレンジ郡を拠点に、日英の両方で記事を書く数少ないジャーナリスト。2012年州の新聞賞受賞、2017年オレンジカウンティ記者団協会 調査報道賞受賞。日本のメディアへの寄稿やアメリカの大学生や高校生にキャリアやジャーナリズムに関する指導や講演も行う。
ICUではバイリンガリズムが特別なものではなく、それが前提だったと思います。私にとっては、英語を使えることが、新しい自分の発見につながりました。英語を話している自分と、日本語を話している自分は性格も変わり、英語を使っているときの方が、なぜか自信をもって会話していた。そこで「あぁ、こんな自分もいたんだ」と気づき、「じゃあ、日本語を話すときも、この性格を適用してみよう」と思い、自分を変化させたこともあります。このように、英語と日本語を行き来して自分を成長させていける、その感覚を育んでくれたのがICUのバイリンガリズムだと確信しています。それは仕事にも活きていて、例えば、アメリカを見るときには日本で育った視点で俯瞰的に、日本を見るときはアメリカ的な感覚で多面的・客観的に見ることができます。これは母語だけを使うひとにはもてない感覚だと思い、自分のキャリアにおける武器ととらえています。ICUの大きな特徴は、日本人としてのアイデンティティを保ちながら、国際人としての感覚を養ってくれるところで、それは舞台がどこであれ、挑戦する力となります。だから私は、アメリカで報道の世界に飛び込めたのだと思います。今後は、日本語での記事ももっと発信していきたいと思います。
https://www.icu.ac.jp/academics/bilingual/(日英バイリンガル教育)
"何のために学ぶのか。何をどのようにして学ぶのか。「自分の問い」をどのように明らかにして、自分の道を切り拓いていくのか。ICUのリベラルアーツに触れ、あなたの可能性を見つけてほしい。" 詳しくはこちら
"THE世界大学ランキング日本版2019 「私立大学1位」"
ICUは、これらの取り組みを地道に積み重ねてきた結果、「教育リソース」「教育充実度」「教育成果」「国際性」という4分野16項目で構成され、大学の教育力を総合的に評価するTHE世界大学ランキングにて私立大学1位に選ばれたそうです!
おわりに
いかがでしたか?自分は今後何を学び、考え、将来にどう役立てるのか、すでに希望の分野が決まっている高校生のみなさんも今一度考える"きっかけ"にしてみてくださいね。