医療系志望必見!!今、”チーム医療”が必要とされるそのワケは?

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はじめに

みなさんは“チーム医療”という言葉を聞いたことはありますか?“チーム医療”とは、さまざまな専門性を持つ医療スタッフが連携し、協働することをあらわす言葉で、今の医療現場では特に重要とされています!今回は、関西最大級の医療系総合大学であり、2020年4月に診療放射線学科の新設で注目されている森ノ宮医療大学に、チーム医療について取材してきました!

医師としても活躍する学部長にインタビュー!

<保健医療学部学部長 青木元邦教授>

注目されるチーム医療

Q:近年チーム医療が注目されていますが、その必要性について教えてください!

チーム医療が注目されるようになったのは、主に2つの背景があります。
1つ目は、患者さんを全体として捉える「全人的医療」という観点です。私たち医師は、治療するだけでなくQOL(生活の質)の向上やADL(日常生活動作)なども考えなければなりません。社会面や経済面、心理面などにも配慮することが求められているのです。当然ながら、それらを医師だけで担うことはできません。例えば看護師が患者さんの悩みや望みといった情報を医師に伝えるなど、全人的医療を行うにはチームとして情報を共有し、協力し合う必要性があります。
2つ目は、「医療の高度化」です。医学の目覚ましい進歩によって、高度な専門性が求められています。医療機器も高度化・複雑化し、例えば一時的に心肺を停止して行う手術の際、心臓と肺の機能を代行する人工心肺装置を操作するのに、臨床工学技士の専門性が欠かせません。
この2つの背景から、複数の医療専門職が連携し、患者さん一人ひとりにとって最善の治療・ケアを行う“チーム医療”が重要視されてきたということです。

チーム医療の実践に必要な学び

Q:チーム医療を実践するために、どのような授業が行われるのでしょうか?

本学独自のチーム医療教育として、専門職間連携教育「IPE」(Interprofessional education)を展開しています。3年次には、今までの学びを活かせるケースカンファレンス(症例検討会)を行います。実際の症例をテーマに異なる学科の学生がチームを組み、それぞれの専門的な観点から意見を出し合って、より良いケア検討していく過程を学びます。学生からも学びが多く刺激になると評判で、実際の現場に近いチーム医療を体験できます。また1年次から学科混成のチームで連携病院を見学する「チーム医療見学実習」なども行います。患者さんを中心としたチーム医療の本質について理解し、多職種との連携方法やコミュニケーションを身につけるため、早期から段階的にチーム医療教育を実施しているのが特徴です。

2020年4月「診療放射線学科」誕生

Q:「診療放射線学科」が開設されることで、どのように変わるのでしょうか?

現在は、看護・理学療法・作業療法・臨床検査・臨床工・鍼灸学科の6つにわたる分野がひとつのキャンパスに集う医療に特化した大学です。そこに新たに「診療放射線技師」を養成する「診療放射線学科」が誕生することで、さらに充実したチーム医療の学びが実現します。診療放射線技師の役割や専門的な知識が加わることで、ケースカンファレンスでも実際の症例はほとんど網羅できるようになります。それはよりチーム医療の再現や医療現場に近い学びができることにつながります。

診療放射線技師は放射線を身体に照射して、病気の診断や治療方針の決定に必要な画像情報を提供する専門職です。また放射線を用いてがん治療も行います。日本で一番多い病気はみなさんも知っている通り、がんです。その早期発見や治療に貢献することができます。この分野は今後も最新医療が特に進んでいきますし、放射線治療はさらに需要が高まると思います。
新学科では「診断」から「治療」までを担う臨床力の高い人材を育成します。開設に伴って新校舎も建設中なので、充実した環境で学ぶことができます。

チーム医療を学ぶ在学生にインタビュー!

<看護学科4年生 上山温希さん>

森ノ宮医療大学でのチーム医療

Q:森ノ宮医療大学に進学した理由について教えてください!

この大学を選んだのは、将来医療現場で必要となるチーム医療に力を入れているからです。他学科との交流が盛んで、多職種のことも学べるところが魅力的に思いました。

Q:実際に入学してどうですか?

チーム医療を感じる環境で実践につながる学びができていると思います。
特にケースカンファレンスでは、各職種ごとの考え方やアプローチ方法の違いについて理解できました。
看護の視点なら日々の経過観察と精神面のケア、理学療法の視点なら歩行訓練など“患者さんのために“という目的は一緒でもアプローチが全然違うので、刺激にもなりました。チーム内で検討する際にはそれぞれの意見を聴き、チーム全体が納得して進められるように心がけるなど、意見の伝え方や聞き方も身につけることができたと思います。

Q:3年生の実習ではどのようなことを学びましたか?

今まで学んできたことを実践するために、半年間さまざまな領域をまわって実習をしました。
領域や患者さんの状態によっても、看護師の仕事の範囲や対応の仕方が異なるので大変でしたが、先生方のサポートもあり、たくさんのことが学べました。また実習の前にケースカンファレンスに取り組んでいたため、自分の役割を含めて病院でのそれぞれの職種の考え方や役割をしっかり理解して臨むことができ、実習で学びが活きたと思います。

将来の目標

Q:将来どのような看護師になりたいですか?

患者さんの想いを1番に考えた看護師になりたいと思っています。
現場では、看護師が1人当たりに割ける時間が少なくなると思いますが、患者さんのことをよく見て、想いをくみ取り、行動できるようになりたいですね。

おわりに

“チーム医療”は医療現場で必要不可欠になっています。
森ノ宮医療大学では医療現場に近い、独自のチーム医療教育に力を入れているので「チーム医療を学びたい!」「人の役に立ちたい!」という気持ちがある人は、ぜひチェックしてみてくださいね!

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